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宇野千代の岩国 sábado, 30 de noviembre


旅の出発点

自分でもびっくりしてるが、本のために旅行をした。聖地巡礼とも言う。

昔の女流作家、くらいの印象しかなかった宇野千代の自伝とも言えるような小説に心動かされた。この人はいったい何人分の人生を生きてきたのだろう。

新幹線 JR新岩国駅

「宇野千代」って、ひと言で言ってしまえる名前がいい。漱石とか鴎外とか太宰とか、カクッと区切られる名前じゃない。一気に「うのちよ」。

宇野千代とは関係ないが。BAGLE INN ベーグル屋さん 死ぬほど美味しい。旅行中、いろいろあったけど、ここの店主さんの楽しく気づかってくれるお話を思い出して元気をチャージした。昼前に買って食べて、夜までお腹が空かなかった。新岩国駅の北側徒歩数分。

まず、新幹線で新岩国駅へ。
そこから電車なら宇野千代生家の最寄り・川西駅まで7分。生家の後は、徒歩19分で錦帯橋、周辺の宇野千代ゆかりの碑などへ、のつもりだった。

岩国観光ポイント
車がない場合、
電車よりバスが便利だ。

バスの路線図と時刻表を事前にプリントすること。道中のお守りとなる。
地元の電車に乗りたいなら、時刻表をじっくり観察し、乗る電車を決めてから、新幹線・観光スケジュールを決定すること。

バスにしたので、まずは錦帯橋とその周辺、それから宇野千代生家へ。

錦帯橋へ。中学の修学旅行以来だ!
錦帯橋から南側を見る。駐車場がものすごく広い。このはるか向こうに宇野千代生家がある。
まずは錦帯橋の北側を散策。宇野千代顕彰碑は工事中のため金網越し
広々とした吉香(きっこう)公園にマダムたちの歌声が広がる
永興(ようこう)寺の奥から尺八の音が聴こえる。練習されていたようだ。新都山(とざん)流と言っている会話が聞こえてきた
紅葉谷公園
おはん文学碑 『おはん』はまだ読んでない
柏原美術館を訪れる。手荷物用ロッカーなどはないみたいで、職員の方に荷物を預かってもらった。受付の中でと言うスタイルは、東南アジアを旅行した時のことを思い出した。親切な方で良かった。
こういった館長のことばがところどころにあって、面白かった。大山祇神社にも行きたくなった

刀剣や武具には実は興味なかったが、この美術館で魅了されてしまった。刀の形にも微妙な違いがあるのがよく分かった。武具の細かい縫い方など、刺繍として見るとかわいいと思えたり。歴女デビューか。

代々の毛利家当主の書をみたが、筆跡がよく似ていて歴史上の人物からいっきに身近に、親近感がわいた。
長州って、山口県のことだったのか。今さらながら。

萩焼きの展示もあった。焼き物に興味を持ったことはないが、萩焼きの素朴であたたかい感じは気に入った。

建物はこぢんまりしているが、コレクションはなかなか見応えがありもっとゆっくりしていたかったが、宇野千代生家は16時までなのだ。急げ!

錦帯橋から徒歩19分。ついに宇野千代の生家へ。結構な住宅地である。

錦帯橋の北側をのんびり過ごしたあと、再び錦帯橋を渡って南へ。あわてて本日のメインである宇野千代生家へ。

生前は毎日この錦帯橋を横目に、臥竜橋を渡って小学校へ通っていた、とか何とか記述が本にあった。錦帯橋は通行料往復310円。宇野千代生家の見物料も310円。

生家の庭 これは読んだ文章だったかな。。。
生家の庭として、ネットでよく見るやつ。居合わせたご夫婦は、静かに紅葉を楽しめるので毎年ここを訪れるそうだが、今年の紅葉はイマイチ、、、とのこと。私の目には十分美しいのだけれど
読んだ本に、那須の家の庭に、当時別れたばかりの元夫・北原武夫に似ている地蔵を置いた、と書かれていたが、これがそうなのかなぁ。他にもお地蔵さんがあったから、自信はない。
書斎。鉛筆がいっぱい!
これはまさに今回の私の行動じゃないか

手書き原稿の時代って、いま考えると面倒だなぁ、なんて思っていた。いや、面倒だ。

ただ、こういった筆跡が、時間を超えて歴史上の、憧れの、尊敬する人物を一気に身近なあの人、にしてくれる。

だって、宇野千代って、すっごい行動力があって、文才があって、デザインの才能も発揮して、物おじしない印象なのに、筆跡はこんなにかわいい!

「生」家のあと、最後に教蓮寺にあるお墓に手を合わせた

読んだ本『生きて行く私』

1982年(昭和57年)に毎日新聞で連載
1983年(昭和58年)に同社単行本を刊行
1992年(平成4年)に中公文庫として刊行
1996年(平成8年)に角川文庫として初版発行

2013年(平成25年)13版として発行されたものを中古で買った。

角川文庫版へのあとがきとして「数えで百歳になった」と平成8年新春に本人が書いている。
この年の6月に宇野千代さんは亡くなった。

読んで良かった。行って良かった。ちょっと不便だけど、それを楽しんでネタにできればオトク。
今度は宇野千代の好きな桜の美しい季節に岩国を訪れてみたい。


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