1Qに上方修正した企業の2Q決算での上方修正率や株価推移は?
前回、第1四半期に上方修正した企業の株価推移や、上方修正幅別の株価上昇率などをご紹介しました。
1Qから上方修正する企業について調べた結果、株価上昇する可能性が高いことがわかりましたが、その後の株価推移についても気になるところ。
前回の決算ピークから1か月半ほどが経過しましたが、また10月後半から11月半ばにかけて決算ラッシュが控えています。
そこで、今回は第1四半期に上方修正した企業のその後の決算についてみていきたいと思います。
第2四半期でも上方修正が行われるのか、またその際の株価推移はどうなのかについてみていきましょう。
1Qに上方修正した企業の2Q決算での上方修正率や株価推移は?
前回記事では2021年7月・8月に上方修正した1Q決算企業をまとめましたが、今回は、2020年7月から2021年6月までに1Q時に上方修正した企業についての2Q決算について調べてみました。
全ての1Q時上方修正企業をチェックできたわけではありませんが、確認できた範囲で2020/7~2021/6に上方修正した1Q決算は下記の54社。
こちらの企業が2Qでも上方修正したのか、また2Q決算での株価推移がどうだったのかを調べてみました。
1Q上方修正企業が2Qでも上方修正する確率
第1四半期で上方修正した企業が第2四半期でも上方修正する確率は約半数といわれています。
前日発売された『週刊東洋経済』の四季報で儲けるという特集の中にも、第1四半期で上方修正をした企業の49%が第2四半期でも上方修正していると言われています。
こちらは、2006年4月から2021年8月の間で1Q上方修正をした991件の決算を調べた結果となっていますが、直近1年間について個人的に調べてきました。
・1Q時上方修正した企業の2Q時連続上方修正率:70%(38社/54社)
調べた結果、54社中33社が2Q時に連続上方修正を発表しており、5社が2Q前に上方修正を行っています。
週刊東洋経済調べの約半数でも多いのですが、直近1年間を見てみると、かなり高い連続上方修正率だと言えるでしょう。
1Q時に上方修正した企業は、連続上方修正の期待もあり、株価が上昇する確率が高いのかもしれません。
では、続いて、実際に2Q決算での株価はどのように推移するのかについても見てみましょう。
1Q上方修正企業の2Q決算時の株価推移
1Q上方修正企業の2Q決算時株価推移を調べてみました。
第2四半期でも連続上方修正を行った企業が70%もあったので、株価上昇も期待できるのではないかと調べてみましたが、下記のようになっていました。
2Q時に上方修正を行った企業が38社(2Q前に上方修正の5社含む)あったにもかかわらず、決算がきっかけで株価が上昇した企業は12社にとどまりました。
1Qでの決算発表後に株価が大きく上昇していたことや、決算に対する期待が高すぎたために株価が上昇しずらい状況だったのでしょうか。
2Qでの連続上方修正率も高く、さらなる株価上昇につながる結果を予想していましたが、この結果はかなり意外なものでした。
ちなみに、連続上方修正した38社だけの株価推移も調べてみましたが、
株価上昇したのは9社(38社中)で上昇率が23.7%で、あまり変化はありませんでした。
この結果を見ると、1Q決算時に上方修正した銘柄の株を保有している場合は、決算跨ぎをせずに一旦売っておいたほうが良いのかもしれません。
1Q時上方修正企業の2Q決算時の狙い目は?
株価推移を見た限りでは、1Q時に上方修正した企業を2Qでも続けて保有するのはあまりお勧めできない結果となりましたが、何か狙えるポイントなどが無いか調べてみました。
調べてみたところ、1Q時に好決算であったにもかかわらず、株価が下落した銘柄や、横ばいで推移した銘柄の株価上昇率が高いことがわかりました。
1Q決算後に株価が横ばいだった企業の33.3%、株価が下落していた企業の83.3%が株価上昇しています。
2Q決算発表を迎えるにあたり、狙い目は1Q時に上方修正したにもかかわらず、株価が下落していたり横ばいで推移している銘柄かもしれません。
2Q決算時に狙い目の銘柄は?
1Q時に上方修正した銘柄の2Q決算時の株価推移について調べてみた結果、狙い目は1Q時に上方修正したにもかかわらず、株価が下落してしまっているor横ばいの銘柄。
では、10月後半から11月半ばに決算を控えている企業の中で狙い目はどの銘柄になるのでしょうか。
以上のことから、1Q時に上方修正したが株価が下落しているor横ばいの銘柄を調べた結果下記35社となります。
こちらについては有料となりますが、気になる方はご覧になってください。
2Q決算時に狙い目の銘柄(35社)
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