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猿真似について

 人は少なからず他人の真似をするものだが、真似といっても色々ある。親しい間柄で癖がうつってしまうこともあるだろうし、ちょっと意識をしながら仲間の癖を真似したり。意識と無意識の間の度合いによっても真似できる度合いは違う。
 あるいは何かのスキルや何かに対する考え方の他人の真似もあるだろう。しかしながら本人の能力ややり方次第では猿真似になってしまう。表面上真似は出来ているようでも真似をした対象者よりも出来がいまいちになってしまう事もあるはずだ。
 技を盗むと真似する、この両者には違いはあるだろうか。技を盗むということは対象者の持っている技を自分自身の中に取り込んで活用するというニュアンスがあると思う。一方で真似という意味には広義の真似ると言う意味があると思う。そこには猿真似の様な表面上の真似や、技術的、表現的に完璧な真似があるだろう。
 今回の題目は猿真似についてだが、正直な所、結論的な考えはもう出ている。それは真似をする人の性格である。劣等感や虚無感、寂しさ、人への憎悪や執着から人の真似をする心理行動である。また逆に他人に対する憧れや愛情などによって真似をする行為などがある。人を真似る心理行動と本人の性格は深く結びついていると思う。
 たまに声を高らかとあげ「成功するには人の真似をするのが1番である。」と言う人がいるが、そんな人は人の真似が上手な人が証言しているに過ぎない。あるいは本当は他の違う要素もありえるのに過去を振り返って人の真似をしたから上手くいったんだと早合点をして成功の要因を後付けで結論に結び付けた可能性だってあるだろう。
 


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