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あまとみトレイル3泊4日 - 計画編

2023年8月26日〜8月29日に3泊4日であまとみトレイルをスルーハイクしてきました。今後トライする人に少しでも参考になればと思いnoteを書きます。

装備リストは下記の記事で紹介しております。

はじめに

この記事で紹介すること

計画編の記事では下記について紹介したいと思います。

  1. 行動計画

  2. 食料計画

  3. 水の補給計画

  4. その他リスクへの対処

  5. 実際に歩いてみてわかった注意点


私の登山・ロングトレイル歴

登山を始めたのは今年からなので1年未満です。日帰り登山を十数回と、ロングトレイルは今年の7月末にみちのく潮風トレイルを5泊6日で歩いています。

要はめちゃめちゃビギナーです。

なので、私と同じビギナーの方のほうがこの記事は参考になるかもしれません。

初めての登山はこのトレイルの4ヶ月前でした



1. 行動計画

計画を始めるその前に

計画を立てる上では公式マップがあったほうが絶対に良いです。公式サイトからGPXデータをダウンロードすることができますが、公式マップには標高差や水場、補給場所も記載されています。

単純な距離だけで計画を立てることは難しいので、お手元に無い方は購入をおすすめします。また、公式マップもトレイル整備等にあてられる収入源の一つなので、ハイカーであればぜひ購入して貢献してあげたいです。

トレイルマップ


日程

下記のような計画を組んでおり、結果として計画通りに歩き終えることができました。

  • 1日目:長野駅 → 戸隠キャンプ場(27km)

  • 2日目:戸隠キャンプ場 → 笹ヶ峰キャンプ場(20km)

  • 3日目:笹ヶ峰キャンプ場 → 湖楽園キャンプ場(27km)

  • 4日目:湖楽園キャンプ場 → 斑尾山(13km)

YAMAPで計測した結果はこちら。実測だと96kmくらい歩いていました。


計画の前提条件を整理する

まず初めに公式マップを開きつつ、下記5点を整理していきました。

①自分が歩ける距離
②自分が歩ける標高差
③宿泊地のある場所(キャンプ場や宿泊施設)
④補給場所
⑤不安箇所

①自分が歩ける距離
ロングトレイルが初めての方は20 ~ 25km くらいで一旦計画を立てておくので良いと思います。無理だったらエスケープすれば良いです。私の場合は25 ~ 30 キロで計画を組むつもりでおりました。

②自分が歩ける標高差
ロングトレイルに行こうと思う方は登山経験がある方も多いと思いますが、僕の場合は1日の累計標高差がだいたい1,000mくらいだったら歩けるだろう、という想定で考えました。

③宿泊地のある場所(キャンプ場や宿泊施設)
今回はすべてテント泊をしたかったので公式マップ上からキャンプ場のある位置を確認します。

④補給場所
なるべく持ち歩く食料を減らしたいと思っていたので、食料や水を調達できる場所を公式マップやGoogle検索等で調べます。

⑤不安箇所
今回のルートでは黒姫山あたりで熊の目撃情報が非常に多く、ソロで歩く私にとっては不安要素の一つでした。おそらくこれから歩く多くの方も情報を目にしているかと思うので、不安要素となる方は多いかもしれません。


計画案を作る

最初は1日30km前後を歩いて2泊3日で歩き切るプランを考えていましたが、

  • 1日目→2日目の距離が長い。ゆえに早い時間から行動開始する必要がある

  • しかし2日目の早い時間に通るルートでは熊の目撃情報が多いため、遭遇確率が上がる(遭遇している方も早朝が多かった)

  • 2日目の工程終盤で限界が来て宿泊地を変更する場合にエスケープしにくい

といったことが前提情報を整理する中で分かってきたので3泊4日の工程に切り替え、2日目は遅めスタートにして距離も短めにすることでより安全度の高いプランに変えました。30kmに1つはキャンプ場もあるので1日の行動時間としても程よくなったかなと思います。

