【痛みと費用と恐怖】抜歯ってどんな感じ?〜上顎2本を抜いた日〜
やっと抜歯をする日がきた
1月某日。
総合病院へ向かうIKENEKI。
先日の過剰歯抜歯による縫合糸の抜糸と、上顎の前歯2本を抜歯する為だ。過剰歯抜歯に関してはこちら
私がこんなにも抜歯をする目的は、口元のもっこり感、通称口ゴボを解消すること。そのためには歯を抜いて、口元を下げるための余白を作る必要がある。
私は、ずっと抜歯矯正をしたかった。念願だ。やっと、抜くことができる!!!
また、この1週間、口腔内に過剰歯抜歯の手術糸が張り巡らされていたのはややストレスだった。やっと上顎の糸が取れてスッキリできる〜!という気持ちも大きかった。
とにかく早く、糸も歯も抜きたかった。
病院に到着し、受付を済ませる。
抜歯直前に現れた恐怖心
ここまでは順調だった。が、しかし予約時間の10分前になり、突如として恐怖が襲った。
“本当に健康な歯を抜いちゃうの??”
いきなり聞こえる心の声。
直前に襲った恐怖。本当に健康な歯を抜いちゃうの?
虫歯でも無い、歯周病でも無い、おまけに歯並びがめっちゃ悪いわけでも無い。
本当に抜いちゃうの??健康な歯だよ??
至極まともな意見が、私の脳内をループする。抜歯矯正を決意してから、こんな事を考えたのは、はじめてだ。
歯は大事だよ。入れ歯のお年寄りが、歯を大事にすべきだったって後悔してる場面何回かみたことあるでしょ。長生きする人は歯が残ってる、なんて話も聞くじゃない。
本当にいいの??
歯を抜くこと、その行為自体に恐怖はなかった。しかし、今から健康な歯を自分の意思で失うということが、いきなり怖くなった。
自分の決断で、自分の歯を抜く。健康は二の次で、美容のために。
それって、誤った選択なの??
でももう、引き返せない。時計は予約時間を指していた。
私は、診察用チェアに腰掛けた。
「え〜、先日の手術後は大丈夫そうでした??今日は抜糸と上側4番を左右、2本の抜歯ですね、よろしいですか。」
医者の言葉に、思わず首を横に振りそうになる。現実には、縦に振っていたのだが。
あんなに長い間、やりたかった抜歯矯正。そのために、入院・全身麻酔をして過剰歯抜歯もした。
やっと抜ける!なんてさっきまで思ってたじゃ無いか。
ほんの10分間の、心理の変化だ。
「やっぱり怖いです、私はこのままの歯並びでいいです、帰ります。」なんて言おうかなって発想が、グルグルとめぐった。
チキンな考えがめぐっている間にも、手際良く歯茎に麻酔は打たれていた。
それと同時に「何怖がってるの!!ずっとやりたかったんでしょ?綺麗になりたいんでしょ?」
という私の美意識の高い部分も顔を出した。
麻酔が効くまでの10分間ほど、自分の脳内で、健康重視の自分と美容重視の自分がバトルを切り広げる。
でも、当たり前だが、予約の内容は抜歯だ。
私は混乱する精神とは裏腹に、大人しく施術を待っていた。
チェアの高さはあげらあれ、リクライニングしていく。医者は、まさか私が直前に怖くなったなんて思うまい。
まずは先日の手術の抜糸からだった。特に感覚なくスルッと抜けた。所々、ハサミでプチンと切られる感覚。
次は抜歯だ。あぁ、抜けてしまう。
抜歯されてる時の感覚
左側から、抜歯は始まった。
歯を掴まれる感じがする。先生が、力をかけて押している感じがする。
痛みはないが、ものすごい力で歯を引っ張ったり、押しているのはわかった。先生のお腹が、私の耳のすぐ横で動いている。
力が強くて、顔をしっかり上向きに保つのが難しいくらいだ。
先生が力を入れやすいように、私も全力で頭を固定する。
抜かれている。
歯が動いている。
もう後戻りはできない。
遅いけど、抜歯の途中で先ほどまでの恐怖心に諦めがついた。
開けている口が、震える。恐怖なのか、口を開けすぎて筋肉が震えているだけなのか、自分でも分からない。
はっきり、スポッと抜けたような感覚はなかったが右側の四番に力を入れ始めたときに
あぁ、左側が抜けたんだとわかった。
右側も同様に終わった。
手際良く、抜けた箇所が縫われていく。また、手術糸との生活か。
チェアは座りの角度に戻された。
血塗れの、大きな歯が2本、テーブルの上に転がっていた。
「こんなに大きかったんだ」
上顎2本抜歯にかかった費用は、10割自己負担の6080円だった。所要時間は40分ほどだった。
抜歯当日の痛み
麻酔の抜け切れないまま、私は帰宅した。病院を後にして20分後くらいか、じわじわと痛み出した。
まだ唇の感覚が無いくらい麻酔が残っているのに、痛い。
「これはやばいかも」
と思った。
家に着いたのは、抜歯後40分くらいだっただろうか。
もはや痛みのことしか考えられないくらい、痛かった。
縫合されているものの、骨が剥き出しで風に晒されているような、気持ちの悪い痛みだった。ドライソケットを経験したことのある人なら、イメージしやすいだろう。
EVEA錠を、2錠飲む。
よし、これで安心だ。あとは薬が効いてくるまでじっとしていよう。私は痛み止めが効きやすい。
しかし、1時間経ってもまだ効かないどころか、痛みはどんどん増して行った。
のたうちまわるような痛さだった。
痛すぎて正常な判断ができなくなった私は、ロキソニンを服用した。
追い鎮痛剤だ。(絶対真似してはいけない。)
ロキソニンを飲んで30分ほどしたら、痛みは引いた。
その後、耐えられないような痛みは無く、夜もぐっすり眠ることができた。翌日以降の痛みはゆるい鈍痛で、薬を飲まなくても問題なかった。
上顎の準備は整った。いよいよ、矯正器具装着だ。
まとめ
かかった費用 6080円
痛み 抜いている時は感じないが、当日麻酔が切れた後めっちゃ痛い笑