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2025/1/31発売 新刊『#週末アウトプット』 「プロローグ」を無料公開します

おはようございます!池田千恵です。

新刊『朝15分からできる!人生が変わる!週末アウトプット』(日本実業出版社)が1月31日に発売となります。

ネット書店での予約がスタートしました!

※2025/1/16追記:楽天ブックスでの在庫が現在予約数に達してゼロになってしまいましたが、Amazonはまだ豊富にあります!楽天ブックスでもまもなく補充される見込みですが、発売日にゲットしたい方はAmazonでお求めください。

この本は、「自分はまだまだだ」「もっともっと頑張ろう」「精進が足りない」「認められるためには、今の自分じゃダメだ」「バカだと思われたくないからちゃんとしなきゃ」「苦労してこそ努力が花開く」と、自分に鞭打って、歯を食いしばって、不足感、欠乏感を埋めるべく、内なる闘志を秘めながら静かに努力をし続けてきた、真面目で勉強熱心な方が、今まで積み上げてきたものを周囲にアウトプットできるようになり、身内を超えた先からの協力が得られるようになることをゴールに書きました。

もう、じゅうぶん頑張ってきましたよね?
自分にダメ出しを繰り返し、鞭を打って向上を目指すやり方は、一緒に終わらせませんか?

私が18歳、浪人しているときに先生から聞いて、座右の銘にしていた言葉が「No pain, no gain.(痛みなくして得るものなし)」だったんですが、まてよ?と。

No pain, no gainと思い込んでるから、苦労しないと、自分のしたいことを言っちゃだめ、と思ってずっとPainを探しまくって「足りない足りない」と無限にインプットしていたよ!それって私だけじゃなくない?周囲の頑張っている人もそうだよね?と気付いちゃったんです。

でも、ぶっちゃけpainは、なるべくなら、ないほうがいいですよね?

中途半端で、ダメダメで、チャレンジの途中でもいいんです!本書の方法を実践すれば、心の鎧をはずし、軽やかに、素のままでアウトプットができるようになり、苦手なところはみんなが助けてくれるようになります。

「アウトプット」と名前がついていますが、「うまく発表する」「わかりやすく伝える」本ではありません。うまく、わかりやすくは、AIにまかせて、むき出しの情熱や、自分の「好き」「嫌い」「これがしたい!」といった、「生身」の自分を、飾らず本音で、気軽にアウトプットでき、その上で仲間が増える、具体的かつ実践的な方法論です。

自分自身の考えや経験を、「あうん」の呼吸で知ってもらっている仲間から広げて、一歩越えた先にまで伝える方法を「書く」「話す」「作る」「動く」に分けて具体的に解説しています。

私は時間のプロ、習慣化のプロとしても長年指導を続けてきていますので、これらのアウトプット法を、しっかりと日々の生活に組み込んで習慣化するための方法についても詳しく紹介しています。

「おわりに」を書き上げたとき、私がずっと書きたかったのは、このことだったんだ!と心から思えた、絶対の自信をもっておすすめできる本です。

ぜひ、お手にとっていただきたく、プロローグと目次を無料公開します。立ち読みする感覚でぜひお読みになり、続きが読みたい!と思ってくださったら、実際に購入いただけると嬉しいです。

今のところ、一番早くゲットできそうなのは、Amazonと、首都圏や主要都市の書店さんです。もしも書店さんにない場合は、ぜひ店頭で問い合わせてみていただけますと幸いです。

それでは、どうぞ!


「素」のままで仲間が増える「アウトプット」をはじめよう

 この本は、数年先ですらどうなるかわからない不安で不確定な時代に、未熟なまま、チャレンジの途中でも、格好悪くてもかまわずに、自分の考えや想いをアウトプットできるようになる本です。この本で紹介しているアウトプット法を学べば、理解され共感され、協力者を増やし、仲間とともに楽しく人生を過ごすことができるようになります。誰もが本心のまま生き、行動し、ありのままの状態で受け入れられる人が増える世の中になることを願い書きました。
 
 「アウトプット」からイメージすることは人それぞれです。多くの方の頭にパッと思い浮かぶのは、「うまく発表する」「わかりやすく伝える」「きれいにまとめる」といったものだと思います。

