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服部エンジニア新社屋 竣工
静岡市内にて、服部エンジニア株式会社様の新社屋が竣工しました。
服部エンジニア様は土木インフラの設計・測量・調査を中心に建設コンサルタント事業を展開されています。
この度は社屋建替を計画するにあたり、設計監理を担当させていただきました。
外観
外壁には幅の異なる3種類の押出成形セメント板と窓ガラスを組み合わせ、リズミカルな外観に仕上げました。
エントランス部分には薄い庇と細い柱を設けることで、ヒューマンスケールに馴染んだ構えとしています。前面道路と距離が近い分、建物の圧迫感を感じやすいですが、それらを軽減できるように3Dモデルで見え方を検証しながら計画を進めました。階段には、浮遊感を持たせることで軽やかさをプラスさせています。
ちなみに、エントランスの柱は構造的な柱の他に、竪樋が隠されています。
機能とデザインがうまく掛け合い、スッキリとしたエントランスになりました。納得のいくものに辿り着くまで時間が掛かりましたが、形になってホッとしています。
OFFの空間
執務空間は一般的なオフィスと変わりないですが、お昼休憩等の「OFFの時間」に利用する場所を大切にしています。『きちんと「OFF」ができるからこそ、「ON」である業務に向き合うことができる』という考えのもと、働きたいオフィスとなるよう検討を重ねました。
2階にある吹抜けのリフレッシュスペースは隣接の会議室と一体で利用することも想定した活用度の高い計画としました。
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各フロアを繋ぐ階段も吹抜けとしています。ダークグレーを基調とし、オフィスの落ち着いた雰囲気を保ちつつ、壁や天井の木毛セメント板・間接照明をいれた手摺等によって垢抜けた印象となるようにしました。
1階部分には社歴や企業活動で受賞した記念品等が飾られることを想定し、ニッチを設えています。エントランスからも見えるため、階段ホール全体が小さな企業ミュージアムの様になっています。愛着の醸成や会社紹介時に活躍する場となることを期待しています。
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ソーラーパネルや電気自動車(V2H)から給電を可能としており、停電時にも一部の業務を稼働させることができます。インフラ事業を担う企業様の「災害発生時にも地域に求められる職責を全うできる社屋にしたい」という強い思いを形にすることができました。
今後も様々な視点から検討を重ね、施主様それぞれの最適解をご提案できるよう努めてまいります。
最後に、本物件にご尽力いただいたすべての皆様へ御礼申し上げます。