一旦ここまでにして食料計画に移ります。


2. 食料計画

食料補給できる場所を確認

行動計画である程度の工程はできているので、各日程で食料や飲料が補給できる場所を確認していきます。

私の計画の場合だと1日目と2日目のキャンプ場には売店があることが分かっており食料も置いているようでした。また、3日目のキャンプ場の近くにはコンビニがあるので食料調達自体は全日程を通して難しくなさそうです。

ただ、1日目2日目の売店はどのようなものが置いてあるかわからなかったのと、到着時に売店が閉まっている可能性もありました。実際に2日目の笹ヶ峰キャンプ場は日曜の夕方に着いたこともあり、食べ物はほとんど売り切れていてスナック菓子くらいしかありませんでした。

2日目に利用した笹ヶ峰キャンプ場


食料を持っていく日数を決める

食料補給できる場所の情報をふまえ

  • 念のため2日分は朝・夕の食料を持っていく(計4食)

  • 行動食も2日分持っていく

ということに決めました。

3日目のコンビニは確実に食料調達ができますし、1日目はキャンプ場の施設もかなり充実しているので何かしら食料は調達できると思っていたので、2日目の分だけあれば大丈夫だろうと踏んでいました。


朝・夕の食事内容を決める

クッカーも軽くしたいし、食料も軽くしたいんでお湯で戻すだけのメニュー前提に考えていました。

また、みちのく潮風トレイルのときには尾西のアルファ米のチキンライス等の味付きのものを結構持っていったのですが、個人的には食べるのがかなりキツかったので、ご飯物系だったらアルファ米+丼物 or カレー のみ、という感じで考えていました。朝から丼物はきついので、朝はラーメン or カレー で考えてました。

最終的にはその時の気分で決めるとして、こんな感じの4食を揃えてます。

  • アルファ米+中華丼(アマノフーズ)

  • アルファ米+カレー(アマノフーズ)

  • カレーメシ(シーフード)

  • ラーメン(サッポロ一番:味噌)

アマノフーズのフリーズドライ食品はどれも本当に美味しいのでおすすめです!また、どれだけ疲れていても食える、というのはとても重要なのですが「カレーはいつでも食えるな」という信頼があるので2食選んでいます。

その他上記以外に味噌汁や余った行動食を食べたりしていました。


行動食を決める

行動食も「疲れていても食べられるか?」を重視していて、私の場合はこんな感じです。

  • いつでも食える(食べたい)

    • グミ系

  • まあ食える(必要だから食べる)

    • カロリーメイト

    • サラミ

    • ポテチ

    • ナッツ系。ややキツい

  • 疲れていると食えない(苦痛に感じる)

    • チョコ系。普段はチョコが大好きなのに…

    • プロテインバー系

とはいえ全部グミではなくある程度バランスも考えて揃える必要があるので、グミ系+まあ食える系の行動食を必要と思われるカロリー分を組み合わせで用意します。

ちなみにグミに関しては食感の強さも重要で、普段はハード系のグミが好きなのですがトレイルでは少し柔らかめのグミを持っていきます。硬すぎると疲れるし食べるのに時間がかかるからですね。

自分がそれぞれの行動食に関してどう感じるかは、登山のときなどに持っていって検証しています。



3. 水の補給計画

夏場の登山道区間は水場が無いといった情報があったので、2日目と3日目はやや多め(といってもMAX2リットルくらい)に持っていました。私の場合は2 ~ 2.5 リットルあれば宿泊地まで持ちますが、休憩中に次の水場の確認はしていました。

水場については公式のトレイルマップにすべて載っているので、次の水場までの距離や標高差を加味しながら随時補給を考えながら行動していました。

自動販売機はあまりなかったと思うので、浄水器はあったほうが良いと思います。キャンプ場の自動販売機も水が売り切れていたりするので、あると安心です。

また、私の場合はスポーツドリンクなどは一切購入せず、塩分やミネラルは塩タブレットなどで補給しています。水のほうが料理にも使えて汎用性が高いのと、スポーツドリンクを飲み続けるのがちょっと甘すぎてキツく感じるためです。


