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我が家にイースタインピアノをお迎えした件
アップライトピアノを買いました。
私のピアノ歴は、保育園時代の5才からYAMAHA音楽教室でグループレッスンを開始。
お昼寝の時間に、母が迎えに来て、毎週ピアノ教室に通わされた日々。
親の希望だったのか、私の記憶ではやりたいと言った覚えはない…というか、5才の記憶なんてない。
何となくアルバムの写真を見ると、自分がグループレッスンに通っていたことが分かる。
あと同じグループレッスンに、遠い親戚の子(おばあちゃんの妹の孫)もいたから、それで通っていたのかもしれない。
何かよく分からないまま通わされて、小学生からは個人レッスンになったけど、我が家にはピアノがなく、練習用のキーボードはあったけど、私もやる気がなく、小5まで何となくで続けたけど、大人になったら楽譜が読めないレベルまで全てを忘れていた。
時は流れて、アラフォー。
脳みそを動かすためのリハビリ&老後のボケ防止のためにも、またピアノやってみるか!と、自宅でピアノ教室を開いてる個人の先生に習いに行くことに。
月1レッスンだけど、私が弾きたい曲を弾かせて貰える楽しみもあり、先生は私と同じ年頃の娘さんがいるくらいの大ベテラン、今までの経験からピアノの豊富な知識を教えてくれる。
会社と家の往復生活に、新たな楽しみが出来てた。
でも、仕事が忙しいと全然練習せずに行く月もあって「ごめんなさい。今月は全然ピアノ弾けてないです!」と自己申告。
先生はいつも笑顔で、練習してないことに怒ることもなければ、むしろ「仕事忙しいよね!」と共感してくれる。
大人のピアノ教室に月1で通い始め、1年半。
ペダルを使う曲を弾き始めた頃から、ちょっとこれはキーボードでは練習が無理だ…と中古のアップライトピアノが欲しくなる。
幸い、家にピアノを置ける部屋はある。
でもちゃんとした店の販売価格をみると、ちょっとこの金額は…って躊躇うくらい、お高い。
そこで、メルカリとかジモティーとか格安でピアノを処分したい個人の売主を探してみた。
探してみると、結構ある。
でも、ピアノの状態が悪いと結果引き取っても弾けなきゃ処分費も自分持ちになるだけ。
色んなことを考えながら、たまに検索して諦めていたところに、まさかのイースタインのアップライトピアノを発見する。
写真を見る限り、かなり状態は良さそう。
型番から計算すると、50年越えのピアノ。
しかも、イースタインは戦後、宇都宮にピアノ工場があって、戦場から帰ってきた男たちが「これからは文化を造る時代だ!」と何の知識もないまま、ピアノを1から手作りした歴史がある。約30年前に会社(東京ピアノ工業)は廃業しているため、イースタインの新品は手に入らない。
(詳しくは、早川茂樹著「響愁のピアノ: イースタインに魅せられて」)
今回購入したピアノは、西日本の方が所有していて、その方も約10年前に歴史的な価値に惹かれ購入したそうだが、弾く人がいないから今回売りに出したとのこと。
まさか、ピアノの作られた宇都宮の人が買ってくれるとは…!と今回メッセージのやり取りだけでも、かなり盛り上がって、ピアノ配送業者は買主負担だったので、とりあえず知ってる業者を検索する。
西日本から東日本にピアノを運ぶのは結構面倒臭いようで、関東の会社には塩対応されたというか、明らかに面倒オーラが電話からも伝わってきて、もうこの会社はいいや。と逆に関西の業者に変えたら、まさかの3万も安くなったし、対応してくれた新入社員の子が、とにかく一生懸命に対応してくれた。
個人売買ということもあり、一度先輩社員らしき女性からも電話があり、最近多いんですが物が気に入らないと配送したら受取拒否で支払いもしない人とか…と配送業者も困っている案件があるから、その辺を確認された。
運搬費用は、事前に振り込むし、売主の方も常識ある方なので、絶対大丈夫です!と話して納得して貰えた。
あと新入社員が何度もお電話してしまい、申し訳ありません。と言われたから、最初に関東の会社でダメで〜…みたいな話をして、だから彼女が真摯に対応してくれて、本当に助かりました。と新入社員を褒めまくる。
先輩社員に言ったことで、きっと彼女の社内評価も上がるはず。というのは、電話を切ってから気付いた。
その後、新入社員の子は先輩から話があったのか、お褒めの言葉を頂き、ありがとうございます!!とテンション上がってた。
頑張れ、新入社員。配送業の電話受付とかクレーマーとか多そうだけど、負けないでね。
そんなことがあったりして、何とか3週間かけて我が家にピアノが届きました。
搬入する時も、我が家のスモールハウスは部屋の入り口が69cmでピアノの奥行68cm…!
ピアノ専門の配送業者さん達も汗だくになりながら、切り返し切り返しして、ダメだ!ピアノ立てよう!となり、結果ピアノを立てた状態で搬入することに。
しかし、立ててもドアの手前で本当にギリギリ(だって片側5mmしか余裕がない)、これでピアノが入らないと本末転倒。
最終的には、ドアに付けてた養生マットとか全部外させて「大丈夫です、ここ私の持ち家なので、壁やドア傷ついても何の問題もないので、これでGO!」で入れたら、何とか通った!!
部屋にピアノが入った瞬間に、拍手喝采。
配送業者さんも、これイースタインのことは知っていて、宇都宮に帰ってきましたね。と少し話した。
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最近、調律師さんに整調を頼んで、立ち会いのもと中を開けてみたら…ほこりもまったくない、本当に50年もの?ってくらい、綺麗でした。
恐らく、前の前の持ち主も大切にしてたであろう歴史を感じる。
このピアノが約50年、宇都宮工場を出てから、どこに行っていたのか知りたいけど、そこまでの情報はピアノには残っていない。