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古着初心者のくせに古着屋店員をやっている私が思う、古着の魅力

こんばんは。
パーソナルスタイリスト古着屋店員のサトミです。


先週末は夫が友人と旅行していたため2日連続ワンオペでした。今日はお店で10時間シフト。全国体力無し野郎選手権で堂々の1位に輝いたことのある私が、自慢の体力を試されている。


さて今日は古着のお話をしようかなと。

タイトルからして意味わからんし、初心者のくせに店員やるなっていうお怒りが来そうな内容なんですが、ちょっと言い訳させてください。

古着の世界って本当に奥行きがありまして、私なんかよりも古着に超絶詳しい古着ラバーなんてめちゃくちゃたくさんいらっしゃるんですよね。

私は古着大好きだけど、ハマったのはごく最近で本格的に着始めたのは1〜2年前です。
なので、古着初心者と名乗らせていただきました。ただいま必死で勉強中です。

私はイメコンという古着と全く接点のない業界からやって来た人間なので、一般的な古着ラバーやコレクターの方とはちょっと違った愛し方をしているかもしれません。
新品のお洋服も大好きで普通に買いますし、ユニクロやGUも、以前と比べて頻度は減りましたが今も着ています。

「古着マニア」ではなく、ただただ「かわいい服が好きすぎる」という、服で頭がやられている人間が思う「古着の魅力」をつらつら買いていこうかなと思います!前置き長っ!

1. コスパがいい

本日の私。
後ろが可愛いので、硬い身体を精一杯捻っている

初っ端から現金な話が出ました。
でも大事ですよね。だって服好きだから服たくさん買わないといけないんだもん。

今作ったら人件費いくらするんだ…?って思うような、職人の凄まじい手刺繍やハンドメイドニット。
生地代だけでも赤字では…?と心配になるシルク100%やリアルレザーのアイテム。

そういう現代では採算が取れないくらい手の込んだアイテムが、普通に手が届く値段で買えちゃう。
私の祖母も母も編み物や刺繍をする人なので、そういうものを作るのにかかる手間や時間はよく知っている。ちなみに私はできない。

逆に、新品のお洋服を見た時に「古着だと同じ値段でハンドメイドのニット買えちゃうよな」とか「この値段で合皮なら古着でリアルレザーのやつ探そうかな」という思考になってしまう。

あと、新品だとお店に立ち入ることすら許されない気がするハイブランドのアイテムも、古着だとちょっと頑張れば手が届くくらいの値段で売っている。逆にやめてほしい、買ってしまうから…!!!

2. テイストが豊富

チャイナブラウスとか新品のお店で売ってるところ見たことないんだが…中国に行けばいいのか…?

私結構エスニック系好きなんですが、そもそも新品だとお店自体がないような……チャイハネやチチカカとか?
Amazon等ネットショップだとたくさんあると思いますが、質が謎だったり試着できなかったりしますし。チャイナ系は若干お色気っぽいデザインが多いですしね……

エスニックとかいう特殊分野を除いても、ルミネなどのショッピングビルに並ぶお洋服はその時のトレンドを反映させているので、ブランドごとの特色はありつつもどこか似通った雰囲気になります。最近だとカジュアルMIXなアイテムがほとんど。

その点古着はなんでもありです。お店ごとにセレクトの偏りや得意分野はあれど、様々な国や時代のアイテムから選べるわけですからね。
クラシカルなブラウスにドレス、ミリタリーアイテム、民族衣装、森ガールっぽいやつ、誰かが自分で作った服……
なんかこっちの方がお得感がある。私はね。

3. いい具合にクタッとしている

80’s Wranglerのウェスタンシャツ。
着古されてクタクタになったほうが、デニムは着心地がいい


これは個人差があると思う。
私は硬い生地が少し苦手です。身体が動かしにくいし、当たったら痛い。特にデニムのような分厚い生地だと余計にしんどい。色落ちも心配。
なので、ゴワゴワの生地を誰かが着古してクタクタにしてくれた服がいいんです。

