推し活ログ・20241025~なんしゅう家の中心でひ渋強を叫んだ干物
いかわたと申します。
先日、推し活で東京に遠征に行ったときのレポートです。
こういう思い出を書き残したくてnoteを始めたので、早速書く機会ができて嬉しいと同時に、思いがけず長くなってしまって困惑もしています。
長い文章に加え、オタクの感情が丸出しになってお見苦しい点も多々あるかと思いますが、もしよろしければお付き合いいただけると幸いです。
プロローグ
7月の頭に、Xのタイムラインである大会の募集ポストを見かけた。
藤島健二郎p・日吉辰哉pがゲストの大会だ。
渋川難波から麻雀界隈の沼に沈んだ私だが、昨年の夏前くらいに藤島pを知ってからじわじわと応援するようになっていた。
私が連盟チャンネルをよく見るようになっていたのと同時期に、Mトーナメントに出場されていて存在を意識するようになった。多分明確に推しだと思ったのは去年の鳳凰決定戦だったと記憶している。
機会があればいつかお会いしてみたいと思っていたが、地方在住のためなかなかタイミングが訪れなかった。
地方からの遠征組なら共感してくれると思うが、推しのゲストやイベントに行きたいと思っても告知が直近(1ヶ月以内)だと、仕事のスケジュール調整はもちろん交通手段や宿泊の手配などの都合で泣く泣く諦めることも多い。平日仕事が終わってから推しのバーゲスに顔を出す、なんてことは不可能に近い。
しかし今回の大会は10月の開催だ。3ヶ月以上の猶予がある。仕事やその他プライベートの予定も調整がつけられるし、宿も90日以上先なら多少割安で確保できるはずだ。(でも最近東京のホテル高すぎるよね)
それに加えて、SMN CUPは私が去年の夏に初めて参加した麻雀の大会だった。
渋川難波・早川林香という結婚直後の二人のゲスト大会で、「こんなのお祝いも兼ねて参加するしかない!」とリアル麻雀の経験もないくせにいきなり申し込んでしまった。オタクとは常に衝動に突き動かされる生きものなのだ。
(あと主催のfeltさんとは私が勢いで開催したMリーグ22-23シーズン最終日のプラベビューイングに参加してくださって面識があったので、余計に申し込みのハードルを下げていた)
手牌を倒すこともままならないほどの初心者を暖かく迎え入れてくれた大会で、このときに「なんかよくわからないけど楽しかったからもっと麻雀打てるようになりたい!」という気持ちにさせてもらったおかげで今でも麻雀を楽しめている、みたいなところもあった。
だから、また推しがゲストの大会を開催してくださったら参加したいなぁとずっと思っていた。
「連盟公式ルール」なのが不安材料ではあったが、これだけの条件が揃うなら参加するしかないのでは……?
一旦参加を考えているポストをしてみた。オタクという生きものは自分の感情を即ポストしてしまう習性があるのだ。
すると……
サクラナイツ繋がりで知り合って藤島さんも好きなnanaちゃんが釣れた。
仲間ができたのならもう怖いものはない。
一応家庭もある身なので夫にも参加の許可を取る。
いろいろな課題がクリアできたので、申し込み受付開始時間と同時に参加希望のメールを送った。
いよいよ藤島さんに会える。
その喜びのまま、直後に始まった麻雀格闘倶楽部Extreamの投票選抜戦は、りんかりんと共に藤島さんにも投票することに決めて2ヶ月走り切った。
選抜戦終了直後にMリーグが開幕し、あっという間に10月が訪れた。
その間にも推し活の現場はあったし、とても楽しい時間を過ごしていた。
8月は渋川式オフ会with下石戟
9月には新潟競馬場におかぴーが来てくれた
シーズン開幕直前のサクラナイツ壮行会
新潟・新発田でWしんご大会
全部楽しかった。やっぱり推し活は元気がもらえる。
麻雀界隈の推しとの距離の近さも慣れてきたし、麻雀自体も以前よりはだいぶマシに打てるようにはなってきた。
でも今回の現場は、いつもよりずっと緊張していた。
10/25 いざ東京へ
今回の主目的であるSMN CUPは26日土曜日だが、25日金曜日のMリーグはサクラナイツの試合が予定されていた。
試合スケジュールが発表されたときにnanaちゃんに「せっかくだから前乗りしてなんしゅう家さんで皆で観戦しよう」と提案して、賛同してくれた人が集まってくれた。正確にはnanaちゃんがいろんな人に声をかけてくれていつの間にかどんどん人数が増えていた。
