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何も覚えてなくたって!映画「ミッション:インポッシブル/FALLOUT」(感想)

 友人と飲みに出て、私「映画みたい!」と叫ぶ。何も言わずに近くの映画館の上映スケジュールを調べ始める友人。重ねて「トム!トムがいい!!」と叫ぶ私。終電の時間を確認後、お会計、速やかにタクシーで劇場へ。

前作?見たかどうかすら覚えてない

 ついにM:Iシリーズも6作目となるようですね。唯一記憶にある、立体駐車場で「ミッション!コンプリート!」と叫ぶのは4作目らしいです。

 タクシーの中で事前に知っておくべき情報を聞く。曰く、「前作でイーサンが殺さなかった敵がまた出てくる」。 OK、私はお手洗いに行ってくる。ポップコーンのバターは多めで頼む。

久しぶりの大画面、字幕とトム、どっちを選べばいい?!

 チケットにポップコーン(たくさんのバター)、コーラ、眼鏡。万全に整えられた態勢で、いざ上映開始。最近のスクリーンってこんなに大きいの?!字幕を見てたら画面で何やってるか分からないんですが。そうこうしているうちにミッションの説明が終わり、5秒後に消滅した。どうしよう、複数の核爆弾を同時になんとかしろってことくらいしか読み取れなかった。

でも大丈夫!トムだから!

 シリーズ6作目ともなると、何のプランも無いときのトムの頼もしさが半端ない。トムが相棒にほぼ中身のない作戦を告げる。そりゃ「は?」ってなるよな!でも大丈夫、私たちはトムならやってくれると知っている。

 しかし殆ど常に、戦況が分からない。優勢なのか、劣勢なのか、あの人がこうなって、実はこういう立場で‥ええいもういい!  サイモン・ペグが「やべえ」って顔してるからやばいんだ! これだけ頭に入ってこないんだからどうせ考えて納得いくようなストーリーじゃない! もうやっちゃってくれよトム!!

 アクションが凄いのなんのという話は事前に耳にしていたけども、それでも圧倒的だった。開いた口を手で押さえて、もしくは目を覆って、2時間座席でぴょんぴょんしていた。友人は本作2度目の鑑賞ということで、ここぞというシーンで私の反応を見ては愉悦に浸っていたらしい。

まっすぐ走るトムをたくさん見られるという幸せ

 宮崎走りを観て心躍る以上に、トム走りは血が沸き立つ。トムが、敵を追って、長い距離を、まっすぐ走っている。

 「いっけえええええええええ!!!!」 

 拳を握る私の脳内にはあらゆるぶち上がり系音楽が同時に鳴り響いている。これ即ちスパイ大作戦のテーマ! いっけええええトム!!!!!

 敵とトムの距離、これを最短で結ぶ経路をサイモン・ペグが遠地から伝えバックアップする。「そこを右!」とか「いいぞ!そのまま真っすぐだ!」とか言うやつだ。そう、ミッションインポッシブルに作戦なんてない。常に最短距離で敵に詰め寄るのだ。敵がヘリに乗って逃げたからトムもヘリに乗って後を追う。普通はこんなことしない。そこからどうするの?という考えが当然浮かぶからだ。でもトムは違う。We're working on it. / I'll figure it out. と再三言うように、考えるときには既にやっているのだ。そうしてラッキーを引き寄せ、最後はただ頑張るという手段ですべての出来事を着地させていく。

まとめ

 イーサンは、本当に転職した方がいい。毎回毎回、敵が身内にいてうんざりしないのか。ちゃんとお給料貰えてる? MI6はまだ給与体系がしっかりしていそうだけど、IMFはろくに査定できそうな上司がいないし、いてもすぐ死ぬ。世界も大事だけど、あなたが心中しなくたっていい。

 ジャッキー・チェンだって撮影中に死ぬと思っていたけど、トムは本当に撮影中に死ぬと思う。特にM:Iシリーズは毎回これが遺作と思って観に行くことにしている。スカイダイビングシーンは100回以上飛んだって? トム、撮影中じゃなくても人類が罹ったことのない病気で死ぬぞ。制作エピソードを聞けば聞くほどトムはどうかしてるけど、本人がプロデュースしちゃってるのね。もう、狂人に決裁権持たせちゃダメって言ったでしょ!

 シリーズ作品を何にも覚えてなくたって、ストーリーが全く入ってこなくたって、最高に楽しめた。自信を持って言える。

 よく分かんないけどサイコー!!! 

 終電を気にしなければ、朝まであと2回は見れたなあ。

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怒りの化身
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