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歴史思考を読んで思うこと

歴史思考
深井龍之介(著)

最近は本を読む体力がないのですが、まとめる体力はほぼなくなりつつあります。そんな中、COTENRADIOにハマってしまい、音声コンテンツ(ほぼ歴史)が学びのメインになってきています。話を聞いていると深井さんの世界史のデータベースを作るという事業や深井さんの考え方そのものが面白いなと思い、歴史思考という本を買って読んでみました。

どんな本か

歴史を愛し、歴史の面白さを知り過ぎてしまった深井さんこと龍之介さんが、歴史の説明をしながら俯瞰的な視点を説明している本です。時代ごとの価値観があり、その時々の評価があり、今この時の価値観や評価にとらわれない方がいい(「当たり前」は当たり前ではない)というメタ認知を学ぶことができる本です。ラジオみたいに話しているような文章で書かれているので読みやすく、COTENRADIOで聞いた話が出てくるので復習になります。COTENRADIOを聞いたことない人にはどんな話を聞けるのかがわかります

筆者の思い

僕たちが生きる社会には無数の「当たり前」があり、そこから外れる人が悩んでいるのです。悩みの原因は僕たちの社会にある常識や価値観なんです。僕らの「当たり前」が当たり前でないと分かると、みなさんを苦しめる悩みの前提が崩れます。僕はこの本を、歴史を知ることで、あなたを苦しめている悩みを吹き飛ばすために書きました。

「歴史を学ぶ」というと学校の勉強を思い出しそうですが、そうではありません。歴史を知って、メタ認知力を高めていけば(この本のタイトルにある通り、僕はそれを「歴史思考」と名付けました)実は、生きるのが楽になる。そう思うと、歴史が面白そうに思えてきませんか?

読んでのまとめスケッチ

カーネル・サンダースとヘレン・ケラーが意外でした。

本書を読んで認知したこと

理系だったので社会教科は全般的に苦手で、特に世界史は出来うる限り避けて生きてきた人間なので知らないことが多く、こういった歴史の本はそもそも知らなかったことを知れるので、知識が増えていき普通に勉強になります。

その上で、今を歴史からの流れで存在する時間として捉えられる感覚があります。今がこの先も続いていくし、今までの流れがあったから今があるという、書くと当たり前なことを改めて意識することで、今を俯瞰してみられる気がします。

歴史は繰り返すと言いますが、繰り返されることとされないこと、再現性があるものとないもの、変わらないことと変わることがあるように思えます。優秀な人が成功すると調子に乗ってしまい破滅するという流れは繰り返されているそうです。また繰り返されると言っても今までの歴史を見ていても未来を予測できた人はいないし、今がどのように未来に影響を与えるかわからないので、未来がわかることもないそうです。

そんな歴史の中で大きく変わっているのは、価値観「当たり前」だとわかります。

身の周りで考えてみても、会社にいても年代ごとに価値観が違うと時々感じることがあります。私と似たような人が世代が違うことで今の私と価値観が違うので、意見が違うことがあります。私がその時代に生まれていたら、その人のように考えていただろうし、その人も私と同じ時代に生まれていたら私のような考えを持っていたんだろうなと考えていたりします。

給料、休み、評価、肩書き、個人、能力評価、バランス、環境、安定、平等、など時代によって重きを置かれるものが変わり、価値観が変化していると感じます。時代の流れによって社会が変わり、価値観が変わっていくと思うので、社会が変わるスピードが上がっていくと、さらにその変化が細かくなっていくと思います。深い年代の層は厚く、地表に向かっていく中で各年代の地層が薄くなっていく柱状図のようなイメージを持ってます。今はその地層の上(その価値観の上)で生活する感じです。

本書に書かれていた通り、選択が自由にできる時代の中で変わる価値観一つにとらわれずに他の価値観を認識しておくことが(めちゃくちゃ難しそうですが)重要になるのだと感じました。地上で生活しながら、その下の古い層(歴史)を理解しつつ、その結果成功しても調子に乗らないという離れ業になりそうです。

賢者は歴史から学び、愚者は経験から学ぶ」というので、「歴史から出来事の解決策を見出して、本質的なことを学んで失敗を防ごう!」ということだけでなく、「歴史を学ぶことでメタ認知も学んで、歴史思考を身につけよう!」ということも意識しておくと一石二鳥かと思います。

世界史のデータベースが作られることで、世の中に賢者が増えていくんだろうなぁと思いながら、CREWにもなりましたので引き続きCOTENRADIOを聴いて歴史知識と歴史思考を身につけていこうと思います。

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