No9 音に関する記述
こんばんは。
いけだすです。
1級建築施工管理技士試験合格に向けて
過去5年間の過去問から
毎日1分野ずつ「要約」したものを
投稿していきます。
今日のテーマは
「音に関する記述」
です。
過去5年中、4回出題されている要チェックポイントです。
①概論
1)音の高さ
音の高さは、振動数(周波数)によって決まる、音の強さと混同
しないこと。人間の耳は振動数が多いと高く聞こえ、逆にす振動数が
少ないと低く聞こえる。振動数は、1秒間の振動数でヘルツ(Hz)で表す。
1秒間に100回振動すれば、100Hzである。人の耳で認識できる音の範囲は
20〜20,000Hzである。これを可聴音域と言う。
2)音の強さ
音の強さとは音の高さに関係なく、エネルギーが大きいということ。
音の強さは音源の出力の大きさに比例し点音源からの距離の2乗に反比例す
る。点音源からの距離が2倍になれば、音の拡散する面積が4倍となる為
1/4になる。
3)音のパワーレベル
音源が1秒間に放射する音のエネルギーを音響パワーと言い、レベルで表示した
ものが音響パワーレベルである。
音の強さのレベルを10db下げるには、音のエネルギーを1/10とする。
音の強さのレベルを20db下げるには、音のエネルギーを1/100とする。
4)個体音
建物の床、梁、壁などを伝わる振動が最後に空気中に放射される音を固体音
という。
5)マスキング効果
小さな音が、別の大きな音によって聞こえなくなる現象。
両者の周波数が近いほど、その影響が大きい。
6)音の回折
音が障害物を回り込み、直線的にすすめば影になる部分にも到達してしまう現象
のこと。回折の現象は、隙間の感覚や障害物の大きさが波長に比べて小さいと起
こりやすい。つまり、低い音の方が、回折の影響を受けやすい。
7)ラウドネス
音の大きさを踏まえて、ある音の大きさを、これと同じ大きさに聞こえ
1,000Hzの純音の音圧レベル(db)の値で表したものをラウドネスという。
一般に100Hzの音よりも、1,000Hzの音の方が大きく感じる。
②吸音材料
1)グラスウールなどの吸音材料は、音波が通過する際に音のエネルギーが繊維と
の摩擦などで熱エネルギーとして消費される為、吸音効果がある。グラスウー
ルなどの多孔質材料は、厚さが増すと高音域に比べ、中低音域の吸音率が増大
する。
2)穿孔板
共鳴により吸音する穿孔板は低音の吸音に適している。
穿孔板の背後に多孔質材料をを挿入すると全周波数帯域の吸音率が増大する。
3)板状材料(合板など)
合板などの板状材料は、共振周波数に近い、低音域の音をよく吸収する。
③音の透過損失
1)透過した音が入射音よりどれだけ弱くなったかをdBで表したものを透過損と
いう。
2)壁材の密度が大きい程、壁が厚い程、入射してくる音波の周波数が高い程、透
過損失の値は大になる。
③吸音
1)吸音率は、壁などの境界面に入射する音のエネルギーに対する反射されな
かった音のエネルギーの割合(比)で表される。
2)剛壁と吸音材である多孔性材料との間に空気層を設けた場合、空気層の厚さ
が増すほど、低音域の吸音率は上昇する
④残響時間とエコー
1)エコー
直接音に対して1/20秒(行程差17m)以上ずれて強い反響音があると、音が
2つに分かれて聞こえることをエコーという。
向かい合った平行な壁などで音が多重反射する現象を、フラッターエコ
(鳴り竜)という。また、反射した音が遅れて聞こえてくる現象をロングパ
スエコーと言う。
2)残響時間
室内で発生した音はその音が鳴り止んだ後も、天井や壁などで反射を繰り
返し次第に聞こえなくなるが音が鳴り止んでも僅かながら音が残る。これ
を残響時間という。
(出題年度)
平成30年、平成29年、平成28年、平成27
過去5年、出題数が多く、範囲も多岐にわたる為、
要チェックです。
要点を読んだ上で、関係する過去問を毎日解くことで
効率よく勉強ができます。
今日はここまで。
また明日。