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売上を左右する20のヒントをまとめた書籍『売上の地図』を出版します!!(→前書きを全文公開)

久しぶりに本を出版することになりました。最後の書籍出版から8年、単著では10年ぶり。

テーマは「売上」、タイトルは『売上の地図』です。

この本を書こうと思った背景は、企業のマーケティングに20年以上関わってきた中で、いまだに多くの現場で「で、それやったらどのくらい売れるの?」(現場担当者の声→そんなことがわかるんだったら教えてくれよ…)とか「キャンペーンが失敗したから売れなかったじゃないか!」(現場担当者の声→確かにキャンペーンが失敗したのは自分の責任だけど、売れなかった理由はキャンペーンのせいだけじゃないでしょ…)とか「XXが話題だから(流行っているから)当社も実行に向けて検討を進めてくれ」(現場担当者の声→うちの商品の課題はそこじゃないのでは…)などのやり取りが至るところで繰り広げられており、それによって現場で頑張る人たちのモヤモヤが拡大したり、いったい何が正解なのかわからない!と悩んでいらっしゃる方々をなんとか手助けしたいという僕自身が長年持ち続けてきた問題意識でした。

売上は、広告やPR、販売促進「だけ」で決まるものではないはず。売上を上げる(お客様に買っていただく)ことが最終目的であって、デジタルかリアルか、広告かPRか、ブランディングか(よくない言葉ですけど)刈り取りかなどはすべて手段であって目的ではありません。

また、「売上」という原因特定解像度が極めて低い(何によって売れたのか、売れなかったのか、原因を特定することが極めて困難な)指標をKGI(Key Goal Indicator:重要目標達成指標)としてしまい、インプレッションやエンゲージメントなどのKPI(Key Goal Indicator:重要業績評価指標)と売上を「ダイレクト」につなげようとする無理ゲーも根強く浸透してしまっています。

私が歩んできたマーケティング業務のキャリアは、前半はリサーチやコンセプト開発などの商品開発、店頭の生産性分析や棚割り(インストア・マーチャンダイジング)の提案支援などに従事し、後半はネットやソーシャルに関連するデジタル領域を中心としたマーケティングコミュニケーションの仕事に従事してきました。

その中で、売上に影響を与える要因は星の数ほどあること、そして、世の中に新商品が出て、店頭に並び、お客様に買ってもらい、書い続けてもらうためには、長い時間軸、多くの部署とそれに紐付いた予算、膨大な数の人たちの仕事が関与していることを思い知らされてきました。

広告やPRや販売促進に代表される「伝えること」が仕事のマーケティングコミュニケーションはもちろん重要です。しかし、売上は自社のマーケティングコミュニケーション「だけ」で決まるものではない。そろそろ、マーケティング実務の現場で頑張る方々が「自分が所属する部署やチーム、そして自身の努力で達成可能な領域や範囲」を部署やチーム全体で、共通言語で会話することができる状態にしたい。モヤモヤの雲をできる限り取り除いてあげたい。そんな使命感にも似た思いがフツフツと湧き上がってきたことが本書を書こうと思った動機です。

一方で、「売上」という「企業経営そのもの」を表す巨大すぎるテーマを書くのは、とても勇気がいることでした。それこそ、「売上に影響を与える要因はこれだけじゃない」「視野が狭い」「思考が浅い」や、「お前誰だよ」「なんでお前なんかが偉そうに ”売上” を語れるの?」…など、多くの「お前わかってないな」「ぜんぜんだめ」などのお叱りの声をもらうことになるのではないか…。と、震えました。

事実、書き始めてみると、大企業の売上(目的変数)に影響を与えている要因(説明変数)は無数にあり、「こりゃすべてを取り上げて構造化するなんて無理!」と何度も挫折しそうになりました。

説明変数は無数にある。広告ひとつとっても、中長期的なブランディングのために行う広告と顕在化したニーズを獲得する目的の広告もある。とてもすべての目的変数を取り上げて解説することはできそうもない。

さらに、売上の手前にある「想起」や「認識」(=アウトプット)もあれば、アウトプットされる「想起」や「認識」に影響を与えるインプットとしての広告やPRもある。この話は同一レイヤーの話ではない。どう整理しても何次元もの話になってしまい、完璧な二次元構造図などつくれない。つくったとしてもツッコミどころ満載のものになってしまうかもしれない。それを世に出すことが怖い。。

でも、書きたかったので書きました(笑)

