小原流|文人調いけばな
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文人調いけばなとは
文人調いけばなは、小原流のいけばな様式の一つで、東洋的な風情と知的な美意識を表現するために特別な技法を用いるスタイルです。
三世家元小原豊雲先生が制定されました。
「中国の文人趣味を背景都市、花材の趣向性を重んじ、文学的表現をするいけばな」と定義されています。
文人調いけばなでは、花材の選定から配置まで、すべてに自然な雰囲気が大切にされます。
枝や花の自然な形を活かし、繊細で軽やかな動きを持たせることで、静寂な自然の一部を切り取ったような作品に仕上げます。
また、空間の使い方も重要で、余白を大切にし、空間の中に漂う静けさや深い意味を感じさせる構成が特徴です。
花材の色や形だけでなく、花器の選び方や配置場所も作品の一部として取り扱い、全体的な調和を意識します。
文人調いけばなの特徴
中国の文人趣味を根底に江戸時代中期以降の文人花を現代的に発展させたもの
珍花奇草を愛で、植物の雅味や詩情性を重んじる
花型にこだわらず、自由に花材を扱い、主観的な表現で捉える(個々の調和を重視)
南画画題を根底にした取り合わせがなされ、中国趣味の花材を好んで用いる
盛物(もりもの)について
下記URLに盛物のほか、色々な作例写真が掲載されています。
文人調いけばなのひとつである「盛物(もりもの)」は、季節の野菜や果物を鑑賞目的で盛り飾るもので、視覚的な美しさとともに、文化的な意味合いも持っています。
盛物は、花や枝に加えて、石や苔、木の実などの自然素材を使用し、自然そのものの持つ力強さと静けさを作品に反映させます。
それでは文人調いけばなの作例をご紹介します。
作例と解説
作例-1
文人調いけばなでは花器は格式のあるものを選びます。(瑠璃角・青磁・銅器など)
役枝の規則にこだわる必要がない『型くずしの花』ということで、主従がなく、花材同士の協調が重要になります。
今回の作例では、琵琶の枝ぶりが良かったので琵琶を高く使いましたが、アレカヤシを高く使っても問題ありません。
作例-2
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