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女性を応援するメディアの圧の強さに「うっ」となった話

池田千恵(@ikedachie)です。

最近私は、「女性向け」をうたうメディアの圧の強さに疲れている。頑張る女性を応援しようとする気持ちはよく分かる。でも、なんとなーく、読み続けるのがしんどい。その理由についての分析と、情報はたくさんあるのに欲しい情報にたどりつけない今の時代の対処法について今回は書いてみる。

欲しい情報を検索しても見つからない

・今の職場での未来が見えてしまった
・これまで評価されていたやり方が通じない
・ロールモデルの退職
・マミートラック(子どもが生まれ、時短勤務や出張制限などがあるために出世コースから外れてしまうこと)

こういったモヤモヤした悩みを解決したい人が多いのに、メディアで紹介されているのはキラキラした成功事例ばかり。もちろんすごいし参考になるが、自分との距離があまりにも遠すぎてなんだかモヤモヤ...。そんな経験、ないだろうか。

私も時折取材されることもあるので、メディア側の気持ちもよく分かる。モヤモヤしている女性のためになるように、悩みながらもこうやってキャリアを構築してきたよ!と、活躍している人の横顔を伝えることで、今後のヒントとして欲しいからこそ、たくさんの輝く人を取材するのだ。そこからのヒントをくみ取り、自分のキャリアに活かすのは、読者の仕事だというのが提供側の気持ちだということも分かる。

しかし、読者側のホンネとしては、前提が違う成功事例を自分ごととして落とし込むというプロセスが難しいのだ。具体的な行動指針が欲しいのだ。

「あなただからできたんでしょ」というのは、思考停止の言い訳に過ぎないと、強い人は言う。しかし、そんなことができていたら、そもそも女性を応援するメディアの情報がなくても結果を出しているはず。それが難しいから困っているのに、手を差し伸べないのは、本当に正しい戦略なのだろうか。「スーパーウーマン」のやり方を自分にもできるやり方に落とし込む方法こそ、私たちが最も知りたいこと、そして、どこにも書かれていないことなのだ。

真似できるロールモデルが周りにもいない

昔のように同僚や会社の先輩にも相談できなくなったという社会的背景も、「自分ごと」として落とし込むのが難しい一因だ。

今ほど、キャリアや生き方や価値観が多様化している時代はない。数十年も前なら、同じライフスタイルや価値観で仕事をしている人が今より多かった。例えば20代前半で結婚し、郊外の一軒家を35年ローンで買って、1時間以上かけて都心に通勤して...といったように。

同じ道をたどった先輩を頼り、プライベートの相談に乗ってもらうこともできた。今ほど転職市場もさかんでなく、一度入った会社はなかなか辞めないのが普通だったので、尊敬する先輩を目指そう!と頑張ることもできた。

しかし今は、尊敬する先輩はどんどん転職してしまうし、「子供あり/なし」「結婚している/していない」「パートナーの協力度合」などは、家族によりポリシーもあり価値観は様々だ。だからこそ、プライベートに踏み込む話をざっくばらんに会社の中で聞くこと自体が難しい。

このような理由からネットで悩みを解決したいと検索するのに、その結果が「圧が強い」言葉の羅列。

具体的な解決策を教えてくれーーー!という話になるのも無理はない。

自分と「すごいあの人」はどう繋げる?

とはいえ、メディアのせいにしたり、社会背景のせいにしても、私たちの「困った」は何も解決できない。そこで、私がどうやって、「すごいあの人」と「ダメダメな自分」とのギャップを繋げてきたかについて書くことで、少しでも今後のヒントになればと思う。

かくいう私も、憧れのスーパーウーマンの事例にときめいては、今のダメダメな自分とのギャップに愕然として自信をなくす一人だった。(公式サイトの自己紹介にコンプレックスまみれの過去について書いています)

だからこそ、「すごい人」と「今の自分」の掛け橋をどうやって探そうか?と試行錯誤してきた。

私も強く影響された本である『7つの習慣―成功には原則があった! 』(キングベアー出版)には「自分の葬儀をイメージせよ」という内容が書かれている。

●集まってくれた人に、何と言って欲しい?
●あなたの人生について、どう述べて欲しい?
●どんな人格に見られたかったのか?
●どんな貢献を覚えていて欲しいのか?

