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電流制御という誤解

電気の世界には「電流制御」と言う言葉があります。
これ誤解している人が沢山います。

LEDなどは電流制御の代表格です。
電流値によって輝度を調整するので電流制御かもしれませんが、
でも、その電流の大きさを調整するのは電圧です。

つまりLEDは電流制御ではなく電圧制御なのです。
もっと言ってしまえば、全ての電気・電子回路は電圧制御です。
電圧によって電流が発生し、その電流値に応じた動作をする物を「電流制御」と呼んでしまっているのです。
LEDは「電流制御」ではなく、「電流パラメータ」素子なのです。

なぜこんなひねくれた事を言うのかと笑っちゃってる人もいるでしょう。
確かに、LEDは電流制御であると何を見てもそう書いてあります。

でも「電流制御」という言葉は簡潔・簡略化しすぎて、きちんと本質を理解できない恐れがあるのです。
それは「電圧」と「電流」を同格と認識してしまうからです。
「電圧源」「電流源」の違いも同じです。

電圧と電流の関係を明確に理解しなければいけません。
電流は、電圧によって発生しているのです。
つまり電流は結果でしかありません。

ですので、起点は必ず「電圧」です。
電流から始まる回路など無いのです。
それにも関わらず、回路記号や実際の電源装置に「電流源」などという物があるから、電流を起点とする事ができると勘違いしてしまうのです。

「電流制御」や「電流源」は電圧で理解しないと、
「電圧源は内部インピーダンスが0」「電流源は内部インピーダンス無限大」などと言う事を本気で信じてしまうのですよ。


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