気軽に人を誘えないコミュ障誘い受けオタクでごめんね、集まってくれてありがとう……
(その後チームのオフィシャルPV開催の告知があったのだが、結局先に決まった予定そのまま仲間内でのPVを敢行することになった)
地元駅から東京までは新幹線で約1時間半。
普段推し活現場に行くときも、お昼からの予定であれば朝の新幹線に乗れば普通に間に合う。
PVはMリーグ放送開始の19時からなので午前中に仕事をして夕方の新幹線に乗っても良かったのだが、大会前にどうしても行っておきたい場所があったので10時台の東京行き新幹線に乗った。
駅に到着してからイヤホンを忘れたことに気づいてガン萎えしつつ、ひとまずビールを開ける。
平日午前中の新幹線で飲むビールってなんでこんなに美味しいんだろうね。
車内でウザク式アプリをやったりX見たりしているうちにあっという間に東京駅に到着。
一旦ホテルに荷物を預けて適当にご飯を食べて一息ついたあと、第一の目的地へ向かった。
15:00 明日の大会のためにひよこ堂フリーへ
早めに東京にやってきたのは、明日の大会前に一度麻雀を打っておきたかったからだった。
私はリア麻を打つ機会が少ない。基本的にやるのはネト麻ばかりだ。
地元でセットしたくてもメンツを集めるのに苦労するし、気軽に行けるフリーのお店もない。連盟公式ルールの経験なんか更に乏しく、いきなり打てる気がしなかった。(人生で一度きり、まだ麻雀始めて3ヶ月くらいに参加した大会だったから訳もわからずボコボコに負けて完全に苦手意識を植え付けられていた。今思えば初心者なんだからボコボコにされて当然なんだけどね)
夕方から巣鴨道場のゲストに藤島さんが入ることも知っていた。でも前述の理由でいきなり道場に飛び込む勇気はさすがになかった。そもそも自分一人でフリーで麻雀打ちにいくこと自体が初めての経験なのだ。
浅草橋のひよこ堂は何回かイベントで訪れていたのでお店の雰囲気はわかっていた。
公式ルールを打てるところも他に知らなかったし、明日の大会の会場でもあるし、緊張を解すために行くことにした。
なんしゅう家に向かうまでのおよそ3時間ほどで3半荘。
WRCルールは赤ドラが入っていないものの普段やっているのとほぼ変わらず、ぼちぼちいい感じに打てたかな~?という気持ちになれたけど、公式ルールがあまりにも下手くそだった。横移動のおかげでラスらなかったものの、ほぼ何もできないまま終わってしまった。
……ぜ、前途多難~~~!!!こんな調子で明日やれんのか~~~~!???
牌を触れたのはよかったけど、公式ルールに対する苦手意識はますます膨れ上がってしまった。まいった。
干からびてしおしおになりながら、浅草橋を後にした。
(初フリーだったけどひよこ堂楽しかったよ。いろんな年代の方が楽しまれていていい雰囲気だった。同卓の方たちも優しかった。あとあやちー店長に「髪色きれい!似合ってる!」って言われてでへへ……ってなっちゃった。疋野さんのチャイナ姿も可愛かった。写真お願いしたらよかったなあ~!また行こう~!)
18:30 なんしゅう家着弾
「先に着いた人たちで0次会してるよー」と連絡があったので、私も早めに向かってお先に一杯やることに。
今回一緒に参加するnanaちゃんは、今回の遠征で無双していた。
・オクタゴンのショウマツリーグで優勝
・monoでデイリー
・翌日のセットでも圧勝
元々強いと知っていたけど、さすがすぎる……!
そんな「東京勝率100%の女」に、ひよこ堂での散々な麻雀をぼやき「私、公式ルールくんと和解できる日がくると思えない……」と泣き言を漏らしたら「麻雀は、母性だよ♡」という言葉を頂戴した。
うん。わかるような、わからんような。なんかいい感じに聞こえるけども。
母のような心で手牌と向き合い、慈しみ育てるってことか。
でも「東京勝率100%の女」の言葉だ。胸に刻んでおこう……。
サクラきっかけで知り合った人たちだけど
今回集まったメンツは、サクラナイツがきっかけで仲良くなった人たちだ。
だけど、私が渋を推しつつも藤島さんを推しているように、他の皆もサクラ以外の推しがいる人が多い。
元々ウチカワンヌの某女史は最近とある男性プロにお熱で、口を開けばその方がどれだけ沼なのかを語っていた。
「一緒に写真撮るために横に並んだら『なんかいい匂いがする』って言われた♡ヤバ♡」というエピソードトークは覚えているだけで3回は聞いた。それは確かにヤバい。推しにそんなこと言われたら卒倒するわ。沼らせ男だ……!
