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Facts about Covid-19

Swiss Policy Research(略してSPR)という非営利かつ超党派の有志による2016年に設立された調査グループがある。(その意味で)特定の利益と党派性に偏るマスコミの報道姿勢に一石を投じる役割を担う。現在SPRが総力をあげて取り組んでいるのが「Facts about Covid-19」(新型コロナウイルスについての事実)である。一読の価値はあると思う。日頃マスコミの報道に翻弄されて固くなった頭をほぐすにはちょうどいいかもしれない。確かにリスク評価の一助にはなるかもしれない。いわゆる「不都合な真実」なのかもしれないが、もっとそこを掘り下げたい向きには少々物足りなくもあるかもしれない。いずれにせよ、サイトをたまたま目にしただけであって、個人的にとくにSPRに肩入れするつもりはない。ここに「事実」としてあげられた項目をどう受けとめるかべきかは各自で判断してもらえればいい。

SPRのオリジナル言語はドイツ語と英語だが、「Facts about Covid-19」に関しては20数カ国の言語に翻訳されており、読者は母国語を選択できる。日本語もある。wikiのように誰かがボランタリーにアップしたものだろう。だが、この日本語が酷すぎて驚く。誰がどんな意図で翻訳を試みたのかは知らないが、これは翻訳でなく明らかな文書改ざんである。ワクチンやマスクの有用性を疑問視する項目などがまるごと削除されている一方、オリジナルにはない中国に忖度したかのような怪文が紛れ込んでいる。ワクチン不要論などの「不都合な真実」は日本の言語空間に持ち込ませないという圧力がこんなところにも及ぶということか? とにかく気色悪い。もちろん他の言語にこうした改ざんは見当たらない。日本語だけである。日本の恥である。SPRのポリシーに唾するような作為が(彼らがおそらく日本語を解らないのをいいことに)日本語において白昼堂々おこなわれているのを日本人として看過することはできない。ということで、拙いながら(カミュにならった誠実さをもって)できるだけオリジナルに忠実に、5月アップデート分(※6月にまた最新版がアップデートされる見込み)の英文から概要の部分を翻訳した私案を以下に記す。

新型コロナウイルスについての事実

現実的なリスク評価をする際に役立ててもらえるように、この分野の専門家たちによって提供されたCovid-19についての十分に参照された事実。

「ペストと戦う唯一の方法は、誠実さということです」
(アルベール・カミュ、1947)


概要

1. 十分な調査がおこなわれている国や地域のデータに依拠するなら、 Covid19の致死率はおよそ0.2%で、それは過去の強力なインフルエンザと概ね同程度であり、当初WHOが試算した数字より10倍小さいものである。

2. 世界的に「ホットスポット」となった地域においても、通学や通勤をする年代の一般の人々が死亡するリスクは、行き帰りに交通事故で死ぬ確率とほぼ同程度のものである。リスクが過剰に見積もられたのは、多くの軽症者あるいは無症状感染者のことが考慮されてこなかったためである。

3. 検査結果が陽性だった人の80%近くが無症状のままである。70歳代の人たちでさえ、そのうちの約60%は無症状のままである。全感染者の97%以上が、軽症どまりである。

4. 全人口の60%近くが、以前のコロナウイルス(いわゆる普通の風邪のウイルス)との接触によって、Covid19に対する免疫の元となるような細胞をすでに獲得していると考えられる。

5. イタリアをはじめ多くの国で亡くなった人の平均年齢は80歳を超えており、またその死亡者のうち、基礎疾患をもたなかったのはわずか4%である。このように死者の年齢と死亡リスクに照らし合わせれば、とくに平時の死亡率と変わるものではない。 

6. 多くの国において、後から計上された死者のうち、その3分の2近くは、ロックダウンの恩恵を受けることのない養護施設で発生したものである。さらに死亡事例の多くが、実際にCovid19によるものなのか、あるいは不安や孤独といった極度の心的ストレスによるものなのかは判然としない

7.追加計上された死亡事例の50%近くが、 Covid19によってもたらされたものではなくロックダウンがもたらしたパニックや不安によって引き起こされたものだった可能性がある。患者の多くが病院に行くことを恐れるあまり、たとえば心臓発作や脳卒中の処置件数が60%近くも減少する事態となっている。

8.一般に「新型コロナ死者」とされる場合でも、その多くがコロナウイルスによるものなのか、それとも(基礎疾患等の)合併症によるものなのか明確になっていない。あるいは「推定」として計上され、そのまま一度も検査されなかった事例も少なくない。しかしながら、公式の数値にはこの違いが考慮されることはない

9. Covid19による健康な若者の死亡を報じた多くのメディアのニュースは、後に誤報だったことが判明している。死亡が伝えられた若者たちの多くは、Covid19によるのではなく、すでに重篤な疾病(たとえば診断未確定の白血病)を患っていたか、あるいは実際にあった話として9歳が109歳の間違いだったという笑えない誤報もある。子どものあいだで川崎病が増えているというメディア報道もまた誤報であることが判明している。

10. 通常、一日の死亡者数はアメリカで8000人、ドイツで2600人、イタリアで1800人である。インフルエンザによる1シーズンの死亡者数はアメリカで80,000人ドイツとイタリアで25,000人に達する。Covid19による死者数が、強力なインフルエンザに見舞われた年のその死者数を下回っている国も少なくない。

