【日本一危険な街!?】20代女1人で、大阪西成のドヤ街(あいりん地区)に行ってきた。
※この記事は2018/03に執筆した、前ブログ記事からの引用です。
みなさま、ごきげんイカが?
サブカルクソ女の鑑、イカ子です。
今回の記事、イカにとって重要なターニングポイントとなるでしょう。
なんと、今回日本一危険な街大阪府大阪市の西成区にあるあいりん地区に、女1人で行ってきました。
▼西成ルポ動画を諸々YouTubeチャンネルに上げてます☆
そもそも、あいりん地区とはどういったところなのか。
「あいりん地区」と言う地名は聞いたことあるが、具体的にどういったものなのかわからない。と言う方にこの地域のことを説明しますと、
というカオスな場所です。日本で唯一のスラム街とも言われています。
JR大阪環状線、新今宮駅の南側の地域を「あいりん地区」と呼びます。
旧来からの地名は「釜ヶ崎」ですが、今や「あいりん地区」という呼び名のほうが、ご存知の方は多いのでは?
ちなみに付近には、駅の北側に行くと通天閣などがある観光地「新世界」
一駅先の天王寺には日本一の超高層ビル「あべのハルカス」
そして、オトナの遊郭街「飛田新地」があります。
(遊郭ってなぁに?っていうお友達は、パパかママかGoogle先生に聞こうね!←)
西成・あいりん地区に興味を持ったきっかけ
イカが西成・あいりん地区に興味を持ったきっかけは、
2年ほど前に出会った、YouTuberジョーブログさんの「西成」シリーズでした。
「西成」の日常風景や、西成がどんな所なのかを、ジョーさんのコミュ力を生かして、リアルに紹介されています。
(ジョーさんの動画はこの他にも「北朝鮮行ってきた」や「ヤクザに突撃」など、パンチが効いたものが多いので、色んな世界を知りたい方にオススメ。)
この動画をきっかけに「西成」という街についてネットで調べまくったり、Googleストリートビューを使い、西成界隈を妄想しながら探検していました。
西成への知識を深める中、ついに三軒茶屋のヴィレッジヴァンガードにて、運命の本に出会ってしまいました。
それがコチラ、村田らむ氏の「ホームレス大博覧会」
この本はホームレスのメッカ西成をはじめ、日本にいるホームレスを、著者が14年間取材した軌跡が漫画にて描かれています。
ホームレスといえば「貧困」などの、悲しい部分だけが取り上げられがちですが、
この本ではホームレスの実態を「キャラクター化」して、不謹慎なまでに描写しています。
(ちなみに、この本の付録は「ホームレストレーディングカード」!!)
一般的な「ホームレス」の概念をぶっ壊されます。
ホームレスになった経緯、それぞれの【人生ドラマ】
私が今まで読んだ本の中で、一番人生観が変わりました(ガチ)
そこいらのB級映画より、深みがあります。いやぁ、人生いろいろ。
いろいろありすぎたイカの人生経験でも、まだまだしょっぺぇなぁと実感しましたね。
そんなこんなで、私の頭の中は完全に
「西成・・ニシナリ・・・あいりん地区・・・」と埋め尽くされてしまいました。
「噂」とか「映像」じゃなくて、自分の眼で見て体感しないと、その場所で何が起きているわからない。
テレビADという社会の闇を経験した、私だからこそ伝えられる「なにか」が西成にあるのでは?
そういった信念を胸に「日本一のディープな場所、西成・あいりん地区」の現実を自分の眼に焼き付けてきました。(もちろん、入念な事前リサーチと準備をした上で)
人間として一皮むけるため、ひいてはフィールドワークで、世の中の本質を研究するために!
