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ワンピカードの赤本

この時代の名が!!!“マルコ”だァ!!!

はい。第3弾環境のワンピースカードゲームは「赤」が最強でしたね。
弱ェ奴マルコ以外は死に方も選べねェ!!!』とはよくぞ言ったものです。
赤ゾロが赤エースに強く、赤エースが赤ニューゲートに強く、赤ニューゲートが赤ゾロに…(諸説)でしっかりメタゲームが回っている。文句なしです。

3on3の大会ではゾロ・ニューゲート・エースの組み合わせが王道構成になっていました。この王道構成が多いのは皆が分かっているのに、それでもメタ側に回らずミラーマッチの腕を磨く。それほどまでに赤のカードパワーは他を凌駕していました。

《マルコ》5/6000
《マルコ》4/5000 ブロッカー
《ラディカルビ~~~ム!!!!》
毛皮強化ガードポイント
主にこやつらが原因です。

私は第1弾の環境下で「ワンピカードの教科書」を書きましたが、今この知識はそのままでは使えません。

序盤の5000リーダーアタックで手札を削れ…ない。ライフ2までほぼ全通しされる。4マルコとラディカルがあるから。

相手キャラのパワー+2000の数値でアタックすれば手札が2枚なくなら…ない。マルコは1枚で復活するから。

後半のライフはパワー7000で…通らない。4マルコとラディカル/ガーポがあるから。

赤が牛耳るこの世界では新たなルールが敷かれています。ワンピカードver2.0。この2.0についていけるのが赤だから赤ミラーが多発しています。

今回の記事はタイトルのとおり「赤」を語ります。第3弾も終わり際ですが、ようやく言語化できるくらいになってきたので放出。赤を使うにしろ倒そうとするにせよ、役に立つ情報になっていると思います。

※この記事で解説する「赤」はゾロ・エース・ルフィ…などニューゲート以外のパワー5000リーダーを想定しています。

※この記事では下記カードの短縮表記を多用します。
4マルコ:《マルコ》4/5000 ブロッカー
5マルコ:《マルコ》5/6000
ラディカル:《ラディカルビ~~~ム!!!!》
ガーポ:《毛皮強化ガードポイント


赤の強さとは

そもそもカードパワーが高いこともありますが、赤の強さの根源は「対応力」と「再現性」です。高い勝率が求められる競技シーンで好まれる理由もここにあります。

■対応力
二種の《マルコ》を軸に、攻めも守りもリスクを抑えて自分から動ける。攻守どちらも得意なため相手の動きにあわせてプレイングを切り替えられる。さらにパワーマイナス効果を擁するため、キャラの殴り合いという基本部分においてイニシアチブが保証されている。

■再現性
序盤に通すライフと《イゾウ》や《白ひげ海賊団》のサーチを組み合わせた平均点が高いゲーム進行。また、先攻と後攻どちらにも適した立ち回りがある。

赤を倒そうと対策する側が忘れがちなのが「再現性」の部分。
何も赤が無敵デッキと言っているわけではなく、当然他の色でも勝つことは可能です。ただ、その動きの再現性は段違い。
数回の対戦で記録するなら勝ち越すことも可能でしょう。しかし10戦、20戦と回数を重ねればいかに赤が毎試合安定した出力で戦っているかを体感することになり、他のデッキの先後のパワー差や引きムラが気になってくるでしょう。


一旦ライフ2まで受けよう

現環境、赤を相手にする場合序盤のアタックでパワーを上げる必要はありません。どうせ5000で通ります。自分が赤を使う場合、慣れないうちは色々考えてしまうと思いますが、使い始めほどライフ2まで無条件で通してしまいましょう。

ライフ2になってから4マルコ、ラディカル、ガーポで守るプレイをやってみて、その鉄壁さや立ち回りのしやすさを体感すれば手っ取り早く赤の視点を理解できます。一度知れば、序盤の5000を守ろうなどと思わなくなるでしょう。


序盤のアタックを守るのはダメなの?

