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サンリオVfesにはドレスコードがある。
「サンリオピューロランドに突如誕生したバーチャル空間。 そこには、多様なカルチャーが交わる新しいエンターテイメントが存在した――
世界中のファンが繋がる最大級のバーチャルフェス『SANRIO Virtual Festival』。
「NO DRESS CODE」って何?
エントランスに入ってうろちょろしていると、エレベーターを発見した。
![](https://assets.st-note.com/img/1715262768809-sXN7Rt21Xp.png?width=1200)
といっても、エレベーターは別に秘密の入り口でも何でもない。
それはさておき、エレベーター横の案内板を見て、悩んだ。「NO DRESS CODE」って何だろう?
![](https://assets.st-note.com/img/1709394179966-j9XPvvbEMB.png?width=1200)
その秘密(別に秘密じゃない)は、地下1階に隠されていた(別に隠されていない)。
ドレスコードとは、有料フロアでアーティストパフォーマンスを見るときに専用アバターを着る、ということだったのである。
![](https://assets.st-note.com/img/1715173172880-O2sfaiGuHT.png?width=1200)
言ってしまえば『負荷軽減のために軽いアバターになってくれ』ということだが、これを『ドレスコードとして着替える』と表現しているのだ。とってもオシャレなのだ。
この記事では、ドレスコードっていう表現めっちゃいいね! という僕の興奮をお伝えする。
「ドレスコード」はオシャレなのだ
そもそもの話、“ドレスコード” にオシャレな響きを感じるのが僕だけだとしたらまずい。この記事の価値はゼロだ。
というわけで、まず、ドレスコードはオシャレな言葉なのだ、ということを(雑に)証明してみる。
“語感” という用語を聞いたことがあるだろうか。語感とは、言葉が持っている微妙なニュアンスのことである。例えば、「影響」と「効果」。似たような意味だが、伝わる印象は正反対になり得る。
TVゲームが家族関係に与える影響
TVゲームが家族関係に与える効果
これらが記事のタイトルだとすると、前者は、ゲームは良くないっていう結論になりそう。逆に後者に関しては、ゲームって意外と良いのだ、という展開が予想できる。
ポジティブな語感とネガティブな語感を意識することは、良い文章を書く上で大切だ。
さて、問題の「ドレスコード」という言葉。まず辞書的には、オシャレな意味合いはない。
特定の場所や場面にふさわしい服装についてのきまり。
でも「ドレスコード」って、なんだか優雅で、大人で、紳士淑女なイメージがしないだろうか。きっとドレスコードの “語感” はポジティブ寄りのはず。ちょっと調べてみよう。
ポジティブ or ネガティブの判別をガチでやろうとすると結構面倒なのだけれど、手軽にできて面白いツールがある。それは「Yahoo!リアルタイム検索」である。
![](https://assets.st-note.com/img/1715176895839-d4L3LPJkAK.png)
「Yahoo!リアルタイム検索」はX(旧Twitter)の投稿を検索できるサービスなのだが、リアルタイム検索では感情分析機能というものが提供されている。
早速「ドレスコード」で検索してみる。
![](https://assets.st-note.com/img/1715177086638-wNhwmNJPtO.png)
こんな結果。つまり、「ドレスコード」という語を含む投稿の約7割は、ポジティブな内容ってことだ。おお、結構ポジティブ。
これにて、(雑な)証明終了。
サンリオVfes以外で「ドレスコード」という言葉は使われているのか?
一つ疑問がわいた。僕がこれまで気にしていなかっただけで、「VRChat界隈では慣習として、アバターのパフォーマンスランクを制限することをドレスコードと呼ぶのだろうか」という疑問である。
調べてみたところ、ロールプレイング系のイベントでドレスコードを設定してアバターを制限している例はあったが、負荷対策のことをドレスコードと表現しているケースは、ほとんど見つからなかった。
僕が見つけた、負荷対策のことをドレスコードと表現していたイベントは以下の2つである。
![](https://assets.st-note.com/img/1715180239596-AS0I37Atie.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1715180737102-HSXa8sjndQ.png?width=1200)
上記のイベント3つ(サンリオVfesを含む)には、ある共通点が存在する。
それは、主催や企画制作として「株式会社Gugenka」が関わっているということだ。つまり「ドレスコード」という表現は、Gugenka独自のこだわりなのではなかろうか。
過去にイベントを計画していく中で、負荷対策について検討が行われ、軽量アバターを作成する流れになったのかもしれない。そしてきっと、『それ、“ドレスコード” って呼びませんか』と提案した人がいたのだ。「軽量アバター」のことを「ドレスコード」と表現できる柔軟さ、クリエイティビティがちょー素敵なのだ。
『負荷軽減のために、みんな同じ軽量アバターになってください』というのは、なかなかにネガティブな要求と言える。
それが「ドレスコード」というポジティブワードを使うことで、ネガティブさを軽減できているように思う。なんだか特別感すらある。「(アバターを)変更する」ではなく、「(アバターを)着替える」となっているのも良い。パーティーへお出掛けするためにドレスを身にまとっているかのようだ。
Gugenkaが提供する高クオリティのイベントは、こうした小さなところへの徹底的なこだわりが積み重なって出来ているに違いない。
終わりに
以上、僕の妄想を繰り広げてきたが、『え、あっさり決まりましたよ。普通じゃないですか』みたいな真相が待っていそうで、答え合わせはしたいような、したくないような……。
でも、まあ、真実は何にせよ、僕としてはワクワクできたから満足なのである。
(終わり)