私とnanaちゃんも明日初めて会う藤島さんの話をしていたら皆に「藤島さんのどこら辺が好きなの?」と聞かれまくった。
推しの好きなところを聞かれたらいくらでも語りたいが、私はうざがられたくないので好きなところで一番短く答えられるものを挙げるようにしている。藤島さんだったら「声」。渋だったら「顔」。もちろん他にもたくさんあるけどね。2文字で済むので聞くほうも楽だよね。
オタク語りを楽しんでるうちにぼちぼちメンツが集まって、19時から非公式PVが始まった。
1戦目 先発は堀慎吾
1戦目の対戦者が発表されたあとTLがちょっとざわついた今シーズン屈指の好カード。桜援にも熱が入る。
ぽよの和了のたびに堀慎吾コールが飛び交う。(堀慎吾コールとは、以前なんしゅう家でPVしていたときに爆誕したバニラのCMソングの替え歌コールである。盛り上がるが公式PVでは絶対にできない)
ぽよは翌日に雀王決定戦の初日が控えているから先発だったんだろうけど、「連闘権が使えるときは絶対に使う。45回(Mリーグ規定の最大出場回数)出る」と常に公言しているから、この日も連対すれば連闘権を行使するんだろうなあと思っていた。
ただどんなに強くても調子がよくても絶対に勝てるわけじゃない。3着以下だったときは他のメンバーが出場する。
おかぴーは公式PV会場にいるから、残りは二人。
50%の確率で推しが出る可能性があることはわかっていたけど、この日はなぜか渋じゃなくて内川さんだろうなーと思っていた。なぜか。
しかし途中のサクラ公式のXのポストを見ると……
渋、ヘアメイクしてる……!?
マ?????
出るの??????
いや推しが出るのは嬉しいのよ、推しの対局なんてこんなんなんぼあってもええですからね。
でも全く心の準備をしていなかった。
結局ぽよは3着で試合終了。連闘しないことが確定し、その後公式から2戦目の登板が渋であることがアナウンスされた。
めんどくさいオタクの葛藤
渋は今期まだトップを取れていなかった。
Mリーガーになって3年目の渋は、開幕前から「今年はわがままに、あえてチームのことを考えずに伸び伸びと打ちたい」と公言していた。
渋の麻雀が強いことは重々承知しているし、こういうことをはっきりと言い切ってくれる姿がかっこいいと思う。頼もしいと感じる。
初戦からずっと勝ちきれない試合が続いていたが、内容は決して悪くはなかった。本人もナンバーズも「渋の麻雀は仕上がっている」と実感していた。押し引きのピントも合ってるし、打点派らしいかっこいい選択を見せてくれるし、魔神の読みでしっかり守備もできている。
でも、麻雀という運の要素もあるゲームの性質上、どうしても下振れを引いちゃうときだってある。
ラスを引いた日の検討配信には案の定「辻斬り(※)」が沸いていた、らしい。(多分いるだろうなと思って見に行けなかった)
※辻斬り……ラスを引いたときだけ検討配信に来て打牌批判やアンチコメをしていく人。渋が命名。
勝負の世界に生きているから、結局「勝つこと」が正義。勝てなかったときには辛辣な言葉が投げかけられる。ただ文句を言いたいだけの「辻斬り」たちが生き生きとしながらやってくる。
やっぱりファンとしては辛い。
推しが負けるのを見るのが辛いんじゃない。いやちょっとは辛いけど、しんどい負けかたをすることなんて麻雀プロやってたら絶対にあるわけだし、そういう競技をやっている人を推してるんだから、ある程度は受け入れて応援していくしかない。
私は負けたことで「辻斬り」が沸くのが辛い。見たくない。普段あんなに平和な空気が流れている渋川式麻雀通信の配信を、こういうときにしか来ない人に踏みにじられたくないんだよ。
それに加えて、とても心配なことがあった。
ひとりで家で見てるときなら、渋がラスを引いたら「くやしいー!でも次がんばって!」ってXに明るくポストしたあと、スマホをぶん投げて辻斬りの沸きそうな検討配信をスルーして即不貞寝を決め込む。
私は不機嫌を隠せない大人が苦手だし、自分もできるだけそうならないように気をつけている。だから、己の荒れる心を宥めるにはこれが一番だということを2年かけて学んできたし、それを実行しているのだ。
でも今日は周りに人がいる。しかも一戦目の盛り上がりに合わせてたくさん飲んで酔っ払っている。
普段なら抑えられる強い言葉もネガティヴな感情も、もしかしたら今日、露わになってしまうかもしれない。
待って、私PV向いてなくない……?皆で一緒に試合見たいね~って言い出したのは私なのに!
