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【NikonD200】オールラウンダーである必要はないんだ。

主役は人間なのである。

その補完をするのが道具であり、人間が道具に支配されるのは望ましくない。

カメラにおいても、カメラに使われることなく、道具を使うことを大事にしたい。

ただ、近年中に発売したカメラは驚くほど高性能だ。人間が道具に操られている気すらする。

前回、NikonD200を購入した話をしたが、今回はその運用編である。

18年前のデジカメということもあり、ところどころがローテクで、2024年の今は使い勝手の良いカメラとはいえない。

1,020万画素の低画素機、
それなのに高感度耐性はめっぽう弱く、
CCDセンサーゆえに、電池を一気に消費する。

しかし、この道具を使いこなすための試行錯誤が結構楽しかったのだ。

海を撮るならD200


D200の長所は低感度での日中撮影、それも海などの青い被写体で威力を発揮することだ。

「沖縄なんか行ってみると色がハマりますよ」とのことだ。

海の色がハマった例

試しに伊豆大島で海を撮ってみたが、確かに青黒い太平洋の黒潮を表現するのに適していた。

「ニコンはプリントしづらい」

ニコンの都市伝説(?)で「ニコンは黄色い」というものがある。

ニコン機で撮った写真は、画が全体的に黄色っぽくなるというものだ。

ただ、これは都市伝説ではなく、案外本当の話のようだ。「ニコンはプリントするのが大変だった」という話を伺った。写真屋さんに聞いてみたところ、どうもレンズのコーティングの影響らしい。

無補正でここまでビビット

また、D200の場合はCCDセンサーのせいか、余計にドギツイ色になる。

WBの色温度が高くなり、画が全体的に黄色っぽくなるのだ。

こんな有様なので、ポートレイトには不向きだそうだ。ポートレイトに最適なのは赤みがかった肌である、黄色い肌ではコマーシャルフォトは撮れない、というものだ。

おう、そうかそうか。
ということでポートレイトを撮ってみた。

ポトレも問題なし

確かに、ファッションブランドのコマーシャルフォトの仕事は難しいかもしれない。でも、全く問題はなさそうだ。むしろ、「ちゃんと写らない」ことが楽しいZ世代が、趣味に使う分には申し分ないと思う。

どうしても気になる場合は、WBをオートではなく、「昼光」に設定すると素直な色に仕上がる。

WBをオートで撮影した例
WBを「昼光」へ変更した例

「フィルムカメラのようななにか」

何言ってんの?
背面モニターあるじゃん?
と思ったら大間違い。

D200モニターに映る画像など、あてにならない。新型ミラーレス機の半分程度しかなく、せいぜい撮れたかどうかの確認しかできないのだ。

家に帰ってPCで見たら、随分印象が違うこともしばしば。

現像するまで分からない。まさにフィルムカメラのそれに近い。ローテクってやっぱりロマンがありますね。

で、結局起用法は?

晴れた日の日中の風景写真を撮りたいとき、特に海を撮りたいとき、だろう。

ただ、夜間の撮影は難しいし、色補正などの手間が多いことからメイン機にはなり得ないだろう。

また、忘れてはいけないのが質量が830gと、近年のミラーレス機と比較して重いこと。旅行や登山で、携帯できるカメラではないだろう。

D200という道具。
近年の「オールラウンダー」とは違い、ちょっとローテクで、ちょっと使いにくいカメラ。

でも、彼の特長を理解して使いこなせるように試行錯誤する。それらの手間が写真ライフのスパイスになれば良い。

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