新品のデニムを自分で履き潰して育てるのが醍醐味だろう!というご意見が飛んできそうな気がします。実際憧れはあるんですが、やっぱり私にとって服は着心地が良くて実生活に使えることが第一優先。

ボロボロは嫌だし、どんなアイテムもクタクタになってたほうがいいとは思わんが、特にデニムは前の所有者に愛用されて柔らかくなって、よく水も吸ってすぐ乾くような古着が好きです。これ以上色落ちとか縮みとか心配しなくていいしね。

4. 時代を感じられる

すごい柄のフレアパンツ

そもそも時代感じたくねぇよって人はごめんなさい。そなたは森で、私はタタラ場で生きよう。

このパンツ、70年代のヒッピー文化ど真ん中って感じじゃないですか?
私はその時代を生きていない人間だけど、こうやってその時に作られたアイテムを見て、その時代に思いを馳せることができる。その時代を生きていた場合は懐かしむことができる。

アイテムひとつひとつに背景があるのは、まさに古着にしかない醍醐味ですね。史学専攻で地理歴史の教員免許まで取った私としては、どうしてもワクワクしちゃうポイント。
てか50年前の服がこんなに綺麗に残ってるとか普通に考えてすごくない?

5. 丈が長い

特にパンツは丈が長いものが多い。さすが欧米人…

私身長164cmなのですが、新品のお店だとパンツの丈が若干足りないことがあります。ユニクロだと丈長めを買う。
テナガザルの親戚なので(嘘)、袖が足りないことも多い。

日本人の平均身長より大きい方々、古着だとぴったりかもしれません。
ユーロやアメリカ古着を扱っているお店だと、服のサイズも大きめなので丈が足りなくて悩んだことはほとんどない。むしろ丈が余ってしまうことの方が多い。でもお店によっては裾上げを無料でやってくれるところもあります。ありがたや。

6. 機能的

フィッシングベスト。

ミリタリーやアウトドア系のアイテムに関しては、やはり実戦で役に立たないと話にならんので、機能面や使い勝手が良いものが多い。

裾がヒラヒラしないように留める紐が付いていたり、サイズを自在に調整できたり、ガンガン洗えたり。

少し前から「レディース服ポケットない問題」がXやらで時々話題になっているけど、写真のフィッシングベスト羽織ってください。これで解決。しかもかわいい。一石二鳥。


7. 本質的である

新品の服のデザインって、古着から来ているものが多い。ダメージデニムなんかはわかりやすい例。

この写真のベスト。シアー生地にリボン刺繍のようなうねうねがついているデザインで、90年代頃と思われるアイテム。古着の中では比較的メジャーなアイテムで、色や柄違いでたまに見かける。当時流行っていたんでしょうね。かわいいほしい。

最近新品でも似たようなデザインの服をよく見かけるようになりました。

life’s 公式サイトより
Ameri VINTAGE ZOZOTOWNサイトより
adam et Rope ZOZOTOWNサイトより


こういうのって基本的に古着を参考に作ってるんですよね。もちろん現代のエッセンスを入れて作っていると思うのですが、私はちょっとめんどくさい性格の人間なので「やっぱり本物がいいな」と思ってしまうわけです。

パクりとは全然思わないけど、真似してる側より、真似されてる側がいい。古着で自分好みのデザインのものを見つけてやるぞ〜って燃えます。

なので、私はいまだにこのアイテムは持っていないんです。のんびり探して運命の出会いを待つのもまた楽しい。 

まとめ

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。古着に精通されていらっしゃる方が見たら、なんて浅い内容なんだろう、この俄かファンめ…と眉をひそめるかもしれません…すみません。

でも、私のような俄かの立場でないと伝えられないことはあるだろうし、マニアと言われる方たちと同じ楽しみ方をしないといけないというルールはない。

私と同じようにおしゃれが好きな方の選択肢に、古着が入るともっと楽しいよ!ということをお伝えしたくて、この記事を書きました。興味を持ってくださる方が1人でもいらっしゃれば本望です。

そしていつかお店に遊びに来てください!心よりお待ち申し上げております。今日は暇だったなぁ…

執筆時間:35分

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