 アウトプットの一種であるコミュニケーションや話し方、プレゼンテーションについて学ぶ方法はたくさん世に存在していますし、アウトプット全般を網羅する「大全」として一冊の本としてまとめられ、ベストセラーにもなっています。多岐にわたる意味で、様々な使い方をされているのが「アウトプット」という言葉です。

 このように多くの意味を内包する「アウトプット」を、本書では次のように定義します。

「身内を越えた先にあなたの考えや活動を知ってもらい、協力を得られるようにするための働きかけ全般」

 つまり、この本で学べるのは、自分自身の「中身」をどうアウトプットするかの方法論です。

 具体的には、自分自身の考えや経験を、「あ、うん」の呼吸で知ってもらっている仲間から広げて、一歩越えた先にまで伝える方法を「書く」「話す」「作る」「動く」に分けて具体的に解説します。

「書く」とは、自分が感じたこと、思っていることをPCやノートに書き出して整理したり、SNSなどを通じて自分以外の人に文章を見られる状態にしたりすることを指します。

「話す」とは、会議やプレゼン、友人や家族との会話などで、自分が考えていることを端的にわかりやすく、かつ熱量を持って伝え、コミュニケーションを取ることを指します。

「作る」とは、書く、話すをベースとして、自分のコアとなる主義や主張、理念(本書ではこれを「だし(出汁)」と呼びます)を言語化し、周囲に役立つ形で発表できる状態まで作り上げ、最終的にはマネタイズ(収益化)できることを目標に活動の準備をすることを指します。

「動く」とは、いざ行動に移すときに生まれる怖さを乗り越え、一歩踏み出しチャレンジし、その結果をもとに検証や修正を続けていくことを指します。

 本書を読み「書く、話す、作る、動く」を実践することで、自分がこれまで生きてきた歴史や思いや経験を、あなたの頭の中や、身内、親友など関係性が近い人だけが知っている状態にとどまらず、多くの方に知ってもらうことができるようになります。

うまくまとめることはAIに任せ、自分の「中身」を外に出す

 私は自分の「中身」のアウトプットは、AI時代に必要不可欠だと考えています。

 あなたの考えていることを自分の「外」に出せさえすれば、AIでそれなりにまとめ、わかりやすい表現に直し、うまく伝わる工夫をすることはすぐできるからです。

 今まで私たちがイメージしていた「うまく発表する」「わかりやすく伝える」「きれいにまとめる」といったことは、AIのほうがずっとうまくできます。

 しかし、あなたが何を考え、どんな経験をしてきて、これからどうしたいかといった、あなたの根源となる想いに関しては、まずはいったん、あなたの体の外にアウトプットしないと、誰にも、AIでさえもまとめることはできないのです。

 本書では、すでに世の中にあるものをアウトプットする方法ではなく、あなた自身の考えや、過去の経験、未来への希望をアウトプットする方法を紹介します。

 なぜなら、AI時代に必要なのは、あなたがどんな経験を経て、どんな信念を持っているか、これからどんなことをしていきたいか、つまりあなたの「中身」をしっかりとアウトプットすることだからです。

 検索したりAIに質問したりして巡りつく答えは、すでに過去、誰かが作ってきたものです。しかし今後私たちが磨いていくべきは、困難な問題をどんな工夫で乗り越えてきたかという「経験」や「想い」と、その経験をいかに周囲にもできる形にしていくかという「言語化・共有化能力」です。そして、自分の「中身」は地球上の人類の数だけあります。誰として全く同じ経験をした人はいないのです。つまり、一人ひとり、完全オリジナルな存在です。

 単に読みやすい、わかりやすい文章を書くだけの能力を磨くのであれば、その能力はAIに駆逐されてしまうかもしれませんが、あなたが世の中をどうみて、どう考えて、どう行動に移すかのアウトプットについては、AIには絶対に真似できないのです。