11. 局所的な死者数の増加は、感染やパニックによって病人となってしまった高齢者の”介護崩壊”が起きた場合や、たとえば深刻な大気汚染などのリスク要因が加わった場合に発生している。コロナによる死者を扱う際の特別な規制が、葬儀や埋葬におけるさらなる規制を誘発している場合もある。

12. イタリヤやスペインといった国々、また英国や米国でもある程度までは、強力なインフルエンザの流行によって病院に大きな負荷がかかることは、それほど非常事態であるわけではない。平時でも、医師や医療従事者の15%近くが、たとえ無症状であっても一時的に隔離させられる

13. 繰り返し目にさせられる「コロナ感染者」を示す指数関数的な曲線は、検査数も指数関数的に増加するのであるから、誤解を招きやすい。ほとんどの国で、検査総数に対する陽性の割合(いわゆる陽性率)は、恒常的に5%から25%の間かそれをわずかに上回る程度にとどまっている。多くの国では、感染のピークはロックダウンの前に終わっている。

14. 日本韓国スウェーデンのように外出禁止や人との接触を禁止しなかっ国々が、他の国々よりも悪い経過を辿ったわけではない。スウェーデンはWHOからも称賛されているが、ロックダウンをした国々に比べ、高い集団免疫の獲得に至っている。

15. 人工呼吸器の不足を恐れることは不当である。肺の専門家たちによれば、Covid19の患者への侵襲的補助換気(挿管)は、ウイルスの拡散を恐れてそうしている場合もあるのだか、実際のところしばしば逆効果であり、肺へのダメージを大きくすることになる。 

16. 当初の予想に反して、ウイルスがエアロゾル(すなわち極小の粒子が空気中を漂うことで)感染することも、塗抹感染(たとえばドアノブやスマートフォンに触るなど)することも、何ら根拠を見出せないことが様々な調査結果によって明らかになっている。感染の主たる原因は、直接的な接触および咳やくしゃみをする際の飛沫である。 

17. 同様に、健康あるいは無症状の人がマスクをする有用性についても科学的根拠はない。それどころか、マスクをすると正常な呼吸が乱され、マスクによって「保菌者」になりかねないと専門家は警告する。著名な医師たちは、マスクを有用とする説は「マスコミの煽り」であり「ばかげている」と告発する。 

18. ヨーロッパ、アメリカでは、Covid19のピークのあいだ、多くの医療機関は利用されないままの状態となり、ほとんど外来は無人であり、中にはスタッフの自宅待機を余儀なくされたところもある。臓器移植やがん検診などを含む、数えきれないほどの手術や治療がキャンセルされている。

19. マスコミは、ともすると病院の状況を劇的に伝えることに躍起になり、改ざんされたイメージや映像が用いられることもしばしばで、多くのメディアによる素人の報道が人々の恐怖とパニックを増長させている。

20. 各国で使われているウイルス検査キットは誤りが生じやすく、偽陽性もしくは偽陰性という結果をもたらすことがある。さらには公的機関におけるウイルス検査も、時間的制約の大きさから臨床的に有効なものではなく、他のコロナウイルスに対する陽性反応と取り違えられていた場合も少なくないようである。

21. ウイルス学、免疫学、疫学の分野で国際的に著名な専門家たちの多くが、いま取られている施策は逆効果であると考えており、早急に、自然に集団免疫を獲得することでリスクのある人たちを守る方法を推奨している。子どもたちの潜在的なリスクはゼロであり、学校を閉鎖することで医学的に成果が得られる保証は何もない。

22. 医学の専門家の中には、コロナウイルスに対するワクチンは不要であり、むしろ危険であると考えるものも数多くいる。実際のところ副作用の問題については、たとえば2009年のいわゆる豚インフルエンザに対するワクチンの接種は、しばしば神経学的な損傷をもたらし、巨額の訴訟を引き起こす結果となっている。

23. ウイルス対策のために取られた施策の結果、失業や心理的問題や家庭内暴力に苦しむ人の数が世界的に急増している。そうした施策は、ウイルスそのものよりも多くのいのちに関わると考える専門家もいる。国連によれば、全世界で何百万という人々が極度の貧困や飢えを逃れられなくなるという。

24. アメリカ国家安全保障局の”告発人”エドワード・スノーデンは「コロナ危機」が全世界的監視網の強力で永続的な拡張のために利用されていると警告を発している。著名なウイルス学者のパブロ・ゴルドシュミットはそれを「地球規模のメディアテロ」であり「全体主義の手法」であると語る。英国におけるウイルス学の第一人者であるジョン・オックスフォード教授は「メディア伝染病」と語る

25. 500人以上の科学者たちが、パンデミックのために開発された「接触者追跡」アプリがもたらす「前例のない監視社会」に対して警鐘を鳴らしている。いくつかの国では、すでにこうした「接触者追跡」が秘密情報機関によって実用化されている。世界の各地で、人々はすでにドローンによって監視され、警察の度を超した取り締まりに直面している。

26. 2019年にWHOが医学的見地から発表したインフルエンザのパンデミックに関する調査には、「接触者追跡は、いかなる状況においても行なわれるべきではない」とある。

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