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アラビカ種の特徴

コーヒーノキ属を代表する存在であるアラビカ種ですが、125種の中で1番の変わり種です。

染色体数が44本!

アラビカ種以外のコーヒーノキ属の染色体数は22本ですが、アラビカ種だけ倍の44本です。

自家受粉が可能!

アラビカ種は自家受粉が可能です。コーヒーノキ属にはおしべやめしべが花の付け根の花托(かたく)から飛び出すほど長いものと、花托に収まる短いものがあります。
長いものは自分の花粉とめしべでは受粉できず、突き出たおしべやめしべは風によって花粉のやりとりをしてます。
短いものは自分たちで受粉可能で、同じ花托の中で受粉が成立します。
自家受粉が可能なら確実に受粉して子孫を残せるメリットがある反面、遺伝的多様性が失われやすく、急激な環境変化に弱くなるというデメリットもあります。一方、自家受粉不能なら遺伝的多様性はありますが、受粉に失敗するリスクがあります。
アラビカ種は他家受粉に適したタイプの花を持ちながら自家受粉が可能という異色な存在です。
アラビカ種が自家受粉可能であることはコーヒー栽培が世界に広まった理由でもあります。
珈琲の木はさまざまな国から持ち出されたり、盗み出されたりして世界に広まっていきました。
1個や数個だけの種子や苗木で新しい土地への移植に成功してます。これは自家受粉可能なアラビカ種だったからこそできたことです。カネフォラ種のように自家受粉できないタイプだったらたくさんの種子や苗木を一度に移植しなければ種子を作ることが不可能でした。自家受粉可能なアラビカ種でなかったらコーヒー栽培が世界に広まってなかったかもしれません。

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