 つまり、自分の「中身」をアウトプットすることは、生き様をアウトプットすることにつながります。本書を活用して、今まで無形だった経験を形にしいきましょう。 

不安や弱さこそ最高のアウトプット

 「生き様のアウトプット」というとぎょうぎょうしいし、大げさで、私にはできない、難しそう、と思われるもしれませんが、大丈夫です。

 実は、自分にとって「たいしたことない」と思っている経験ほど、周囲にとって価値があるものです。

 本書の内容を実践して、いったんアウトプットして反応をもらうと「え、そんなことでいいの?」と拍子抜けするかもしれません。自分の中で当たり前すぎてアウトプットすら忘れているから、周囲がその価値に気づいていないだけなのです。

 不安や弱さこそ最高のアウトプットです。なぜなら、弱さを見せられるということは、「私はここが苦手で、できない」と、自己理解ができている証拠だからです。

 また、苦手なこと全部克服しようと思わなくてもOKです。
 あなたの「苦手」は、誰かの「得意」です。「できない」と、自分の弱さや限界をアウトプットできるようになれば「私もそうだったんだよ」「頑張ろうね」と共感してくれる人が現れますし、「それなら私、得意だから手伝うよ!」という人が現れます。
 へこんだピースを埋めるかのように、あなたの苦手なことが得意な協力者が現れます。つまり「私はこれが苦手」「私はこうされるのは嫌」だって、立派なアウトプットなのです。

 ですから、今までのあなたの積み重ねを、みんなが分かる形にしていきましょう。自分には何もないと思っても、生きてきた中で得た考えは、あなただけのものです。
 もしもいま、誰にもわかってもらえない、どうして伝わらないのだろう、とくすぶった感覚を持っているとすれば、それはあなたのアウトプットの方法が間違っているだけです。
 アウトプットを変えさえすれば、望む未来はすぐそこにあります。
 
本書で紹介したアウトプット方法を身につけ、何度も練習をしていくうちに、あなたのことをまるで身内のように思ってくれ、あなたを理解してくれ、応援してくれる人が増えます。孤独感は少しずつ消え、まるで家族が拡張したかのように、温かい愛に包まれる感覚を味わえることでしょう。

「自分商品化」は副業やリスキリングにも役立つ

 アウトプットには心理的なメリットだけでなく、実益もしっかりあります。
 アウトプットは自分のいままでの活動にどういった価値があるかを周囲に確認してもらう作業です。
 会社員を長く続けていくと、自分の会社の商品がいくら、とか、自分の月収はいくら、ということはわかっても、一つひとつの仕事がいくらになるかを考える時間はありませんよね。家で担っている家事も、実際に外注したとしたら相当な金額になると思いますが、自覚なく毎日「名もなき家事」を繰り返しています。
 副業や起業を目指す方はもちろんのこと、今は会社でしっかりと地に足をつけようと頑張っている方も、子育て中心で主婦(主夫)歴が長い方も、自分の仕事に値付けをしていくことが重要になります。

 いずれ副業が当たり前になったり、定年の年齢が延長になったりしたとき、または、その時点での給料や年金では足りないからプラスアルファを稼げないといけない状態に突然なったとき、慣れないことを始めて軌道に乗せるのは時間がかかりますよね。
 いまのうちから自分の中身をアウトプットし、周囲からの反応を得ることで、自分には何ができて、どんな価値があり、それがいくらになるかといった市場感覚が磨かれます。
 自分を適切にアウトプットできると、周囲から自然に「困っているから助けて」「こういうことができますか?」と求められ、感謝され、いずれお金をいただくことも増えます。つまり、自分の価値に自分で値段を決める経験が増えます。

 経済産業省は、AIの進化や急激に変動する業界に対応する人材を育てるべく、職業能力や知識を再編成・再教育する「リスキリング(Reskilling=学び直し)」を推進しています。リスキリングは「やれ!」と言われてやるものではなく、自ら学ぶ必要性を感じて学んだほうが効果が高いです。
 アウトプットした結果、新たに勉強したいことも増えてくるので、会社から強制的にリスキリングしろと言われなくても、自主的にインプットする意欲が湧いてきます。
 人生が全て学びにあふれる経験に思えてきて、見える景色も変わってきます。
 いまの仕事がつらい、とか理不尽な目にあっている、というのは、嘆くべきことではなく逆にチャンスだ!と感じることができます。いまの経験をどうやってアウトプットのネタにしてやろう、と意識が変わるので、何ごとにも貪欲になれます。
 そして、そういう視点で仕事をすると、不思議なことに、いつのまにか出世したり転職が成功したりします。そういう人たちを私は、主宰している「アウトプット」を実践するコミュニティ「朝キャリ」で多くみてきました。
 

