白黒はつけられません(物事そんなに単純じゃない)
何事にも白黒つけたがる人がいますが、私はそういう人が苦手です。
物事、そんな単純じゃないと思うからです。
物事とは、色んな要素が複雑に絡み合い、ある時は白、またある時は黒というものなのです。
白、と言い切った後に、黒の行動をしたら、白と言ってただろうと言われる。
基本的には白なんだけど、こういう時は黒なんだという事は山ほどあります。
私がよく言う、「総論賛成 各論反対」 と同じ原理です。
物事を伝えるたり教える時は、取り敢えず総論で言います。
だから間違って理解されたり、誤解の原因となるのです。
理想は、全てのケースについて説明する事ですが、流石にそれはできない。
自分が想定してないケースもあるかもしれないし。
だから、総論は言い切るのではなく、グレーに言うべきなのです。
勿論、誤解されるのを覚悟で白黒言わなければならないケースもあります。
蛸足配線はいけません。って言ってたのに、言ってる本人がやってるじゃん。
蛸足配線自体がダメなわけではありません。 それに繋がっている電子機器さえ理解していれば、蛸足配線も問題ないわけです。
でも、そんな事説明しても分からない人が多いから、取り敢えず蛸足配線はダメと言い切っているのです。白黒つけてしまうのです。
この部分で白黒つけておかないと、その後の階層(何Wまでなら蛸足OK)で白黒つけても、分かってもらえなければ意味がないからです。
いくら本質を伝えようとしても、理解できないのでは意味が無いわけですから、
理解できる階層まで下って言うしかありません。
つまり、白黒つけるとはそういう事でもあるのです。
明確に理解できる階層でしか言えないわけです。
明確とはある意味「単純化」です。
それを自覚した上で白黒を言うのは構いません。
しかし、そうでなければ色々と苦しむ事になります。
白と公言したのに、黒の事をやっている。
白と考えていたのに、黒の考えが湧く。
これは矛盾ではありません。今までの説明によれば当然の事だとわかるはずです。
これが分かっていないと、自分の中で白黒つけた時に、或いは人に白黒を宣言させた時に、矛盾に苦しむ事になるわけです。
だから、白黒なんてつけなくていいのです。 グレーでいいのです。