【ワートリ考察】なぜグラスホッパーはシールドの代わりにならないのか
蔵内がR8で語ったこの仕様を聞いて、こう思った読者はいないだろうか。
「グラスホッパーってシールドの上位互換じゃん!!!!!!!」
少なくとも筆者はそう思った。
物質化したもの、すなわち攻撃手のブレードは反射し、弾丸は相殺される。つまり、ボーダーのトリガーによる攻撃は完全に無効化できる。
貫通したり破られる可能性があるシールドより遥かに高性能なように感じる。
現状は蔵内しか知らない仕様だが、もしシールド代わりになるなら今より浸透しているはずだ。
では、なぜグラスホッパーはシールドの代わりになっていないのだろうか。その理由を考えたい。
結論
早速筆者の結論から伝えておく。
グラスホッパーがシールドの代わりにならない理由は「理論上は可能だが、グラスホッパーをシールド代わりにする難易度が高すぎるから」である。
詳細は以降の章から説明していく。
1.そもそも「相殺される」とは?
まず、「グラスホッパーがトリオンの弾丸に当たると相殺される」とはどういうことなのだろうか。本記事における定義を決める。
「相殺」でGoogle検索をすると、上記のような意味が結果に表示される。
同じ射手の出水、同じ学年・同じ高校の犬飼は蔵内と交流があるはずで、語彙も似ていると推測できる。そしてこの二人も「相殺」という単語を使っている。
それぞれの状況を確認すると、二人とも「ある程度相手の火力は削っているが、帳消しにできていない」というニュアンスで「相殺できない」と考えている。つまり、上記と同じ意味で「相殺」という単語を使っている。
そして蔵内は解説内で特に条件を挙げていないため、「グラスホッパーにトリオンの弾丸が当たる」以外の条件はないという解釈をする方が自然だ。もし他の条件があるなら言及する。蔵内和紀はそういう男である。
よって、本記事では「グラスホッパーにトリオンの弾丸が当たると、無条件でグラスホッパーの板と弾丸が消える」と定義する。
相殺の定義を決めたことによって、ますますグラスホッパーがシールド代わりにならない理由がわからなくなった。次章でグラスホッパーとシールドの違いを具体的に確認していく。
2.グラスホッパーとシールドの違い
グラスホッパーとシールドには決定的な違いが2点ある。それをまとめてからグラスホッパーをシールド代わりにできない理由を考察しよう。
2.1.展開後の位置
一つ目の違いが「トリガーを展開した後の位置」である。
グラスホッパーは本来「ジャンプ台用トリガー」である。つまり、使用者が展開した板を踏む必要がある。
そのため、グラスホッパーは展開後に使用者が移動したとしても、グラスホッパーの板の位置は固定されているということだ。
つまり、グラスホッパーは「一度展開した位置から移動しない」のだ。
対してシールドは使用者に追従する形で展開が可能である。
グラスホッパーが使用者を追従する仕様だと、使用者がその板を踏みたいのに踏めないという状況になり、本来の用途として使えないのだ。
シールドのように追従できる設定を追加しない理由は「そもそも弾丸を防ぐために作られたトリガーではないから」だろう。隊員の中で弾丸を防ぐことができると知っているのは蔵内だけだ。いわゆる「バグ」である。
2.2.消滅条件
二つ目の違いは「消滅条件」である。
グラスホッパーの板は一度使うと消える。グラスホッパーとトリオンの弾丸が相殺される原因は恐らくこれだ。グラスホッパーの板はトリオンの弾丸と接触しても「使った」という判定になるということだろう。
対して、シールドは耐久力が残っている限り展開し続けることが可能だ。
これにより、銃手の弾幕にもトリオン能力次第で耐えることができる。
余談だが、トリオンの弾丸は「弾体」が大気と反応すれば消えるため、トリオンの弾丸とグラスホッパーが接触することによって「カバー」が外れ、「弾体」が大気と反応しているのではないかと筆者は推測している。
2.3.グラスホッパーとシールドの違い(まとめ)
これらのことから、グラスホッパーとシールドには「展開後の位置」と「消滅条件」で大きな違いがあるとわかった。
この二つがシールドにならない理由に直結している。
いよいよ次章が本題である。グラスホッパーがシールドの代わりにならない理由を考察する。
3.グラスホッパーがシールドの代わりにならない理由
先述の通り、グラスホッパーはシールドのように使用者に追従しないため、移動中に目の前に出すと追い越してしまう。
つまり、シールド代わりとして使うとすると「移動したい場所までをカバーするようにグラスホッパーの板を敷き詰める」という運用が必要になる。
つまり、上記のシーンで三輪が使った「分割シールド」のような使い方を「少し先の未来」まで読んでグラスホッパーを展開する必要がある。
さらに、対狙撃手ならまだしも、対銃手なら弾幕を張られることを想定しなければならないため、相手の攻撃でグラスホッパーの板が消えてもいいように、何重にも展開する必要がある。
複数重ねて展開しない場合、上記シーンのように攻撃側が一方的に有利な読み合いになる。
例に出したシーンは狙撃vsシールドだが、銃手vsグラスホッパーと置き換えて想像してほしい。銃手は同じ場所に2発撃つだけで攻撃が通るのだ。
つまりグラスホッパーをシールド代わりにするには、「自分の移動先まで覆い隠すように、グラスホッパーの板を何重にも展開する必要がある」という事だ。
難易度に見合わないうえ、実現できたとしても銃手は何発同じところに撃ってくるかわからない。グラスホッパーの使用者側が常に不利なのだ。
それでも対狙撃には有効と考えるかもしれないかもしれないが、そもそも「グラスホッパーは空中機動を可能にするジャンプ台トリガー」なのだ。
上記シーンのように狙撃は通常の使い方で避ければ良い。こちらの方が遥かに難易度は低いだろう。
狙撃のためにグラスホッパーをシールドとして使うくらいなら、銃手にも対抗可能なシールドを流用する方が良い。
以上のことから、グラスホッパーをシールド代わりに使うことは理論上可能だが、それよりも有効な使い方があり、シールドの方が汎用性が高いために使われないと筆者は結論付けた。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?