別にダメとは言いません。守る相応の理由があるなら構わないのですが、守ることで何が起きるのかだけは説明しておきます。

「アタックを守ってしまうと手札が1枚減り、受けるとライフ分で手札が1枚増える」「その差は1アタックにつき2枚」はワンピカードの基礎中の基礎です。例えばリーダーの5000アタックをお互いに3回ずつやり取りして、一方は2回守ってライフ4、もう一方が全部受けてライフ2なら、その手札差は4枚になります。

この「リソース差が開いた」状態がプレイの幅を大きく狭めます。具体的には二種のマルコがかなり弱くなってしまう。4マルコは復活条件を満たせなくなるのでアタックにもブロックにも参加できず棒立ちになり、常に除去のリスクにも晒されます。

軽視されがちなのは5マルコの弱体化。イベント1枚で復活できるからといって不死鳥ぶってはいけません。普通に6000↑の攻撃回数で落ちます。
「レストの5マルコをひたすらアタックして手札の枚数を削る」通称「マルコいじめ」は赤使いが常に狙っているプランであり、これにハマってしまうと急な逆転が起き得ます。実際私も、この立ち回り差で拾えた試合は相当数あります。
手札差が開いた状態はこのマルコいじめを助長します。そうならないために「ライフを通す」ことがセオリーになっています。

『それはわかるけど、序盤を通したことで後々守るのに無理が生じないの…?』と思われるかもしれませんが、そうならないのが赤なのです。


ライフ2から鉄壁

ライフ2から途端に鉄壁になる(そう感じる)赤ですが、これには明確なカラクリがあります。後半になっても「1アタック=手札1枚」の交換レートが変わらないからです。

ワンピカードは通常、パワー7000↑でアタックすれば手札2枚を要求できます。「後半はアタック1回のパワーが高くなるので、後で2枚守りを何度も要求される前に、手札1枚で済む5000や6000を止めておこう。」というのが根本の考え方でした。

ライフ2で4マルコと1ドンを構えられた状態をみれば一目瞭然。パワー7000のアタックにはガーポ、8000にはラディカル、9000↑はマルコでブロック(そもそも9000ならライフで受けても美味しすぎる)と、どうアタックしても有効打になり得ません。
仮に2回7000でアタックしても、1回ガーポ、1回マルコで手札2枚消費。ようやくライフに通せそうな3回目…ですがここも7000↑にしないと守られます。ここを逃すと次のターンにまたマルコがブロッカーとなりイベントも構えられるかもしれない。そうして7000↑でアタックすると、当然のようにライフで受けられる。

終わってみれば、7000で3回アタックして削れたのは手札1枚とライフ1枚のみ。

では攻撃対象をキャラに変えたらどうか?場にはレストの5マルコと4マルコ。どうアタックしても手札1枚で復活。「1アタック=手札1枚」は変わらない。

これが繰り返されます。攻撃側は基本的に「攻撃回数」で手札を削っていくしかなく、手札2枚消費を要求できない。これがライフ2まで通しても赤の守りが崩れないカラクリです。


鉄壁突破のコツは6000

ライフ2からの鉄壁を突破するコツは「6000アタック」です。先ほどの説明で「攻撃回数で削るしかない」ことがわかると、手札読みを諦めて5000連打しかしない人もいますがこれもまた赤の思う壺。
赤側が嫌がるのは6000です。2000カウンターの採用枚数は一般的に8〜12枚。実は手札に1〜2枚しかない事もザラにあります。

6000で複数回アタックすると『…おや?ライフ2なのにライフで受けたぞ?』『4マルコでブロック…?』と予兆が見えてきたりします。そうなれば、2000カウンターの枚数が透けるというもの。一度有効打とわかれば以降も6000で攻め続ければOK。攻めるためのドンを節約でき、その分他の動きの幅が広がります。

また、赤は全色屈指で「2000カウンターをプレイする」色です。普通は致し方ないときにプレイする2000カウンターですが、赤は積極的に場に出します。《お玉》《マキノ》《ブルック》どれも無限にプレイする。
特にお玉やマキノはリーサルに絡むため、先に使わせる事で自分の守りが楽になる場合もあります。この観点からも、守られることが裏目とは限りません。そもそも、守られようが通ろうが、相手の手札にある時点でその2000はいつか付き合わなければいけないカウンター値。重要なのはブロッカーとライフにパワーを吸われないことです。ゲーム全体を通して、相手の総カウンター値を削っていく考え方が大切です。焦らず、じっくり、削ぎ落とす。