当然ですが、売上は奥が深すぎます。とても全知全能の神に程遠い僕ひとりの経験や人生で背負いきれるテーマではありません。だからこそ、本書をきっかけに多くの人たちの知見やノウハウが再編さんされ、「売上に影響を与えている要因の解像度」が一歩一歩、一段ずつ上がって行くことで、マーケティング実務の現場で頑張る方々の仕事が少しでもやりやすくなるといいな、と思っています。

前置きと言い訳が長くなりましたが、そんな思いを本書の「はじめに」でも書きました。全文公開しますので、よろしければ読んでいってください。


『売上の地図』 ▶ はじめに

「CMが良かったから売れた!」「商品が悪くて売れなかった」など、売上の好調・不調の要因を言い当てる会話はマーケターに限らずそこらじゅうで繰り広げられている。売れた理由、そして売れなかった理由は、商品力、価格、配荷力、ブランド力、広告やプロモーション、PR、販売促進、バズ、クチコミ、インフルエンサー、競合の存在や景気と、いろいろありそうだ。何が本当で、何がうそなのだろう?

売れない原因が分からない

本書の目的は、これらの謎に迫り、地図として解読することで、皆さんが最短距離で売上を増やせるようにすることである。

あなたが、小さな駅から少し離れた住宅街の一角にベーカリーショップを開業したとする。売上に影響を与える要因には何があるだろう。何が良ければ売上が上がるだろう。思いつくまま挙げてみよう。

街のベーカリーショップの売上影響要因

・味の良さ
・地域住民のニーズに合った商品の品ぞろえ
・適度な店頭在庫(売り切れが多いと再来店が減る)
・手ごろな価格
・来店しやすい立地
・分かりやすい看板
・開放感の高い外観と適切な照明
・駐車場の有無や駐車のしやすさ
・店舗の清潔さ
・気持ちの良い店員の対応
・チラシやダイレクトメール
・スタンプカード
・LINEやTwitterやInstagram活用
・Googleマップや食べログにおける高評価のクチコミ
・雑誌やWebメディアでのPR露出
・競合店舗が少なく遠い(商圏が狭いので距離が離れていればOK)
・晴れが多い天候(雨だと客足が減る)
・最適な気温(暑すぎるとパンは売れなくなる)

他にもいろいろあるだろうが、大きな影響要因としてはこんなところだろう。このように、街のベーカリーショップの場合は、各要因にさほど重複がなく、数もそれほど多くない。そのため、売上が上がったとき、もしくは思うように売上が上がらないとき、何が要因なのか、原因を特定することが比較的容易にできる。

原因が特定できれば、売上が上がった要因を強化し、売上が上がらない要因を改善する努力をすればよい。原因特定→改善・強化するための施策の流れが、シンプルなのだ。

大企業の分かりにくさ

しかし、大企業になると話はまったく別である。長い歴史がある。ブランドがある。商品点数が多く、過去に商品を購入した膨大な数の顧客の良い記憶も悪い記憶もある。ロングセラーの定番商品だけでなく、ひっきりなしに新商品が発売され、多くの広告やPRや販売促進施策が同時に展開される。競合も多く、強い。

知らなければ買ってもらえないため、認知度を向上させるためにテレビCMやネット広告を打つ。知っていても興味を持たれなければ買ってもらえないので、記事タイアップやコンテンツマーケティングによって興味を喚起する。

興味があってもどんな商品なのか分からなければ買ってもらえないので、理解を促進するためにブランドサイトをつくって商品の特徴をアピールする。商品特徴を理解していても好きじゃなければ買ってもらえないので、好意度を上げるために好感度が高いタレントや芸能人をテレビCMに起用したり、自社の社会貢献活動をアピールするための企業広報に力を入れたりする。

買いたくても店舗に商品が置いていなければ買ってもらえないので、 量販店の棚に置いてもらえるよう、小売本部のバイヤーや全国津々浦々の店舗へ営業活動をする。商品を置いてもらう棚も、位置や高さ、陳列数によって売上が変わるため、小売店舗の52週マーチャンダイジング(MD)計画に沿って、きめ細かな提案営業を行う。さらに購入の最後のひと押しをするために、エンド陳列や値引きなどのインストアプロモーションを実施する。それらに合わせて、店頭価格も目まぐるしく変わる。

