エストニアの心にアートで触れる「クム美術館」#エスホリマガジン 〜木曜日担当 いけっち編〜
Estonia Holic(通称エスホリ)メンバーが、毎週テーマを変えてマガジンを更新!エストニアやエスホリについて配信します。今週のテーマは『 #エストニアで行ってみたいところ 』です!
木曜日のいけっちです。
(水曜日のネコ、という缶ビールはうまいです。全く関係ないですが)
エスホリマガジン、3週目のテーマは、#エストニアで行ってみたいところ。
私が書くなら、やっぱり、実際に行ってきた経験をご紹介して、
仮想体験ツアーっぽく感じて頂いたほうが良いだろう、と思いますので、実際に行ったところの中から選びたいのですが、、、
いやー、たっくさんあるなぁ!!紹介したいところ!!
展望台、教会、史跡、博物館・美術館、街並み、レストランやカフェなどなど・・・
1つに絞るのは本当に難しいのですが、私は、このnoteのプロフィールでも、「趣味は美術館・博物館巡り」、と書いていますので、やっぱり、同じ趣味の方向けに、美術館・博物館の中から、特に1つを選ぶこととしたいと思います。
(と思っていたら、水曜担当のよしはるさんの昨日の記事から、「エストニアの美術館や博物館制覇したいなぁ。」と、良いパスもらった!)
エストニアは、タリンもタルトゥも、美術館・博物館はたっくさんあります。
その中でも、今回私は、タリンの
クム美術館(KUMU Art Museum / Kumu kunstimuuseum)
をご紹介したいと思います。
目次
1.クム美術館とは?/なぜおススメ?
2.建物について
3.展示作品
4.カフェ
5. 場所/アクセス
おまけ:カドリオルク宮殿・博物館
1.クム美術館とは?/なぜおススメ?
クム美術館は、エストニアのアートの領域では中心となる美術館です。
18世紀から現代までのエストニア美術を中心に展示されています。
2006年にオープンと、美術館としての歴史は浅いですが、2年後の2008年には、European Museum Forum (ヨーロッパ美術館・博物館フォーラム?)の
the Museum of the Yearの賞を受賞しているそうです。
(正直、この賞についてはよく分かりませんが、クム美術館が評価されている美術館だということは分かりますね)
なぜ、ここをおススメするのか、と言いますと、
エストニアの心というか、精神性みたいなものを感じられる気がするから、
ですね。
私が美術館・博物館巡りが好きな理由はいろいろありますが、特にアートについては、鑑賞の1つの側面として、
・作品を通して、作者の声にならない声を聴く、
あるいは、
・背景となる思想・哲学・精神性・感情みたいなものを作品を刺激として、自分の頭の中で相手と会話する、
といった部分があるかと思います(自己満足ではあるのですが・・・)。
これが、特定地域・特定の時代、として作品が集まると、なんか、その地域や時代の精神性みたいなものが感じられる気がするんですね。
というわけで、私は、外国に行くと、結構その地域の現地の人のアート作品が集まっているような美術館に、なるべく行くようにしています。
クム美術館がおススメなのは、時代的にも作品的にもエストニアの歴史に伴う精神性を感じるのにちょうど良いように思うからです。
18世紀のエストニア民族の民族性の目覚めから、ロシア帝国からの独立、ソ連への併合と独立回復といった期間がカバーされているからです。
とはいえ、あまり抽象的過ぎる美術とかだと、なかなかそういったものを感じるのも難しいですよね。。。
クム美術館は、作品も抽象過ぎないものが多くて、ちょうど良いかと思います。
(ちなみに、タルトゥ美術館/バークレイの家のほうは、より現代アートで、抽象的なものが多くなります。)
それでは、早速、クム美術館の仮想体験ツアーに行ってみましょう!
2.建物について
まずは、外観です。
↓ここが入口付近。この写真を見ても、建物自体がかっこいいのは伝わりますね!
↓建物全体像は模型でどうぞ。中央下部が入口で、ここから、カーブを描きながら展示を見ていくことになります。
↓中に入ると、こんな感じ。カーブが綺麗ですね!
(ヘルシンキ現代美術館「キアズマ」の中にもちょっと似てます)
この建築の設計は、1993年-1994年に国際コンペを行い、10か国233プロジェクトの参加者の中から、フィンランド人建築家、Pekka Vapaavuoriさんが勝ち取ったものだそうです。
(フィンランド人だから、キアズマに似てるのかな・・・?)
