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脂肪吸引で理想的な自分を手に入れる!?美容医療の真髄を解説します。
こんにちは!たーなーです。今回は番外編ということで、一旦男性美容医療から離れて解説させていただきます。今回は「脂肪吸引術」について解説いたします。皆さんは脂肪吸引をすると聞くとどんな内容をイメージしますか?「運動や食事制限で痩せられない人がやるもの」とか「楽して部分痩せ」できるとか色々聞いたことがあるかもしれません。実情も交えながら医学的観点から皆様に解説していきます。実は女性だけでなく、男性にも適応がありますし、取れた脂肪は〇〇に使えちゃったりするんですよね。それでは今回もよろしくお願いいたします。
はじめに「脂肪吸引術」とはなんでしょうか?
まずは基本からです。脂肪吸引術は文字通り自分の身体の脂肪を吸引して部分痩せを図るものを指します。主な部位は顔・二の腕・腹部・大腿・臀部です。この部位には豊富に皮下脂肪が存在し、私たちの体型イメージを大きく決定している場所になります。また、これらの場所は内臓脂肪と異なり、食事制限や運動ではなかなか痩せにくく、顔・二の腕と太腿の脂肪は特に努力で痩せることが非常に難しい場所でもあります。ですので、この部分の痩せだけを目指すとなると地道にダイエットをするか、医療ダイエットするか選択する必要があります。この医療ダイエットは主にリベルサスなどのGLP-1薬内服やカベリン局注に挙げられる内科的治療と脂肪吸引や脂肪冷凍といった外科的治療に分けられます。脂肪冷凍は施術できるクリニックが非常に限られてますし、一般的な脂肪吸引術を今回はピックアップすることにいたします。内科的治療は数ヶ月単位でゆっくりと経過を見ていくことに対して、脂肪吸引術は長くても半日で施術が終わりますので時間的効果に優れています。皆様はゆっくり痩せる=内科的、早くて効果が高い=外科的と覚えていただければ結構です。
「脂肪吸引術」はどうやって行うのですか?
次に脂肪吸引術の大まかな流れを解説していきます。脂肪吸引の施術は至ってシンプルです。大きく分けて、以下の順番で行われます。
①局所麻酔
②脂肪を吸引したい箇所の近くにメスで小さな穴を開ける
③穴から麻酔液を流し、吸引箇所に広げる
④カニューレと呼ばれる医療用の棒状の吸引管で脂肪を吸っていく
⑤ある程度吸えたら、出血等ないことを確認し、穴を縫合する
複数箇所がある場合には、上記を繰り返し行います。メスで小さな穴を開ける場所ですが、主に顔は耳の裏、二の腕は脇の下、腹部はヘソや鼠径部、大体も鼠径部になります。当院ではなるべく患者様の見えないところに穴を開け、手術後も見た目が気にならないように配慮しております。
麻酔液(チュメセント液)をしっかり入れることも非常に大切なことです。顔の脂肪吸引単体では局所あるいは笑気麻酔で行うことが多いです。生理食塩水とキシロカイン液を混合した麻酔液を取りたい脂肪組織に分散して注入することで、痛みの軽減や出血や腫れの予防に努めています。どうしてもカニューレを入れる関係上は痛みを完全に0にすることは難しいですが、麻酔が良く効く人は、「痛みがなくていつの間にか終わっていた」や「押される感覚だけで思ってたよりも痛みがなかった」などの感想を話す方も実際多いです。施術医の技量と患者様への麻酔は同等に重要と言えます。
肝心のカニューレを挿入して脂肪を吸引する場面ですが、こちらが最も重要かつ施術医の技量そして患者様の満足度に大きく関わる場面です。個々で脂肪の量や硬さ、体型が異なりますし、希望の吸引具合も考慮して施術をしていきます。顔は短いカニューレで事足りますが、二の腕・腹部・大腿などは長さも範囲も広いため長いカニューレが必要になってきます。もちろん範囲が広いだけ施術時間や患者様の負担は増えますし、私たちもなるべく早く、確実に十分な量の脂肪を吸引できるように努めております。オペ時間の延長はそれだけ痛みや腫れ、内出血等の遷延に関わりますし、麻酔の作用時間も人によってばらつきがありますので、様々な情報を統合しながら施術しています。
最後に十分な量を吸引し終えて、見た目のアンバランスさや吸い残りがないかなど確認後、カニューレを入れていた穴を糸で縫合して手術は終了になります。
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「取れた脂肪の使い道はありますか?」
こちらも皆様は気になるポイントだと思います。基本的に取れた脂肪は廃棄しますが、私個人としては勿体無いと思うところです。では、どのように再利用するのですか?と疑問を持つ方もいらっしゃいますが、答えは「細かく砕いて、様々な部位に注入する」です。簡単に言えば脂肪のお引越しです。主な部位は額やほうれい線、頬、胸、男性だとこれに亀頭が加わります。このように取れた脂肪は有効活用できます。これには様々なメリットがあります。大きく分けると、
①自家脂肪なので拒絶反応が起こりにくく、安全
②自然な硬さやボリュームアップが半永久的に持続することがある
などです。
①ですが、ヒアルロン酸やシリコンなどの異物に対して、完全な自分の身体の組織なのでアレルギー反応が起こりにくいと言えます。人によっては、ヒアルロン酸やシリコン等に強い拒絶反応を示す方もおり、せっかくそれらを入れて施術してもアレルギー反応で腫れたり、痛みがあったり、皮膚炎症が続いてしまっては負担にもなりますし、勿体ないです。その点では、脂肪は100%自己の組織なので安全かつ安心です。例えば、シリコンバッグ豊胸にあるような異物反応は脂肪豊胸では圧倒的に起きにくいです。フランスではシリコンバッグががんとの関連性が示唆されたため、施術使用が禁止されたそうです。