試しに買ってもらえても、気に入らなければ次は買ってもらえないため、商品開発や改良にも力を入れる。そしてそのための技術開発にも多額の研究開発費を投じる。お客様からの問い合わせに丁寧に対応するため、巨大なコールセンターを持つ外部ベンダーに顧客相談窓口業務をアウトソーシングする。一方で、自社がどんなに努力をしたとしても、競合がそれ以上の経営努力をして成果を上げれば、相対的に負けてしまう。景気や世界情勢が悪ければ思ったほど売れないし、天気や気温によっても売上は上下動する。 さて、どうやって売れた原因(売れなかった原因)を特定することができるだろうか?(【図1】)

【図1】売れた理由

目的変数と説明変数

このように、大企業の売上には、数多くの要因が絡んでいる。そして、売上を上げるために、各社、複数の部署が数多くの施策を同時に講じている。

この場合、商品力や広告など売上に影響を与えている要因が説明変数で、それを受けて発生した売上が目的変数となる。

大企業の売上は、膨大な数の説明変数が影響を与えている。これが、大企業のマーケティング効果測定やROI検証を難しくしている要因である。しかし、よく分からないから効果測定しない(できない)では済まされないため、各社、広告やPR、販売促進がどのくらい売上向上に寄与したのか、定量的に計測しようと努力をしている。

一方、こんな笑い話を聞いたことがある。

ある会社の事業責任者が、事業部や宣伝部、マーケティング部など各部署から報告を受けた。各部門長は、当該年度に行った新商品や広告が すべて「当たった」ことを誇らしく、定量データで報告したが、事業責任者は眉を細めてこう言った。

「おかしいな......、君たちの報告が本当なら、わが社の売上は3倍になるはずだ」

このように、各社、事業部、広告宣伝部、マーケティング部などが、自分たちの努力や施策が売上を向上させたことを過大に評価し、報告をする傾向がある。そのため、全体を評価し、予算を配分する事業責任者は、何が効いて何が効いてないのか、分からない状況が続いてしまう。

そのため本書は、「実施した施策が、売上向上にどう寄与したのか」という従来型の論理プロセスではなく、売上(目的変数)はなんの要因(説明変数)によって上下動しているのかを解明する、今までと逆のプロセスで要因を構造化することに挑戦する(【図2】)。

【図2】売上に影響を与える説明変数の構造化

本書で取り上げる20個の説明変数は、それぞれが単独で存在・機能しているのではなく、相互に関連しあって売上に影響を与えている。

そのため、一つひとつの説明変数を、それぞれ独立して解説しつつ、どの説明変数とどの説明変数が近い距離で連鎖しているのか、分かりやすく明示することが重要と考えた。

本書の目的とゴール

本書の目的は、売上に影響を与える主要因の構造を明らかにすること で、読者の皆さんが道に迷わず、できる限り最短距離で目的地に到達するための「地図」を提供することである。

想像してみてほしい。初めて行く目的地に向かうとき、Googleマップがなかったら? そもそも地図という概念がなかったら? 目的地に到着することはできないだろう。地図には次のようなメリットがある。

・全体を把握することに役立つ
・今いる場所から目的地までの方角を確認することができる
・目的地までの距離とルートが分かる
・目的地までの最短距離が分かる
・最適な移動手段の選択ができる
・目的地までの障害物が予測できる

マーケティングは、持続可能な売上を上げていくために、市場の環境変化にフィットさせ続けるすべての活動である。そのため、とてつもなく領域が広く、一つひとつの奥が深い。そのため、1つの領域の教科書や設計図はあっても、売上全体の地図は今まで存在しなかったのだろう。

詳細は各章で解説するが、【図3】が本書の全体像、売上の地図である。これらの要因が、相互に影響をしあい、売上を上下動させているのだ。

【図3】売上の地図

地図さえあれば、もう大丈夫。目的地に対して、自分が今どこにいるのか。どこが良くて、どこが悪いのか。どういう最短ルートで目的地に到着できそうなのか。筋の良い作戦を練ることができるようになるだろう。

本書の想定する読者層と本書の読み方

本書は、一般消費者向けの(B2C)商材を扱う大企業(メーカーや小売りチェーン、サービス業や外食業)の事業部、広告宣伝、PR、マーケティング部などに所属する方、そして「売上」の最前線に立つ営業の方、またそれらの方々を支援する広告会社やPR会社、コンサルティングファームやその他さまざまな支援ベンダーに従事する方を主要読者としている。また、上記業界への就職や転職を考えている学生やビジネスパーソンのお役にも立てるはずだ。