「朝キャリ」メンバーの週末アウトプット成功事例

 「朝キャリ」メンバーは、アウトプットを変えることで次のような成果を上げています。

  • 3人の子育てを優先し長年在宅ワークだったところから、本当に自分がやりたかったことを思い出し就職活動再開。理想の職場での転職にチャレンジし、13年ぶりに正社員復帰成功

  • 残業好きな同僚や増える仕事に対して不平不満を持つよりも、自分でできることを考えて実行すると覚悟を決めて残業時間削減&昇級試験合格

  • 社内の昇進試験にチャレンジし、一発合格

  • 会社に自分が成し遂げた成果を交渉することで、成果報酬制に移行&年収アップ

  • コロナ禍でも条件が良い会社に転職成功

  • 趣味で過去に取得した、いままで実務では関係なかった資格が評価され、興味がある分野での異業種転職に成功

  • 会社に許可を得て副業を始め、オンラインセミナー実施。全く面識のない方からのお申し込みでファーストキャッシュ(初めてのお金)をいただけるように

  • 会社員のまま個人事業主としても独立し、パラレルワークを実現

  • 会社員をしながらライターデビュー、ウェブメディアで1記事数万PVの人気記事が書けるように

  • メディアデビュー(『日経ウーマン』、『NIKKEI STYLE』、集英社の『マリソル』『エクラ』)

  • フリーランスとして掲げた1年の月収目標を3ヶ月でクリア

アウトプットは、あなたから染み出る「だし」


 この本では、あなたから染み出る「あなたらしさ」という意味で、自分の「だし(出汁)」というキーワードを多用していきます。

  • 自分がやっている仕事内容や趣味、意見は平凡すぎて、周囲と比べても特筆することもないので、一体何をアウトプットしたらいいかわからない

  • いざアウトプットしようと思うと「よいことを」「役に立つことを」という気持ちがプレッシャーとなり、結局何もできないまま時が過ぎてしまう

 このように身構えてしまうのは、「世の中にまだない、自分にしかないオリジナルのアイディアを、ゼロから考え出さなければならない」と思うプレッシャーからきているのではないでしょうか。
 実は、ゼロから作った自分だけのアウトプットなんて、この世の中には存在しません。人類が地球に生まれて数百万年。自分のアイディアなんて、過去の誰か、世界の誰かがもう考えているものです。 
 しかし、いままで数十年生きてきた経験を掛け合わせ、あなたの「あり方」「信念」「経験」がブレンドされて沁み出してくるものは、あなただけのものです。これが、あなたなりの「だし」です。

ひとつひとつが薄くても「あわせだし」でインプットに深みが出る

 一つひとつの「だし」が薄くても大丈夫です。
 「だし」は少しずつ合わせることでより深みがでておいしくなります。昆布(グルタミン酸)とかつおぶし(イノシン酸)が掛け合わされると、単品で味わったときとは比べ物にならないほどおいしいだしができますよね?相乗効果は7〜8倍だそうです。それと一緒です。
 今までのあなたの経験を棚卸しし、掛け合わせてみればいいのです。すべては掛け合わせだと思えば、ゼロから何かを生み出さなくていいと、少し気がラクになりませんか?
 