次に②についてですが、ヒアルロン酸注入は手軽に希望の場所に注入することができ、誰でも比較的簡便に施術を受けることができます。しかし、デメリットとして「効果の持続期間」が脂肪注入に比べると圧倒的に短い傾向にあります。ヒアルロン酸は注入しても必ず体内へ吸収されてしまいます。つまり、持続的な効果を維持し続けるためには定期的に注入する必要があるのです。これは長期的な目で見ると費用が嵩む可能性や同じところに打ち続けることでヒアルロン酸が拘縮したりする可能性もあります。その反面、脂肪注入においては定着した脂肪組織は同じ部位でそのまま存在するので持続期間はヒアルロン酸に比べて長い傾向にあります。人によっては半永久的に残存する場合があるので何度もヒアルロン酸を注入するよりもコストパフォーマンスに優れているといった見方もあります。また、見た目や硬さもごく自然な見た目になるのも良い点です。こちらに関しては患者様の価値観にもよりますが、豊胸や亀頭注入ではシリコンバッグや硬すぎるヒアルロン酸と比べてもごく自然な見た目になり、明らかな「整形した感」は抑えられる印象があります。また、脂肪注入ですと加齢変化に応じて消退変化を実感できますので、年齢と形成部位のアンバランス感=「年齢に対して不自然な見た目」などの見られ方があまりないこともメリットのうちかもしれません。いずれにせよ、異物かつ吸収も比較的早いヒアルロン酸と自家組織由来で効果も長い自家脂肪のメリットデメリットをライフスタイルや希望のボディイメージに沿って選択することが良いでしょう。現場の立場からのご意見ですと、どちらが完璧に優れているというものはありません。これは患者様の好みの問題になりますので、担当医とよく相談なさってください。
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「脂肪吸引に伴うリスク」
どんな施術にもリスクはございます。脂肪吸引も例外ではありません。大きく分けて3つリスクがあります。
①身体的リスク
これはまず術後から起きる可能性のあるものをご説明していきます。まず腫れや内出血は脂肪吸引後にはほぼ必ず起こります。カニューレの挿入部位や脂肪吸引部位の腫れ・内出血は術後2〜3日後をピークに腫れは1〜2週間、内出血は1〜3か月ほどで目立たなくなっていきます。消えない腫れや内出血はありませんのでこちらはご安心ください。時間経過とともに必ず目立たなくなります。また、感染や赤み、痛みもございますが、こちらはある程度内服薬で予防できますのでしっかりと術後の処方薬を飲んでいただければ問題ありません。脂肪注入術でも同様に腫れや内出血、感染、痛みのリスクはございます。術操作によるものとしては神経損傷だったり、血管損傷もございます。施術医の技量によるところもありますので経験豊富な医師選びが重要です。リスク自体は施術時間が長いほど負担は少なくなりますので、早く確実に脂肪吸引ができる医師が好ましいと言えます。
②見た目のリスク
まず見た目のリスクというと脂肪吸引後の不均一さになります。こちらは技量の高い医師ではあまり起こらないので、しっかりと施術医選びと相談が必要になってきます。例えば、顔の脂肪吸引で左右の脂肪の量が均一に取れていないとバランスが悪くなってしまいます。また、皮膚のたるみも顔や腹部、二の腕でたまに見られますがこちらは多量の脂肪が元々ある方で起こりやすいと言えます。太ることで皮膚が伸びてしまいますので、中の脂肪を吸引したとしてもたるみが起きやすくなります。これはダイエットでも同様に起こります。
③精神的・費用負担のリスク
基本的に脂肪吸引は一部位一回でいいですが、施術医の技量不足や麻酔中の患者自身の不穏などの理由で十分に脂肪吸引できない時は再施術のリスクもございます。何度も受けるとその分精神的・費用的な負担も多くなります。また、醜形恐怖症に類似した精神状態の方ですと、何度受けても自身の変化に納得しないことが多いので注意が必要です。脂肪吸引はあくまでも外科的な脂肪を除去するための施術であって、施術後の安定的な効果を実感いただくには規則正しい生活を心がけましょう。脂肪吸引=手軽なダイエット ではないことを念頭に置くことが大切です。
「結論!脂肪吸引はおすすめか?」
バランスの悪いと感じる部位の脂肪が気になっている方や、脂肪豊胸あるいは脂肪注入亀頭増大を検討している方には非常におすすめの施術になります。基本的に一部位一回でいいので、フェイスラインを整えたい方や二の腕のタプつきを改善したい方、たくさんの脂肪を採取して胸の大きさの大幅なアップをしたい方には特におすすめです。顔や二の腕、太腿は運動では痩せるのが難しい部位ですので、脂肪吸引でバランスを取り戻すことは良いアプローチだと思います。決して安く済む施術ではないですし、それなりの負担もありますのでよく考えて施術を検討してみてください。脂肪注入をご検討の方は同時施術が原則ですので施術医としっかりと相談してみてください。
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当院では男女ともに脂肪吸引術の経験が豊富な医師が在籍しております。自然なバストアップをしたい方やフェイスラインの改善、男性の亀頭脂肪注入など幅広い施術をご用意しています。ご検討の方は是非、カウンセリングも無料ですのでいつでもご連絡お待ちしております。