酔いが回る頭の中で、推しの試合が見られる喜びと、負けを見たくない気持ちと、己の身勝手な感情がぐるぐる渦巻いていた。
多分今シーズン1回でもトップを取っていたのならここまでの気持ちになっていなかったんだろうな。
それでも試合は待ってくれないのだ。
2戦目スタート
東家スタートの渋は東1局でいきなり親被りがあったものの、東3局でごーさんの先制リーチを交わすアガリを見せる。手の価値を落とさずに上手く回ってフリテン解消チー、お見事だった。
東4局も流局はしたものの、高い打点を目指した手順で三色になったリーチがめちゃくちゃかっこよかった。
うん。やっぱり渋、仕上がってるよ。これだけ仕上がってるんだから、お願いだから今日こそトップを獲ってくれ。
祈るような気持ちで――というか、実際になんしゅう家のモニターに手を合わせて祈っていた。
南一局2本場。
345の三色が見えたところでドラ8sのペン7sターツを払う渋。内側の8sから切った次巡、即8sをツモってきてしまう。
笑ってはいたけど内心ハラハラしていた。
好形高め三色のリーチを目指せば大体この手順にしかならないよね、でもドラ重なりを逃した挙げ句にあがれなかったらどうしよう。
ああマツが發赤1の両面テンパイしちゃった……!やばい、まにあうか!?
6000オールだあああああああああああああああああ!!!!!
そりゃあ堀慎吾もぴょんぴょん飛び跳ねますわ!!!!!!
この6000オールで少なくともラスにはならないだろうし、かなりトップ率も上がったはず。
ここでようやく緊張がほどけて、我慢してたトイレに行くことができた……。
あとはしっかりリード守って逃げ切るだけだね!と思ってたらごーさんに跳満あがられてまた親被り。
なんでだよ!!安心させてくれよ!!!しぶーーーー逃げろ逃げろー!!!!そのまま!!!!
まるで競馬で逃げ馬を応援しているかのような気分でまたなんしゅう家のモニターを拝む。
トップ!
スタジオが桜色にライトアップされた瞬間、さすがにちょっと涙腺がゆるんじゃった。
ほっとして振り返ったら、一緒に見てたみんなから「いかちゃんおめでとー!!!!」と祝福された。
いや、私がお祝いされることじゃない!渋がおめでとうだよ!!と思ったけど、皆がそう言ってくれることが嬉しすぎて、鼻の奥をツンとさせながらハイタッチしちゃった。
推しに会わない推し活もめちゃくちゃ楽しい
Mリーグを見るようになって3年目。最初の頃は自宅でひとりで見ながらTwitterでわぁわぁ騒いでいるだけだった。
そこから外に飛び出して推しに会いに行ったことで、今ではこうやってたくさんの人たちと一緒にMリーグを、麻雀を楽しむことができている。
大人になってから新たな交友関係がどんどん広がっていくこと自体、とても希有で貴重なことだ。
そしてとにかく皆が優しい。面倒くさい性格の自覚がある私をこんなにも暖かく迎え入れてくれるコミュニティって他ではなかなか見つけられないだろう。
なにかとギスギスしがちな麻雀界隈だけど、少なくとも私に関わってくださっている人たちは皆優しくて、めちゃくちゃあったかい。
(今回はウチカワンヌ多めの桜騎士団たちだったけど、ナンバーズもみんなあったかくて大好きだよ!)
こんな貴重な仲間がいるんだから、辻斬りのことを気にしてる場合じゃないよな。
自分が好きな人たちとだけ一緒に推し活できてたらそれでいいんだ。
メンタルを強く持って、これからも大好きな人たちと推しを全力桜援していきたい。
みんなで一緒に「ひ渋強~!」って言えて嬉しかったです、本当にありがとう!!
またPVやろうね!!!
なんしゅう家さんもいつもありがとうございます♡
皆と解散してホテルに戻ってシャワーを浴びて、渋川式の検討配信を見る。
渋も嬉しそうだし、ナンバーズも皆喜んでたし、暖かい空気に満ちあふれていた。こういうのが味わえるから、渋の勝利は一粒で何度でも美味しいんだよね。
あとまじでりんかりんのこのポストがよすぎた。推し夫婦てぇてぇ……
無事お祝いスパチャも投げられたので、睡魔に身を任せることにした。不貞寝じゃなくて穏やかな気持ちで眠りにつけるって幸せだな。
明日に向けて緊張して眠れないかと思ってたけど、桜援の疲労感+そこそこの酒量のおかげで、渋の「スパチャありがとうございまーす」の声を遠くに聞きながらあっという間に寝落ちをした。
後半につづく