2021年にやった美少女ゲーム①: るぺかり, アペイリアFD

この記事は、いかずちさんだーAdvent Calendar 16日目の記事です

みなさん、美少女ゲーム、やってますか?
ぼくは今年は大小合わせて9本プレイしたようです。
なお、3月2本、4月4本、5月2本、9月2本なので、上半期に偏っています…。11月くらいから『さくら、もゆ。』をプレイ中なのですが、今年中に終わる目処が立たないので、今年のまとめ記事を書きたいと思います。

3月とかにやったゲームの紹介を今から書くの、コンセプト間違ってないか?

冥契のルペルカリア(ウグイスカグラ)

基本情報

ずーっとストーリー重視の鬱めなゲームを作っているウグイスカグラの新作。
ぼくの一番好きな美少女ゲームメーカーのひとつです。
妹キャラに対して偏執的なライターなので、そこも楽しみましょう。

ストーリー

昔、天才子役としてデビューしていたのにもかかわらずその道を断った主人公、瀬和環。
入学した学校の新入生歓迎会の前で、学生劇団・劇団ランビリスによる公演のビラを受け取る。
友人のレズビアン・倉科双葉と共に、どんなものかと見に行く。

演目はハムレットだった。
多くの観客が本格的な演劇について行けない中、双葉はいたく感動した。
環は、双葉と共に、劇団ランビリスの入団試験を受けることになるのだった。

感想

演技のためには自分の命さえも惜しくないと考えている登場人物が多く、その中でどんどん異常な雰囲気が作られていきます。
登場人物はみんな性格が悪いし、自分の感情を抑えられないし、目的に対して過剰な手段を用いがちです。
そんな異常な環境で、どんどんと絶望的な状況が作られていくのが本作の中盤くらいまでの見所です。
「娘を高く売る(兄のために枕営業させる)ためにネットアイドルをさせる母親」とかやばいです。

また、演劇パートの演出や、声優の演技のクオリティはピカイチといっていいでしょう。
最近は演劇アニメも流行していますが、それらとは一線を画すガチ演技・ガチ演出です。
体験版でも演劇パートはあるので、興味がある方は体験版だけでもやってほしいレベルです。

中盤以降は、これまで牽引してきた「演劇」とともに、(多くの美少女ゲームでもテーマになっている)「この世界の真実」と「妹」が強いテーマとして描かれます。
メタフィクションの要素もかなり強いので、そこは人を選ぶところかもしれません。
最終的な結末はこれまでの伏線をかなりうまくまとめているので、とりあえず最後までやりましょう。

また、この作品は前述の通りレズビアンのキャラクターが出てくるのですが、なんと超かわいいのに攻略対象ではありません。
残念だと思いつつも、レズビアンを無理矢理男とくっつけるのはよくないという、5年前ならできなかった発想に至っているのは非常によいことです。
と、ぼくの中の内なるリベラルが言っています。

景の海のアペイリア~カサブランカの騎士~(シルキーズプラスDOLCE)

基本情報

ストーリー

前作で《セカンド》の世界から生き残った零一たち。
前作ヒロイン4人と1日で順番にデートを回した次の日、沙羅と七海から《セカンド》にログインできる野良アプリ《バウンダリーII αシステム》というアプリの存在を聞かされる。
本来は普通にログアウトできるようになったはずの《セカンド》に、1ヶ月にわたってログアウトしていない友人がいるという。
零一と沙羅、七海は調査のために《αシステム》経由で《セカンド》にログインするのだった。
中でクエストを進め、非常に強いボス、黒い《デザイアドラゴン》相手に苦戦していたところ、もう起こるはずのないタイムリープが再び起こるのだった。

感想

FDの感想とかこの文脈で需要あるのか

タイムリープとかVRMMOとか強いAIとかの話をしていたら、最終的にソフトウェア工学の話になった前作は非常におもしろかったのですが(「ディープラーニニングする」というゴミのような表現が出てくるのは気になる)、今作はFDということで前作に比べかなりこぢんまりとしています。
前作は「下ネタ」「タイムリープ」「VRMMO」「AI」あたりの定番美少女ゲームテーマが好きなら圧倒的にオススメできる内容ですが、FDの今作は微妙かも。
VRMMOのクエストバトル要素も前回の方が丁寧に描かれていましたしね。

ただし、登場人物の内面描写は前作よりも進化していますし、下ネタもより過激になっています。
「精子を光速まで加速させてブラックホールを作る」は、もう完全に(発売順が逆だが)「ぬきたし2」の世界観なのよ。

結局、沙羅も七海も好きなキャラではないというのが問題なんだよなあという感じ。

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