新今宮駅よりスタート
JR大阪環状線の新今宮駅に到着。北は通天閣、東はあべのハルカスが眼前に広がる。
私が目指すのは、南のあいりん地区だ。
普段のポップな格好でなく、目立たないようにモッサリした出で立ちで臨みました。
新今宮駅から南を歩いて行くと、あいりん地区に突入。
「あ・・・あいりん地区に入ったんだなぁ」と明らかに街の空気感が変わりました。
何というか、独特のニオイと湿っぽさがあるのだ。
私のような20代女性など、もちろん一人もいない。
いるのは、昼間からワンカップ片手にびっくりする程ゆっくりなスピードで歩くおっちゃんか、路上で酒盛りをするおっちゃんたちだ。
私の緊張も急上昇。あまりにキョロキョロしすぎると怪しまれるので、「迷い込んだアジア系観光客」的な感じで、マフラーで半分顔を隠し、トコトコ歩いみた。
ここは、日雇い労働者の街
あいりん地区といえば、「日雇い労働者」の街である。
ズドンとそびえ立つこの建物「あいりん労働福祉センター」である。
この中にある「あいりん公共職業安定所」では、日雇い労働者の仕事を斡旋している。
建物の脇には、ホームレスの寝床があった。
この街の「人」に安易にカメラを向けるのは良くない。(みなさん、色々あるからね)
丁寧に、慎重に気を配り目の前の事実を目に焼き付けながら、その場の「風景」をおさめるため、カメラのシャッターを押した。
驚くことなかれ、ドヤの安さ
この街には「ドヤ(宿)」が至る所にある。
大体のドヤが1000円〜1800円ぐらいで泊まれるが、中には500円の宿もある。
こちらは1200円だが、それより左下の立ちションベン禁止の看板の方が気になった。
西成のワンダーランド「スーパー玉出」
西成の台所と言えば、このド派手な看板の「スーパー玉出」。
よく勘違いされるが、パチンコ屋ではありません(^ω^)
「スーたまたまちゃん〜♪いちえっんセールもやってます♪」
という独特すぎるテレビCMがよく流れているのを、関西の方ならご存知かもしれないが、
大阪府に46店舗、・兵庫県尼崎市内に1店舗を構える、スーパーチェーンなのだ。
壁画には、クマのプーさんらしきものが・・・これディズニーに許可とってるのかな?と一瞬思ってしまった。
イカは次の日の昼食を購入。
塩焼きそば 118円
割とうまい!麺は少しべったりしてたが、この値段以上の美味しさではある。
チョコスティックパン 39円 ※写真は食べかけ
お惣菜以外のよく見るブランド品でも、東京のスーパーで売られている半額以下、安い!!
このように、200円以下で、女性ならお腹いっぱい食べれるぐらいの昼食が手に入ってしまうのだ!
他にも、雑炊が100円で売られていたり、高齢者が多いこの地域ならではの品揃えとなっている。
デフレ自販機の宝庫
西成、とりわけ、あいりん地区には1缶20円からジュースが買える、デフレ自販機が多い。
普段はあまり見かけない銘柄のジュースを中心に売られている。100円を上回るものはほとんどない。
そして、この地域の自販機のブランドで圧倒的に多かったのが「おいなはれ」だった。
とにかく、西成では至る所で見る。
調べて見ると、この「おいなはれ」ブランド
小売店や卸で余った在庫などを格安で仕入れたものであったり、本来ホットで販売されている飲み物をコールドで売るなど、通常とは違うルートで仕入れられたものが販売されている。
そして、コチラの自販機もクセの強さは一級品で
「おいしさ倍返し!」
「私のことはHOTいて!٩(๑`^´๑)۶」など商品のポップがいちいち凝っている。
どこかの広告で見たことあるようなポップも…って
ギャグセンが妙に高いw
※謎が多い西成自販機を調査した動画はこちら
治安と自販機の値段はある程度比例する説
今回、自販機をチェックしていくうち、こちらの仮説にたどり着きました。
イカが記録していた自販機写真の位置情報を元に検証した結果・・・
やはりあいりん地区にデフレ自販機が多いことがわかる。
あいりんより、道1本外れると110円にまで価格が釣り上がってしまう。
サンプル数が絶対的に足りないので断定はできないが、
「治安と自販機価格が比例する説」はあながち間違ってはいないと思う。
しっかし、30円自販機に慣れすぎて、100円がめっちゃ高く感じるゼ・・・。
あいりん地区のランドマーク「西成警察署」
大阪のランドマークといえば、あべのハルカスが挙げられるが、
あいりん地区のランドマークといえば「西成警察署」だ。
過去には「西成暴動」がこの建物の前で勃発した激カオスな場所だが、まったくもっておとなしい。
通称「要塞」とも言われるいでたちは、圧倒的存在感である!
