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spreadsheet(excel)関数入門:絶対参照について
相対参照の記事では相対参照とは相対的な位置関係を維持する参照であるということを説明しました。
今回の記事では相対参照の対の概念である絶対参照について記載いたします。
早速ですが、絶対参照を表現するには下記の画像のように$をつけて「=$A$2」ことで表現できます。
では、この絶対参照を相対参照の時と同様に全ての方向にオートフィルした結果が以下の画像です。
このようにオートフィルした全てのセルに「ばなな」になります。
つまり絶対参照を表現する「=$A$2」とは相対参照と異なり、オートフィルをどこに行っても何度行ったとしても、A2セルの内容を返すことができる特徴を持っています。
さて、最後に複合参照というものが存在します。
これが何かというと行と列どちらかは絶対参照にしたいが、もう一方は相対参照にしたい時に使う参照です。
例えば商品名の列はどこにオートフィルしてもずらしたくないが、行は各行の値を参照したい場合は以下の画像のように「=$A2」と参照します。
上の画像は全方向にオートフィルした結果
A列を参照し続けるという条件を満たしつつ、行が変われば同じ行の情報を返します。
お次は行を絶対参照しつつ、列は相対参照するケース
記述方法は「=A$2」です。全方向にオートフィルした結果は以下の通り
相対参照の時と同様、C列はエラーが起きます。エラーの理由はA列より左の列がないことです。
さて、この参照がわかったところで何ができるかということですが、今後紹介していく関数の引数として参照する範囲を指定する必要がある関数が多く存在します。
関数を使いこなしていくにあたり、どこを相対参照として、どこを絶対参照として、どこを複合参照とするかということは、オートフィルや繰り返しを行うにあたり重要な要素となります。
なぜなら、参照する範囲を相対参照で指定してしまって、オートフィルした結果行が下がっていくことに参照範囲のスタート位置まで下がっていくことが起こり得るからです。
これがどういうことを意味するかは後々の各関数の注意事項などにtipsとして記載していきますが、参照という概念は関数を扱う上で大事な概念なので、いっぱい失敗して、体に馴染んだと言えるくらい自分の中に染み込ませてください!