リステとぼく - Re:ステージ! ワンマンライブ!! ~Chain of Dream~を受けて
2021.04.17-18に開催されたリステライブ5公演のうち、KiRaRe公演、テトラルキア公演、ステラマリス公演に参加した。
ずいぶん前に行われた最速先行で5公演に応募したところこの3公演が当選したため。
「ホーム感」
ぼくにとっての最初の公演はKiRaReだったわけだが、始まって数分で強く感じたことがある。
圧倒的な「ホーム感」だ。
ぼくはここにいてもいいんだ、という強い感覚。
最近のぼくはどうやら「他人に文句を言われないようになにもしない」という思考に至りがちであった。
自分が行動する前に他人の行動を観察し、「これはやっていいんだ」みたいなことを思ってから同じことをするみたいな、自分で考えても虚無みたいな所作が基本の行動指針になっていた。
実際のところ、ぼく程度が何をやったところで誰も見ていないし、批判されるであろうというのは被害妄想でしかないのではあるが、「人の見えるところでなにもやってはいけない」「低クオリティのものを公表してはいけない」という感覚はいまもぼくを著しく縛っている。
そうなった原因は、やはり10年代後半以降のインターネットには迷惑をかける他人に対する憎悪が蔓延していて、それを見るたびにぼくはそうならんようにしようという自省を行ってしまったことだろうと思う。
リステを担当するプロデューサーであるポニーキャニオンの椿本氏は、当初から今に至るまで(特にライブ中は)「他人に迷惑をかけなければ何をしてもよい」というメッセージを発し続けている。
今回のライブのレギュレーションは「マスクを装着し、声を出さなければなにしてもOK」というものだったが、ここまで緩いレギュレーションの決裁を得るのは大変だったと思う。
COVID下でオタクに自由に行動させることは、それ自体がリスクでしかない。
世の中の雰囲気にでも反してでもご自身の哲学に則って困難を越えられた椿本氏には尊敬の念しかない。
そのようなリステの持つ自由の風潮と、そもそもリステのオタクが自由であることが、ぼくに救いを与えてくれた。
単純な話、リステ現場ではぼくがなにをやったところで怒られる余地がないのである。
みんなが自分のやりたいように楽しんでいる。
ぼくはここにいてもよい。
そういう感じがとてもよかった。
オタク観察
ライブのときはいつも演者と同じくらいまわりのオタクを観察しているのだけれど、今回はオタク、跳んだねえ。
声が出せない代償行為はジャンプで、そうなると10年代前半の声優ライブの雰囲気になる。
跳ぶ曲といえば『せーので跳べって言ってんの!』と言えば間違いがないが、今回のライブではせーのじゃなくても跳んでいた。
っていうか常時マサイかクラップかヘドバンという異常ソングになっていた。
『DESERT BLACK FLOWER』で高橋ミナミさん(知らん間に改名してた)がジャンプを煽ってきたのも含めてマジで跳んだライブだった。
しかしこのジャンプしまくる感覚が、COVID以前のライブってこんなんだったなという気持ちにさせてくれた。
COVIDはまだ全然落ち着く気配を見せないが、COVID自体、あるいはCOVID初期の過剰規制によって失われた文化・価値観をぼくたちは取り戻す必要がある。
ぼくにとってこのライブはその端緒だった。
(余談だが、ハイジャンプの風当たりが強い中「その飛距離にこそ意味がある 他の誰にも負けずにせーの」って歌詞マジでやばいよな)
また、KiRaRe公演で振りコピに言及されたこともあってステラ公演では振りコピが多く見られたように思う。
ステラはもともと振りコピして楽しい曲が多いので納得である。
セトリ
椿本が今回天才だったところ。
・KiRaReラストのStartin'
Startin'は曲調が最近の流行からけっこう遠くてセトリ的に採用しづらいのか干されがちだったが、今回は採用された。
ポニキャンの決算がどうなのかは調べてもわからなかったけど、Re:ステージまだまだ続けていくぜという意味があるのでとても重要。
・テトラルキアラストのカナリア
誰もがPins&Needls2回目だと思った中で、カナリア2回目。
予想は困難だし嬉しいしもうって感じ。
しかしテトラは声出したい機会が多かったね。ジャンプでごまかせない。
・ステラマリスアンコール1発目のTime and Space
めちゃくちゃ好きな曲なんだけど、一般的な人気はどうかなあとか思ってたら、とても優遇されていて嬉しかった。
前奏がかっこよすぎるんだよな。
結び
ということでぼくから見たリステライブをお送りした。
声優についての言及があんまりないのは、ぼく自身が声優のパーソナリティに対する興味が小さいのと、立花芽恵夢がかわいいとかわざわざぼくに言われなくてもみんな知ってるかなあと。
あ、でもぼくの女性の好みが立花芽恵夢と秋奈と飴川紫乃の共通部分にありそうだ、ということに気づいたのは収穫だった。
「天然」「かわいい」「あどけない」「キレるより躱すタイプ」あたりがポイントかな。
リステはコンテンツ規模がとても縮小していて、ソシャゲを全然やらないぼくは興味をだんだんと失っていたのだけれど、ライブに行くととてもいい体験が得られた。
アニメ2期でも大昔に連載してた小説の続きでもなんでもいいから供給がほしい。
team yoree.×和泉つばすの小説、小説なのかどうかに疑問はあったけど、楽しく読んでいたので再開してほしい。