4. その他リスクへの対処

あまとみトレイルは危険な場所はほぼないので、私のようなビギナーでも歩きやすいなと思いましたが、虫と熊の対策だけは考えていました。

虫対策

虫についてはアブや蜂、マダニですが、行動時は虫除けスプレーを必ず使っていたのと、背の高い草が生い茂っているようなエリアについてはロングパンツを履けるように準備していました。あまりにも足に草が当たると不快というものあります。


熊対策

熊に関しては情報と装備に分けて考えていました。

情報
まず情報に関しては目撃情報の多いエリアと時間帯を押さえるのと、熊に遭遇した場合の基本的な対処をYoutube等で学習しておきました。
実際にできるかは別ですが、遭遇した時の距離別の対処法や、ばったり出会わないためにできることを把握しておきました。

装備
熊スプレーを所持しました。これは安心材料です。歩くことをなるべく楽しむために、いざという時の対処法があるのと無いのとではかなり違います。必要な情報をインプットした上で、最悪の場合スプレーで対処できる装備があると安心感があります。

実際に行ってみると、黒姫山のエリアよりも斑尾山の上りはじめ1時間くらいまでのエリアの方が獣がいそうな森で怖かったです。こういったときに熊スプレーがあると少し安心できました。



5. 実際に歩いてみてわかった注意点

道を間違えやすい

本当に何回も道を間違えてしまいました。こういった分かりやすい標識がある場所は限定的で、トレイルテープなどがあっても分かりにくい場所も多いので、こまめにGPSを確認したほうが良さそうでした。

GPXデータをダウンロードしてGoogleMapで定期的に位置確認をしていました。GPXデータは下記のサイトで配布されています。

あまとみトレイルを歩いた方の活動履歴もダウンロードしておきましたが、やはり皆さん道を間違えるようで、違う場所を歩いていたり、道を間違えて引き返していたりするので、GPXデータで確認するほうが確実です。ただYAMAPの方が見やすいんですよねー。


斑尾山から飯山駅までのアクセスに注意が必要

私の場合は長野駅スタートなので、斑尾山山頂でゴールした後に斑尾高原ホテルまで移動し、そこからバスで飯山駅まで移動しましたがバスの本数が少ないです。

4日目は午後から仕事を入れていたため9時35分発のバスに乗らなければならなかったのですが、そのバスを逃したら午前中はバスが無かったのでアウトでした。4時から行動しはじめていたのでバスには間に合いましたが、もう少し余裕を持った計画を立てられたほうが楽しめたと思います。


野生動物とそこそこ遭遇する

キャンプ場に猿がうろついていたり、カモシカに遭遇したり(全然逃げてくれなかった)ヘビがトレイルの真ん中にいたりと、野生動物にはわりと遭遇しました。幸い熊には会いませんでしたが。危険な目にはあっていないですが、音を出しながら結構近づいても逃げなかったりするので自分が想像しているよりも人間のことを怖がらないものなんだなーと思いました。


さいごに

全体を通して危険な箇所はほぼ無いですし、トレイルもきれいに整備されている箇所が多いので、とても楽しく歩くことができました。1人で歩いていたので心細さを感じる場面も多々ありましたが、それも含めてロングトレイルの楽しみだと思います。

あまり情報を見すぎても楽しめないので、情報収集は程々にして現地でぜひ楽しみましょう!自分が思っているより何とかなるので大丈夫です。

今後あまとみトレイルを歩くことを考えている方にとって、少しでも参考になれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました!



Instagramも始めた(ばかり)ので、あまとみトレイルを歩いた方、これから歩く方、ロングトレイルや山歩きが好きな方はぜひフォローしていただけると嬉しいです。


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