フジテレビの記者会見は何点? 3つのAIに聞いてみた
はじめに
昨日(2025年1月28日)、フジテレビは改めて中居正広氏をめぐる一連の問題について記者会見を行った。
私自身、個人的には昨日の記者会見にそれほど関心があったわけでは無い。「ゲームストップ株」のようになるのかもしれないーーそう思ってこの騒動があってから買ったフジメディアHDの株も、結局突然暴落するのが怖く利確してしまっていたし。
いやもちろん、放送局のビジネスモデルの行く末には大変な関心がある。ただそれはもっと構造的なものに対する興味であって、黒幕とか陰謀とかそういう属人的なものに対する関心とは違っていたし、構造的であっても組織風土とかガバナンスとかは専門外で、射程外。あと、そもそも記者会見そのものが古くさいと思うところもあった。
そんなわけで全くリアルタイムで見ておらず、昨日は夜も大事な麻雀の勉強会があって(プロによる指導を受けられる大変貴重な機会だ)ろくにニュースも見ずに今朝起きて、ようやくスマホを触って世間と接続してからその話題の広がりに驚いたところだった。
ちゃんとバイアスのない元データを見てみようと思ったら何と記者会見は10時間以上にわたったとあり、さすがにそれを全部見るわけにも行かないのでAIにまとめてもらうことにした。というのがこの記事を書いた始まり。
何が起きたのか
(以下、ChatGPTより。原文ママ)
2025年1月27日から28日にかけて、フジテレビは約10時間半に及ぶ記者会見を行い、同社の港浩一社長と嘉納修治会長が辞任を表明しました。この会見は、中居正広氏と女性とのトラブルに関する一連の問題を受けてのもので、午後4時に始まり、翌午前2時30分頃まで続きました。
会見では、フジテレビがこの問題を把握してからの対応や、社員の関与の有無について説明が行われました。また、第三者委員会の設置や再発防止策についても言及されました。
この長時間の会見は異例であり、メディアや視聴者から大きな注目を集めました。フジテレビは、信頼回復と再発防止に向けて取り組む姿勢を示しています。
さらに、フジテレビは中居正広氏と女性とのトラブルを把握した後の対応などを明らかにしました。
この問題に関して、フジテレビは第三者委員会を設置し、調査を進めるとともに、再発防止策の策定に努めるとしています。
この会見は、フジテレビの今後の信頼回復とガバナンス体制の強化に向けた重要な一歩となりました。
(ここまで)
会見は何点? 3つのAIに聞いてみることに
……と、ここまでは昨日の記者会見での主な出来事だが、こんな調子でGPTやGemini、Grokにそれぞれまとめてもらいそれを読んでいったところ、大枠は理解できた。
なのだが、それらを全てnoteに貼ってみたところ、どうもこのまま記事にするにはつまらないように思えてきたので一度全てを消して、少し趣向を凝らすことにした。
具体的には、今回の記者会見の評価を3つのAI に聞いてみた、という企画にする。以下、今回のフジテレビの対応を、GPT、Gemini、Grokの3つのAIに、10点満点で評価してもらっている。
(以下、特に注記無い限りAIによる原文ママ。但し、見出し部分は筆者が付けています)
ChatGPT (4点)「信頼回復への道のりは遠い」
フジテレビの昨日の記者会見について、10点中4点と評価します。この理由は以下の通りです。
評価ポイント:
1. 透明性の欠如 (-2点)
記者会見の主旨や対応が曖昧で、視聴者やメディアに十分な情報を提供できていませんでした。
港浩一社長や嘉納修治会長の発言が不明瞭で、問題の核心部分に具体的に触れなかったと多くの視聴者から批判されました。
2. 対応の遅さ (-2点)
この問題について、フジテレビが問題を把握してからの初動が遅く、迅速な対応が求められる状況で後手に回った印象を与えています。
記者会見までに準備が不十分だった点も減点要因です。
3. 会見の進行・姿勢 (-2点)
記者からの質問に対する回答がしどろもどろで、一貫性を欠いていました。特に、問題の責任について具体的な言及がなく、「責任逃れ」の印象を与えた点がマイナス評価です。
10時間超という長時間の会見にも関わらず、核心的な議論に乏しく、内容が散漫だったという意見が多数寄せられています。
4. 第三者委員会の設置発表 (+2点)
一方で、問題の再発防止に向けて第三者委員会を設置する姿勢を示した点は評価できます。この取り組みが実効性を伴うものであれば、今後の改善につながる可能性があります。
5. 経営陣の辞任表明 (+2点)
社長および会長の辞任という決断は責任を示す姿勢として評価できますが、問題の根本解決や組織改革が伴わなければ、単なる形だけの対応と見なされる可能性があります。
総評:
フジテレビは、記者会見を通じて一定の姿勢を示したものの、対応の遅さや不十分な説明、会見の進行に課題があり、信頼回復への道のりは遠いと言わざるを得ません。視聴者やメディアからの信頼を取り戻すためには、今後の具体的な行動と結果が不可欠です。
10点中4点という評価は、部分的な進展が見られたものの、全体として期待を大きく下回ったことを反映しています。
Gemini(3点)「記者会見は逆効果」