 私は「朝活」をテーマに長年活動してきました。
 プロデュースしている『朝活手帳』は15年愛されるロングセラー商品になりました。
  ひとつのテーマを様々な切り口で展開し、コンテンツを枯らせることなく、15年活動を続けることができています。
 なぜ同じテーマで15年、飽きられることなく続けられてきたか。
 その秘訣は、自分の「だし」が何かを知っていて、どうアウトプットすれば適切かを知っているからです。また、2018年から会社員がアウトプットを練習するコミュニティ「朝キャリ」で、のべ400人のアウトプットに関する悩みを解決してきました。
 さらに「時間術」をテーマに多くの方の悩みを聞き、解決策をまとめた書籍を多数書いています。だからこそ本書では、平日はインプットに忙しく、アウトプットしている暇はない方でもできる、週末を活用して始められるアウトプットの方法について紹介できます。
 つまり、15年試行錯誤した、「アウトプット法」と「時間術」の合わせだしが「しみしみ」になっている私のアウトプットが本書というわけです。

「だし」入りアウトプット 3つのメリット


「だし入りアウトプット」をマスターできたときのメリットは、大きく3つです。

◎誰かや何かのために嘘をついたり、自分を曲げたりしなくてもよくなる
◎のびのびと生きられ、秘められた才能が開花する
◎応援してくれる人が増える

 「だし入りアウトプット」の方法をマスターすると「私はこれをしたい!」といった心の底から湧き出る想いを表現できるのはもちろんのこと、「こんな人はお断り」「こんなことは嫌」といった、ネガティブな部分もはっきりと表明できるようになります。すると、嫌な人が周囲からいなくなります。

 実は「私の周りに嫌な人ばかりいる」と思っている人は、嫌な人に、自分の本心とは異なる「いい顔」のアウトプットをしている場合が多いです。
 本当は嫌なのにもかかわらず、不快な思いなんてまるでしていないように振る舞うから、相手はむしろ喜んでいると勘違いする場合すらあります。「本当は嫌だ」という気持ちを自分でもごまかし続けてきたり、「本心を言ったら嫌われる」と思い込んだりしてきた結果として、本音でのアウトプットが難しくなってしまっているのです。
 本書では「で、本当はどうしたいの?」といったあなたの本心に気づき、周囲に気持ちをしっかりと表現できる方法をお知らせします。
 
 そしてメリット2つ目が、「のびのびと生きられ、秘められた才能が開花する」です。
  アウトプットに苦手意識がある方が心の底で思っていることは「アウトプットをすると、嫌われる、嫌がられる、迷惑をみんなにかける」いうネガティブな気持ちです。断言します。これは思い込みです。
 あとで詳しく紹介しますが、どんなにひどいアウトプットでも、嫌なアウトプットでも、嫌われたり嫌がられたりしない方法があります。その方法が分かると、のびのびと発信できるようになります。

 斜に構えずに素直に思ったことをアウトプットできるようになると、周りのメッセージに対しても斜に構えずに受け止められるようになります。
 本心を心に秘め、外にアウトプットできない状態がデフォルトになっていると、いつも自分の表と裏を使い分けていることになりますよね。
 自分がそうなので相手も「本心はきっと違うはず」と、うがった見方をしてしまい、毎日「あの人の本心は何か」をぐるぐる考え続けることになります。そんな気が休まらない日々とは、今日からおさらばしましょう。

 本書で紹介する「だし入りアウトプット」をマスターすると、相手の言葉も素直に受け止められるようになります。
 素直に受け止めることができると、例えば嫌な人から嫌味を言われたといままで思っていたことが、嫌味だと捉えずに「クセが強いだし」入りのメッセージだと思えるようになり、「アク抜き」「下処理」ができるようになります。
 仮に超!大嫌いな人からさえも素直に学ぶことができて、どんどんとやれることが広がっていきます。

 そして、メリット3つ目は「応援してくれる人が増える」です。
 「そんなに頑張っているのなら、よし、ひと肌脱いでやろう!」と、謎に応援団が増えます。実践してみると、「本当だ!」と驚くはずです。理屈で説明しようがないほどの素晴らしい展開が、あなたの前にどんどん訪れます。
 それは、自分の本心を明らかにして、「やりたい!」を明確化して行動に移すことができた人だけが得られる、ご褒美のようなものです。そして、「やりたい!」を素直にアウトプットして奮闘する同じ志の人と出会え、一生の仲間になることもできます。

平日はインプットに忙しいので、週末をうまく活用しよう

 平日は仕事や家事をこなすだけで精一杯になってしまいますよね。特に最初のうちは、忙しい合間を縫って何かをアウトプットしよう!と思うだけでもエネルギーがいることなので、週末をうまく活用することをおすすめします。平日インプットし続けた知識を、週末にアウトプットすることから始めていきましょう。