建物自体が美術作品ですね。現代建築が好きな方には必見でしょう。
3.展示作品
さて、展示ですが、フロアごとに主に以下のように分かれています。
3階から徐々に上がって見ていくのが順路かと思います。
3階:主に18世紀から第二次世界大戦までの作品
4階:主にソ連時代の作品
5階:特別展の展示
となっています。
私が特におススメだと思うのは、4階の作品ですね。
ソ連統治下の作品で、露骨なプロパガンダはできなかったと思いますが、何となく作品にそういった思いが出ているような気はします。
いくつか、だだっと紹介していきます。
(ちょっと、ここに公開するのに、ややインパクトがあるものは避けているので、残念ながら、無難なもののみなりますが。)
↑ソ連のマーク(ハンマーと鎌)とナチスの鍵十字が重ねられていますね。
↑レーニンの下の町は・・・
↑分かりにくいですが、1つだけ、鳥の頭の彫刻が飾ってあります。なぜ?)
↑目を閉じ、耳をふさいでいます。何から・・・なぜ・・・?
↑エストニアの民族衣装。ある意味、ソ連によるロシア化/民族性の否定に対抗しての、エストニア民族性のアピール/反抗の象徴、とも受け取れます。
↓は展示作品ではないですが。
これと関係あるのか分からないのですが、エストニアはアニメーションもいくつか国際的な賞を獲得している作品があるらしいので、それらも見てみたいなぁ!
他に、写真撮っていなかったのですが、確か3階に、エストニアの神話(叙事詩)Kalevipoeg(カレヴィポエグ)を題材にした絵もありました。
そういった民族に語り継がれている伝説・神話なども、アートを通して、知ることができたりしますね。
4.カフェ
1階にはカフェRevalが入っています。
私はここでランチも食べました。
美味しいですよ!
(エストニアは基本的にどこで食べても美味しいです!)
Revalは旧市街の中にも店舗があります。
ちなみに、 "Reval" は、タリンが昔デンマーク人/ドイツ人に支配されていた時代の、タリンの旧称です。
↓旧市街の中にある、Revalの店舗。ポットの看板が可愛いですね。
5. 場所/アクセス
場所は、タリン旧市街からは、少し東に離れた、カドリオルク公園内にあります。
トラムで3番線の終点に駅があります。
でも、私は、同じく東方面にあるe-Estonia Showroomの後に行ったのと、この日かなりの雨だったので、Taxifyを使って行きました。
(Taxifyについては、先週の私の紹介記事をどうぞ♪)
▽
このカドリオルク公園は、クム美術館以外にも、見所満載の場所なんです!!
時間があれば、1日ここで過ごしたかったです!
ロシアのピョートル大帝が、妃エカテリーナのために離宮と公園を造らせた場所なので、関係する施設がたくさんあります。
広い公園ですが、地球の歩き方だと公園内が分かりにくい!
Googleマップも分かりにくい!
ググっても、公園の良いマップが出てこなかったので、私が現地で購入したガイドブックに付いていたマップの写真を貼っておきます!
↑クム美術館は、⑬番、写真の右上の方です。
他にも、
①カドリオルク宮殿・博物館 ←観光Must!!
⑨ミッケル美術館
⑪ピョートル大帝の小屋博物館
⑲日本庭園
などなど。
でも、このマップによると、見所27カ所もあったんだなぁ。知らなかった。
ガイドブックは最後、帰り際に買ったので・・・
私も全然回れていないです。次回は、この地図持って巡りたい!
特に①のカドリオルク宮殿は、ほんと必須ポイントなので、ちょっとおまけで、写真をチラ見せしときます。
おまけ:カドリオルク宮殿・博物館
ピョートル大帝の妃のための離宮であるカドリオルク宮殿・博物館は、建物も綺麗(完全に修復したらしい)ですし、内装も豪華、美術品も豪華な展示がされています。
ここは美術館・博物館好き以外の方でも、全ての人におススメですよ!
↑ 1つ1つのシャンデリアが、それぞれ違ったデザインで素敵でしたので、ちょっと纏めてみました。
9つまでしか纏められませんでしたが、シャンデリアはもっとありましたよ。豪華!!
▽
他に、今回の旅行で行けなかったけど行きたかったところ、としては、
・タリン旧市庁舎の中(冬は予約が必要)
・ラヘマー国立公園
・歌の広場
などなど。行けなかったところがまだまだたくさんあります。
次回、行く機会がまたあるといいなー!
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それでは、明日金曜日は、”旅する書評家”北村ゆうゆうさんへリレーです。
最近、フリーランスになられたゆうゆうさん、さすがの文章のうまさです。
ゆうゆうさん、よろしくお願いします!
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