広告、PR、マーケティング業界には次から次へと「バズワード」が生まれる。メディアやセミナータイトルには「◯◯はもう古い! 次は◯◯だ!」といった言葉が並ぶため、本書を手に取ったあなたも常に「何か新しいこと」に取り組まなければならない焦燥感に駆られているかもしれない。売れる理由、売れない理由もぶっちゃけよく分からず、何が正解で何が不正解なのか、何をやり、何はやらなくてよいのか、日々の仕事の棚卸しにも苦慮しているのではないだろうか。

遅くなったが、筆者の自己紹介をしておこう。私の専門領域はマーケティングだ。過去20年以上、大企業の広告宣伝、PR、マーケティング業務の支援に携わってきた。

キャリアの前半は、マーケティングリサーチやコンセプト開発、ネーミングやパッケージデザインなどの商品開発、メーカーの広域流通支援(インストアマーチャンダイジングにおける営業部員の提案営業力強化)、棚割りの売場生産性分析などを経験し、キャリアの後半は、2007年に現在のトライバルメディアハウスを創業し、クチコミマーケティング、バイラルプロモーション、ソーシャルメディアや戦略PRなどのマーケティングコミュニケーションに従事してきた。

キャリアの前半がアナログの伝統的なマーケティングで、後半がネットやソーシャルメディアといったデジタルの領域で経験を積んできた形だ。1つの領域だけに長く従事してきた人間ではないからこそ、売上に影響を与えるさまざまな説明変数を客観的・中立的に、俯瞰(ふかん)して捉えることができるかもしれないと考えた。

また、Web2.0という流行語が生まれた2005年から17年にわたってソーシャルメディアという「消費者に一番近い場所」でマーケティング業務に従事してきた経験を通して、「売上」つまり「お客様に買いたいと思ってもらうこと」「買っていただくこと」を促す活動には、ものすごく多くの要因がそれぞれ相互に影響しあいながら効いたり、効かなかったりしていることを痛烈に思い知らされてきた。

本書は、「◯◯をすれば誰でも簡単に今日から売れるようになる!」というインスタントなノウハウを提供するものではない。むしろ、世の中にはそんな都合の良い魔法のつえなど存在しないことを理解していただくことに主眼を置いている。

世の中には、すでに優れた戦略論やマーケティング論の教科書、広告やPRなどに関する実践的なノウハウがまとめられた専門書がたくさんある。それぞれ、特定の領域やテーマについて課題の設定、解決法、取り組み方や使い勝手の良いスキームやフレームワーク、成功事例などが網羅されている。

一方、専門書は、1つのテーマの学習には最適だが、「全体感」や「それぞれのテーマのつながり」を理解し、日々の業務で実践する上での「個別テーマ間の接続」はそれぞれの読者の理解度や努力に依存してしまう課題があった。本書は、その課題解決を目指している。

本書では、売上に大きな影響を与える 20 個(正確には効果測定を除く19個)の説明変数を取り上げる。もちろん、説明変数はそれ以上に存在するが、紙面の都合上、大きなテーマに絞らせてもらっている。一つひとつの章で解説している情報量は、専門書よりもはるかに少なくした。個別テーマの解説は、「これからの時代における売上のつくり方」について「全体像」と「各テーマ間の関係性」を理解するための「必要最低限の情報量」にとどめているためだ。

また、「売上」という原因特定解像度が極めて低い「霧深い巨大な森」において、「どっちへ進めばいいのか?」という「方向」を示すコンパスになりたいと考えたため、売上を細かくシミュレーションするような難解な数式などは一切登場しない。

本書の目的はあくまで「売上に影響を与える要因の全体像をざっくり把握すること」である。各テーマについて深掘りしたい読者は、本書読了後、それぞれのテーマにおける専門書を手に取ってほしい。そして、 日々の業務の中で自分が取り組んでいる仕事の「位置づけ」が分かりにくくなったとき、またいつか本書に戻ってくる。そんな使い方をしていただけたら筆者としてこれ以上うれしいことはない。

本書のタイトルは「売上の地図」であり、売上に影響を与える要因の構造を説明するものだが、筆者は教員や研究者ではない。また、実際のB2C企業でマーケティングに従事してきた実務家でもない。そんな筆者が現場の実務で役に立つマーケティングを学ぶことができたのは、過去の先人の方々が蓄積してきてくださった大量かつ良質なノウハウがまとめられた論文や書籍と、多くのクライアントと向き合い、難しい課題の解決に一緒に取り組ませていただいた貴重な経験から得た恩恵に他ならない。