 本書では、お休みの週末、全部を潰さなくても、土日どちらかの15分、30分、1時間、もしくは半日を使ってできる方法を解説します。
 アウトプットの方法を徹底的にマスターするためには「書く→話す→作る→動く」の順番で進めるのが効果的ですが、きっちり順番どおり進めることが難しい場合は、順番どおりでなくてもOKです。 進める数も問いません。週末に1つずつ進めてもいいですし、2〜3個一気に進めてもいいです。
 自分が使える時間に合わせて、たとえば「1時間あるから、いま気になっている『書く』のこの部分から、30分コースを2個進めよう」といった感じで、1つ以上進めても大丈夫です。気分転換に「書く」「話す」「作る」「動く」から、15分のものを1つずつ選んで4つ進めてみてもいいです。進め方は自由です。
 付録として、284ページに「書く」「話す」「作る」「動く」の所要時間別対応表を紹介しています。まずはこの表のタイトルと所要時間を眺め「おもしろそう!」「できそう」と思ったものから週末の予定に入れてみてください。

 半日以上かかる作業は、あとで詳しく解説する「モジュール化」(複雑で時間がかかる大きなことを、独立した小さな単位に分けて管理する方法)で分解し、空いた時間に組み込むことができるようまとめています。土日くらいはリフレッシュしたい、遊びたい、という方でも大丈夫です。「書く」「話す」「作る」「動く」それぞれの方法には所要時間についての大体の目安も記しますので、所用時間から選び、まずは進めてみて、終わらせたらせいせい遊んでください。

 休みは疲れてしまってゴロゴロしてしまった、ぼーっとしているうちに一日が終わってしまった、集中力が続かない、そんな悩みは「目的がない」ことがひとつの理由です。
 週末アウトプットで、自分への「種まき」時間をつくろう、行動しようと思い始めると、目的が生まれますので時間を少しずつ、こじあけることができるようになります。

 本書は週末15分からでもできるアウトプットの練習を集めましたが、そもそもインプットと比べてアウトプットは精神的に負荷がかかるものです。
 15分だけ、と思っても、やろうと決心して取り掛かるまでに最初は少しハードルが高いかもしれません。
 インプットは、流れる情報をただただ受け止めればいいだけで「受け身」なので何も準備はいらずにすぐにできますが、アウトプットは、受け止めた情報を「さて、どうする?」と考え、自分の外に出す行為ですので、少しハードルが高いのは当たり前です。

 緊急でないけれど重要なことは、面倒くさくて後回しにしてしまう気持ち、よくわかります。
 でもちょっと考えてみてください。週末思いっきり遊びたい、リラックスしたい、そう思っていても、気になることがあると、そのことがずーっと頭の片隅にあって、心からリラックスできませんよね。
 そんな心当たりがあるなら、週末の朝の時間でサッサと、今回紹介することを済ませてみてはいかがですか?気がかりだけど、やっておけばあとでずっとラクになることを、週末の朝に済ませてしまえば、あとはすがすがしい気持ちでお休みを満喫することができますよ。
 

本書の全体像

本書は、次のような構成で解説します。

プロローグ アウトプットの定義、メリット、全体像を解説
チャプター1 マインドセット編(私なんて.…..といった呪いや、インプット沼にとどまることの怖さ、週末でどう時間を作るか)を解説
チャプター2 書く編(朝15分、30分、1時間、半日でできることを紹介)
チャプター3 話す編(朝15分、30分、1時間、半日でできることを紹介)
チャプター4 作る編(朝15分、30分、1時間、半日でできることを紹介)
チャプター5 動く編(朝15分、30分、1時間、半日でできることを紹介)

 アウトプットは書く→話す→作る→動く、という本書の構成の順番で進めるとスムーズで効果がでやすいです。
 「書く」「話す」は、運動で言えば準備運動、慣らしトレーニングのようなものです。「書く」「話す」でアウトプットに少しずつ慣れてきたら、本格的に「作る」「動く」に進みます。とはいえ、まずは楽しく進めていくことが大切なので、順番どおりきっちり進める必要はありません。ページをぱらぱらと眺め、取り掛かりやすそう、楽しそう、と思ったところから始めてみてください。