葬儀をイメージすれば、自ずと生き方、あり方も分かる、という話だ。

最初に読んだときいたく感銘を受け、「そうだ!私のあり方を決めよう!」と心躍らせながら考えた。

しかし、じゃあ、それをどう仕事に活かすの?となると、止まってしまう。なぜなら「お葬式」と「今の生活」との距離が、ものすごく遠いからだ。

「頭では分かっているけどできない」「つい、あなただからできたんでしょ」と思って思考停止してしまう、という気持ちは、この「お葬式」と「今の生活」のギャップと似ている。

とてつもなく遠い理想と現実の距離を繋げる「かけはし」がないから、辛いのだ。

すごい人と今の自分のギャップに苦しみ、キラキラ記事の圧の強さに「うっ」となってしまう時、まずすべきは、この距離をどうやって縮めていくかを考えることだ。

「すごい人」と今の自分にかけはしを掛けるために私がしたこと

そこで解決策として、私が試して効果があった2つの方法について紹介する。

この作業は、夜やると疲れて頭が働かなかったり、ウツウツとしてしまいがちなので、朝の時間を使うのがおすすめだ。

1.  3年後プロフィールを書いてみる
2.  嫉妬対象を分析してみる

3年後プロフィールとは、3年後「こうなっていたらいいな」という未来を「すでになったように」プロフィールとして表現するというもの。お葬式だと先が遠いように思われるかもしれないが、3年後だったら具体的にイメージしやすい。大体300字〜400字くらいで、数字で具体的な成果なども先取りしてイメージしてみると、比較的近い将来なので具体的にすべきことが見えてくる。やってみると分かるが、プロフィールを現実にするためにはどうしたら良いかのアイディアもどんどんわいてくるようになる。

嫉妬対象分析とは、文字通り嫉妬対象について「なぜこの人に嫉妬するのか?」を分析してみることだ。

大辞林によると、「嫉妬」は次のように説明されている。

1. 人の愛情が他に向けられるのを憎むこと。また、その気持ち。
2. すぐれた者に対して抱くねたみの気持ち。ねたみ。そねみ。

つまり、「どうして自分じゃないの?」「私じゃなくて、どうしてあなたなの?」という気持ちだ。ということは、自分と同じくらいの実力だと思っている人に対してわくものだということが分かるだろう。嫉妬しているということは「ちょっと頑張れば私だってできる」という気持ちの裏返しなのだ。

「なんであの人が」ではなく「あの人ができたんだから、私もできる!」に思考が変わったらしめたもの。モヤモヤした気持ちは朝の時間で分析してみよう。自分の思いもよらなかった才能に気付くだろう。

先が見えない今必要なのは「要素抽出」スキル

私は今後ますます必要になってくる力は「要素抽出スキル」だと考えている。

例えば、あなたの過去の成功体験として「受験勉強合格」があったとする。その時の学びとして「勉強すれば報われる」と感じ、自分の成功パターンは「勉強だ!」と思ってしまうとあぶない。行き詰まると受験勉強のように、正解が載っている教科書を探し続けてしまうからだ。

しかし、「受験勉強合格」という要素の本質は何かな?と考えるのが、「要素抽出」だ。要素抽出ができるようになると、すべき行動は違ってくる。例えば「無理めのチャレンジは楽しい」というのが本質だと気付けば、行き詰まった時の行動も変わってくる。限りある情報から類推し、自分の頭で考え始めることができるようになる。

「手段」だけをみて「あなただからできたんでしょ」と思考停止するのをやめ、すごい人の「要素」を見て、それを自分の中に取り込めるようになると、人生が変わる。

メディアの「圧の強さ」は変わらなくても、自分の情報の受け取り方のスタンスが変われば、「うっ」となり、そっとページを閉じるのではなく、そこから学びを得ることができるようになるはずだと私は考えている。(まあ、ホンネはもっとメディアのほうも変わってほしいんだけどね)

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