10点満点で採点するならば、フジテレビの昨日の記者会見は 3点 といったところでしょうか。
評価が低い理由
日枝相談役の欠席: 今回の騒動のキーパーソンとも言える日枝相談役が欠席したことは、説明責任を果たしていないと判断せざるを得ません。責任逃れと捉えられても仕方がなく、不信感を増幅させてしまいました。
具体的な再発防止策の不足: 会見では、再発防止策について抽象的な言及にとどまり、具体的な行動計画や対策が示されませんでした。「調査を待つ」という姿勢では、視聴者やスポンサーの信頼回復は難しいでしょう。
誠意の不足: 10時間という長時間にわたる会見でしたが、謝罪や説明は形式的なもので、真摯な反省の意が十分に伝わってきませんでした。記者の質問に対しても、正面から答えず、はぐらかす場面が見受けられ、誠実な対応とは言えませんでした。
情報公開の不足: 今回の問題は、情報公開の不足が批判の一因となっています。会見でも、調査の進捗状況や今後の情報公開の予定など、具体的な情報提供は limited でした。
評価できる点
長時間にわたる質疑応答: 10時間という長時間にわたり、記者の質問に答え続けたことは、一定の評価に値すると言えるでしょう。
新社長による改革への意欲: 新社長の清水氏が、改革への意欲を示したことは、今後の変化に期待を持たせるものでした。
総評
今回の記者会見は、世間の不信感を払拭するには至らず、むしろ逆効果だった可能性も否めません。フジテレビは、第三者委員会の調査結果を踏まえ、より具体的な再発防止策を打ち出し、信頼回復に向けて真摯に取り組む必要があるでしょう。
改善点
日枝相談役を含めた、すべての関係者が説明責任を果たすこと
具体的な再発防止策を策定し、公表すること
被害者、視聴者、スポンサーに対して、真摯な謝罪と説明を行うこと
情報公開を徹底し、透明性を確保すること
フジテレビには、今回の問題を真摯に受け止め、企業体質の改善に努めてほしいと思います。
Grok(5点)「一定の対応評価も、改善点多い」
評価: 5点/10点
理由:
良かった点:
問題の認識と謝罪: フジテレビは問題を認識し、社長や会長の辞任という形で責任を取った。また、公式に謝罪を行い、第三者委員会を設置して調査を行うという姿勢を示した。これは問題の深刻さを理解し、対応しようとする姿勢を表しています。
透明性の推進: 問題を公に認め、調査結果を公開する意向を示したことは、企業の透明性を高める一歩と評価できます。
改善すべき点:
会見の進行: 会見の時間管理が非常に悪く、10時間以上にも及んだ。この長時間は、メッセージの伝達効率を下げ、混乱を招きました。質問の内容や方法も適切でないと見られる部分があり、記者の質問に対する対応が散漫でした。
具体的な改善策の欠如: 問題の解決や再発防止に向けた具体的な行動計画が十分に示されなかった。謝罪や辞任だけでなく、どのように組織文化やガバナンスを改善するのか、具体策が求められます。
スピード感の欠如: 問題が発覚してからの対応のスピード感に欠ける部分があり、世間の信頼回復にはもっと早急な対応が必要だったかもしれません。
この評価は、フジテレビが問題を認識し、一定の対応を取ったことを評価しつつも、会見の進行や具体的な改善策の提示など、まだ改善すべき点が多いと判断した結果です。
まとめ
フジテレビの記者会見について3つのAIに評価を聞いたところ、Grokが最も高く5点をつけ、Geminiが最も低い3点、CPTはその間の4点をつけた。評価に多少の差が出た原因としては、主にそれぞれのAIが参考にしているデータソースの違いによるものなどが考えられる。特にGrokはSNS上の意見も参照している結果、記者の質問の質や記者会見のあり方そのものを問う意見が多かったことを反映して、結果的に主催者側であるフジテレビ側の点数が他の2つよりも少し相対的に高まる形となった。但し、10点満点であることを考えると、3AIとも世間の期待を下回ったことを反映した厳しい評価といえる。
なお今回、Claudeや、新星?「DeepSeek」にも意見を求めたが、それぞれ、以下のようなことで回答は得られなかった。
この記事ではエンタメ性のために点数をつけてもらったりしているが、本来の、より適切なAIの使い方としては、「この会見では何が起きましたか?」「この会見に対する世間の反応は?」「今後どうなりそうですか?」などをAIに訪ねて理解を深めることをお勧めする。
また、さらに言うと、1次情報(=現在YouTubeに上がっている10時間の動画)をNotebookLM に解析してもらうことで、他の人の意見に惑わされず、より純粋に自分とAIだけでこの問題について考えることもできる。
これは現段階ではまだYouTube側のバッチ処理が追いついていないのか?動画に文字情報がなく実現できなかったのが残念だった。1週間後くらいに可能になるものなのか、また試してみたい。
今回の会見をめぐっては記者会見そのもののあり方や記者の質問の質などについても様々な意見が出ていたようだが、今回のAIによる論評の読みやすさ、舌鋒の鋭さ?などを見るに、今後の報道のあり方はAIによっても大きく変わるものなのかもしれない。