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大好きな絵本

絵本作家のいわむらかずおさんが、昨年12月に逝去されたことをニュースで知りました。

我が家の娘も小さいころから読んでいた『14ひきのシリーズ』が代表作の絵本作家さんです。
このシリーズは、14ひきのねずみ大家族の日常生活を、やさしい色合いと細かい描写で描いた、とてもかわいらしい絵本です。

我が家の本たち
四季折々のねずみたちの暮らし

1ページごとの文章は短いのですが、そのページから得られる情報量の多さは、大人がじっくり見ても楽しめる絵本です。

娘が小さい頃、二人で絵本を開いては、登場するねずみたちのことを、たくさん話した思い出があります。

大好きなページがこちら

14ひきのあさごはんより
いっくん、にっくん、さっちゃん
よっちゃん、ごうくん、ろっくん、なっちゃん
はっくん、くんちゃん、とっくん


朝、ねずみたちが起き出すページです。

10匹の子ねずみ、それぞれの特徴がぎゅっと詰まったような、微笑ましい朝の風景が描かれています。
ベッドから落ちてたり、おねしょをしていたり…

どのページをめくっても、ねずみたちが生き生きと生活しており、自分が小さくなって一緒に楽しんでいる感覚になります。

家族みんなで木の実を採ったり、雪で遊んだり、お月見をしたり、ときには天敵から息を殺して隠れたりしているねずみたちは、自然と共に生きるという大切なことを教えてくれます。

人間のように暮らしているねずみ大家族が、ほんとに森のどこかにいるんじゃないかと思ってしまいますし、ほんとにいてほしいと今でも思っています。

今回のニュースで、また改めて絵本を読みました。
何度も何度も読んだ絵本なので、ストーリーも全部わかっているはずなのに、初めてページをめくったときのように、ほっこりやさしい世界が広がりました。

あの頃「とっくんのトラックにおまんじゅう乗ってる!」「くんちゃん、お人形こんなところに置いてるよ」と、娘と見つけ、指差しながら読んでいたことや、裏見返しの楽譜に書かれたこもりうたを、寝るときに一緒に唄ったことを懐かしみつつ、今回もやっぱり「ここにお人形置いてる…」と見つけて嬉しくなりました。


これからもずっと大切に持ち続けようと思った14ひきの絵本たち。
こんなにやさしくて素敵な絵本を描いてくださったいわむらかずおさん、本当にありがとうございました。
心よりご冥福をお祈りいたします。



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