過剰な鉄壁は立て損

「赤はライフ2から鉄壁」を意識しすぎて、毎ターンイベント用のドンを残そうとする人がいますが、やり過ぎは攻めが緩むだけで損です。その1ドンがあれば5000アタックが先ほど有効性を説いた6000に昇格するわけで、熟練者同士ほどこういった細かいアドバンテージ差で勝敗が決まります。

考えの基準になるのは相手のパワー7000↑の予想アタック回数です。
場のキャラの数と次のターンにプレイされるであろうカードを考えれば、おのずとその攻撃回数は予想が立ちます。
目安ですが、相手の7000↑アタック回数と同じ数か1少ない数で4マルコと1ドンを立てるといい感じになります。

例えば、リーダーエースと5マルコしかいないなら2回アタックを想定して4マルコ1枚と1ドンで十分。【速攻】7/7000エースをプレイする場合はリーダーか5マルコのパワーが下がるので、結果的に7000↑の攻撃回数は変わりません。

「1少ない数でもいい」としたのは、そのターン1点なら受けてもいいと思っているライフ、という意味です。
ブロッカーとドンが全て寝た後に最後通そうとする1点は結局7000↑になりがちで、ライフが7000吸うのは基準値なので全然許容です。
私のライフ5枚は「5000/5000/5000/7000/8000」をメーカー希望小売価格としています。この値で買ってくれるなら受けてます。というか、それ以上の価格では基本売れない。

こういった事情も加味して私は下記のように調整しています。

[相手の7000↑予想アタック回数が2回の場合]
・ライフ2:X = 1『相手次第で1点許容』
・ライフ1:X = 2『ライフは無傷で抑えたい。突破したいなら無理するか、ライフを8000↑で買ってくれ』
・ライフ0:X = 3〜4『パワー7000↑のアタック追加や除去に警戒を強める』

※X … 縦置きする4マルコと縦置きするドンの合計数

ライフ2で2〜3ドンも残そうものなら相手視点でパワーを上げる意味が薄く、5000や6000にパワーを下げられるのがオチです。守りを固めたつもりがただドンを余らせただけで終わる。
相手に選択の余地がないほど守りを固めるのは逆効果。
相手視点で『丁度1点通してやったぞ』と思っているアタックが、こっち視点で『丁度1点予定通りに受けれたな』にハマった状態が理想。基本はこれを狙います。

尚、こちらの思惑を崩してやろうとドンを場に過剰に振る相手には、ライフをくれてやるか手札2枚使って普通に守ります。ゲーム全体で見れば相手が無理して動きが弱くなっているので、こちらの手札損失もそこで帳面があいます。守るべきターンとそうでないターンをしっかり見極めて必要最低限のドンを残しましょう。


予想アタック回数のズレにも警戒

赤ゾロが使用する【速攻】《ゾロ》3/5000は、「丁度よく受ける」プランの天敵。4ドンで7000アタック追加は流石にドン消費が軽く、回数計算を狂わされます。さらにエグいのが《マキノ》で、場の1/3000を1ドンで7000アタックに変えてきます。その差2ドンのちょろまかし。

また《ゴムゴムのJETピストル》などの除去も警戒対象です。4マルコを守りの勘定に入れている場合に計算がズレてきます。
一方で「JETピストルで使用する4ドン(4000カウンター要求)をブロッカーが吸ってくれた」という捉え方もでき、事前に計算したカウンター値が急に足りなくなる…という状況にはなりにくいです。擬似的に8000【速攻】に強制ブロックさせられたようなものなので、ズレは4マルコにどのくらいの数値の受けを任せていたかによります。元々7000〜9000程度のアタックを守る予定だったなら、印象ほどは痛くない。

「相手の場にパワーの高いキャラがいて、そのままだとアタック回数が不足しているリーサルターン」はかなり変わってくるので、ブロッカーを2体立てるかドンを普段より多く残すなど警戒を強めましょう。この辺のリーサル計算の話は後でします。


4マルコはアタッカー


鉄壁プランで丁度いい守りがわかってきたら、1つプレイの幅が広がります。それが4マルコのアタックです。

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