あいりん地区では異様な数ほどの自転車を見かけるのだが、
西成警察署前のは、ほとんどなぎ倒されていた。
風だけのせいでこうなるか?何があったのだろう・・・!?
ともなくすると、雪が降って来た。
粉雪舞い散る中の西成警察のこのショット。かなり貴重ではないだろうか?
この日の気温は極寒、路上で寝ている方もあまり見かけなかったように思う。
あいりん地区グルメ①薬味堂
そして、この西成警察署の目の前に、激推し必至なあいりん地区グルメを発見してしまった。それが、カレー屋の薬味堂である。
看板には「日本一ディープな場所のカレーライス専門店」と書かれている。
外観はこちら。多言語で何やら書かれている。
残念ながら、イカが行ったのは営業時間外だったのでカレーは味わえなかったが、カレーインスタグラマーのイカとしては、次は這ってでも行って喰らわねば。
※後日、この店に行ってきたYouTubeの動画あります!
ホームレスのメッカ、三角公園
そして、いよいよホームレスのメッカと呼ばれる三角公園に到着。
ビビってしまった為、大回りでしか行けなかった。
ボランティア団体の方?が公園にはちらほら居たが、
極寒のためか外に出ている方はあまり居なかった。
思ったよりも、平和でまったりとした時間が流れているようだった。
やはり、危険は潜んでいるということは忘れてはならない。
男女共用の公衆トイレがあったので、ちらりと覗こうとした。
(公衆トイレは薬物依存者が居て云々、危険なことを知っていたので、入るのではなく様子見)
そのとき、通りすがりのおっちゃんに声をかけられ
との忠告をいただいた。
やはり、公衆トイレの中は、デンジャラスゾーンがあるようだ。
西成・あいりん地区のフィールドワークを終えて
ガクブル震えまくってしまい、社会見学みたいな形でしかフィールドワークができなかった。
「人」に焦点を当てるというよりかは、「事実」を知るだけに留まった。
"ここは「人間」の原点を知れる場所"
この街のことを調べれば調べるほど、歴史的背景や日本の直面している現実が詰まっていて、「人間」とは、という原点がわかる場所だと思うのだ。
お腹いっぱいご飯が食べれて、嬉しいなぁ
ゆっくり寝れる寝床があって、安心だなぁ
健康に毎日が過ごせて、よかったなぁ
西成の現実を自分の目に焼き付けて認識すると、そういった「当たり前」に不思議と感謝できるようになるのだ。
そして、今回のフィールドワークを経て、何故この街に不思議と惹かれていたのか、理由がわかった。
私は大学の3年生の時に、過労で倒れ引きこもりになった時にずっと家の床を這いつくばっていた。
死のうか迷うほど極限状態で、社会とは隔離された存在だったからこそ、
あいりん地区にいる人達の人生ドラマに、自分を重ね合わせている部分があったのかもしれない。
あいりん地区は闇の部分ばかり、注目されがちですが
異国に来たようなエネルギッシュさも感じた。
※西成の猫※
実際は、猫もマイペースに活動してるし、子供だって公園で元気にバスケをしている。
この街に住んでいる人にとっては、この風景が日常であり、ココが住処なのだ。
日本の一番ディープな場所の「現実」を知れたことで、人間としての奥行きが増した気がする。
「テレビADやって闇の世界見て、そしてあいりん地区。もう何処行っても大丈夫だなぁ。」
そんな気持ちになりました。
これからもっとこの街を知れるよう、フィールドワークを続けていきます。
以上、20代女性視点からの西成・あいりん地区のレポートでした。
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