時間は、モジュール化すればスケジュールに組み込める

 特にチャプター4「作る」のパートは全体的に取り組むと時間がかかるものが多いため、各モジュールごとに、目安となる所用時間を記載します。週末に15分、30分、1時間あきそうな時間で「これをする!」とスケジュールに入れ込み、計画を立てていくことをオススメします。

 「モジュール化」とは、複雑で時間がかかる大きなことを、独立した小さな単位(モジュール)に分けて管理する方法のことをいいます。ここでは、「大きな山」のように見えて、どこから手をつけていいかわからなくなってしまいそうな「作る」アウトプットを、一つひとつの「丘」に分解することで取り掛かりやすくしていきます。
 それぞれの「丘」を、15分コース、30分コース、1時間コース、半日コースの単位に分解すれば、週末の限られた時間の中でも少しずつ進めていけるようになります。

 長年の時間に関する指導から断言できるのは、時間は「できたら作る」のではなく「作るのを決める」ことが大切だということです。時間ができたらやろうと思っていると一生できません。「この時間でアウトプットする!」と決めてしまい、予定に入れてしまいましょう。「余った時間でやろう」と思うとゼッタイに余らないので、朝のうちに進めましょう。「将来のための準備を朝のうちにすることができた!」と達成感を味わうことができるのでおすすめです。

意志力は「みんな」でつくる

 ひとりだと意志力が続かないと心配な場合は、定期的な集まる場を、友人などと約束して作ってみるのもおすすめです。たとえば私が主宰しているアウトプットのコミュニティ「朝キャリ」では、「発信部」の部長が主導し「ブログもくもく会」と称して、ZoomをつなげてブログやSNSなどのアウトプットをする会を毎週朝から開催しています。
 30分集中してひたすらアウトプットし、10分で参加者同士何をしたかをシェアします。他には「種まきモーニング」といって、将来に向け、緊急でないけれど重要なこと(=種まき)を進める時間をつくっています。

 特に「作る」パートは、即効性はないけれど、あとでじわじわと効果がわかるものです。計画的に進めていくことができれば必ず身になるので、「この時間でやる!」と、まずは予定としてスケジュールに組み込み、他の予定をブロックしましょう。

 とにかく、始めることが大事です。アウトプットを始めていくうちに、「こんなとき、どうしたらいいの?」とか「困っていることがあるんだけど、相談に乗ってくれない?」といった感じで、周囲から質問されるようになってきます。質問がどんどん増えていったらチャンスです。その質問に答え続けられる状態までになれば、アウトプットなんてもう怖くはありません。
 
 さあ、一緒に人生が変わる「だし入りアウトプット」の世界へ一歩、踏み出しましょう。

目次はこちらです

目次も公開します。どんなことが書いてあるかの参考になさってください。


続きを読んでみたい!と思ったら、ぜひご購入をお願いします。一緒に、自分だけの「だし」入りアウトプットをマスターしていきましょう!

池田千恵 (いけだちえ)プロフィール

株式会社朝6時 代表取締役。国家資格キャリアコンサルタント。福島県生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業後、ワタミ株式会社、ボストン コンサルティング グループを経て独立。2009年に『「朝4時起き」で、すべてがうまく回りだす!』(マガジンハウス)を刊行。ベストセラーとなり「朝活の第一人者」と呼ばれるようになる。会社員時代には趣味の飲食にまつわる資格を7つ取得。会社の許可を得た「週末起業」でパンやワイン、チーズの知識を教える先生としても活動。2010年より朝専用手帳『朝活手帳』をプロデュース。15年連続発売の人気手帳となる。2018年より、会社員が自分オリジナルのコンテンツを「教える」ことで本業+アルファの収入を得られる状態を目指すスクール「朝キャリ」を運営。のべ400名を超えるキャリア相談、アウトプット指導をしている。近著は『週末朝活』(三笠書房)『ME TIME 自分を後回しにしない「私時間」のつくり方』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)プライベートでは小学生の母。
X, Instagram @ikedachie

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池田千恵
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