多くの専門書を読み込むだけでなく、業界で活躍する方々の知見や、自身でさまざまな事象を考え抜くことによって生み出したいくつかのフレームワークをクライアント実務に用いながら、「多くの方々のマーケティング業務に共通する枠組み」としてまとめたものが本書である。

ここからいよいよ売上の地図の解説に入っていく。大航海時代に、初めてアメリカ海域へ到達したとされたコロンブスは、航海士だけでなく、一級の地図製作者としても成功をおさめていた。困難な航海を成功させたのは、自らが製作した緻密な地図があったからともいえる。

本書が、読者のマーケティング業務における地図となり、効果的・効率的に売上を向上させるヒントになることを願っている。

2022年5月吉日
池田 紀行

[目次]

オリエンテーション「地図の読み方」
第1の地図 売上と商品・サービス
第2の地図 売上と売り場
第3の地図 売上と想起
第4の地図 売上と好意
第5の地図 売上とクチコミ
第6の地図 売上とソーシャルメディア
第7の地図 売上とオウンドメディア
第8の地図 売上とインフルエンサー
第9の地図 売上とブランド
第10の地図 売上とロイヤルカスタマー
第11の地図 売上とパーパス
第12の地図 売上と広告
第13の地図 売上とPR
第14の地図 売上と販売員
第15の地図 売上と店頭販促
第16の地図 売上と流行
第17の地図 売上と若年層
第18の地図 売上と外部環境要因
第19の地図 売上と価格
第20の地図 売上と効果測定

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ヒット商品があるとき、私たちはそこに「この施策が当たったのだ!」という「勝った主要因」を求めてしまいがちです。でも実際は、そのヒットの裏側には、基礎研究・応用研究を頑張った人、商品コンセプトを考えた人、リサーチを担当した人、原価計算や仕様など商品設計をした人、プロトタイプや商品の製造を行った購買や工場や生産管理の人、商品が全国の小売チェーンの店頭の棚を獲るために小売本部のバイヤーや全国津々浦々の店長へ汗をかきながら提案営業をした事業部や全国の拠点営業の人、広告を考えた人、PRを考えた人、イベントを運営した人、オウンドメディアやSNSを担当した人、それこそ数え切れない人たちが関わっています。そして、もちろんそこに消費者改め価値共創者になった顧客も関わっています。

その大勢の人たちが一生懸命に取り組んだ仕事や活動の集大成が「売上」であり、決して「自分が頑張った施策が当たったから売れたのだ!」「お前の努力不足で売れなかったんだ!」と断ずることなどできないはずなのです。

本書をきっかけに、売上という「霧深き巨大な森」の全容が少しずつ明らかになることを願って。

出版は6/20(月)です。ご予約はこちらから!!m(_ _)m

追記:皆々様のご支援のおかげで(瞬間風速だと思いますが)Amazonマーケティング・セールス全般関連書籍カテゴリーの売れ筋ランキングで1位を取ることができました! 感無量です…。感謝!!

ありがたやありがたや…

そして延べ2022年2月に延べ15,000人に対して実施したEvoked Set調査を公開しました!興味深い内容になっているので是非見ていってください!

脳(記憶)の構造について詳しく知りたい方はこちらもどうぞ。

(2024年1月4日 追記)

『売上の地図』の姉妹本として、マーケティングの〈点⇄線⇄面〉をつなげる渾身の一冊『まーけてぃんぐ「つながる」思考術』を出版します。2024年1月17日出版です。

『売上の地図』が大局的視点から売上の因果構造を解説する一冊なら、『マーケティング「つながる」思考術』はマーケティングのファネルマップをベースとして「各施策のできることとできないこと」を解説する ”現場寄り・施策寄り” の一冊です。

2冊セットで読んでいただくと、確実に〈点⇄線⇄面〉がつながると思います。よろしければぜひ!

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当社(トライバルメディアハウス)では(池田がフルコミットして)マーケターの「知る→わかる→できる」を支援し、マーケターの成長やキャリアアップを実現するためのオンライン無料学習サービス「MARPS(マープス)」を提供しています。会員登録するだけで、池田+豪華ゲストのコンテンツをすべて無料でご利用いただけます。マーケティング担当者が抱える、現場で発生しがちな課題解決を助ける学習プログラムがてんこ盛りですぞ!どんな学習プログラムを提供しているのか、まずは以下リンクからチェックしてみてください。マーケティング全体を”体系的に”学びたい方、お待ちしてます〜!

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