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イカマリネ
2022年11月29日 22:38
水際は引いては満ちて、みずみずしい花はやがて干からびる。永遠は存在しない。すべてのものには旬があり、やがて消えてゆく。僕のような若い人間は、確かなものを過剰なまでに信仰し、確かさこそが絶対的な美しさだと錯覚する。しかし、確かさは悲しいほど脆い。僕らが信じたものは突如として失われ、途端に不安に襲われる。空が開けた晴天の次の日は、息が詰まるほどの曇天。「ずっと好きだ」と誓い