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社内のDX反対勢力にやってはいけないこと1選
私「機械学習を使うと製品のスペック値の予測ができるようになり・・・」
反対勢力「それって本当に当たるの?」
私「クロスバリデーションで検証して、予測精度は高・・・」
反対勢力「本当に?それで当たらなかったらどうしてくれるの?」
私「・・・・・」
どこの会社にもDX反対勢力は必ずいるとコンサルの方が言っていました。
私の経験では、管理職に多い印象があります。逆に、20代~30代前半の若手社員には機械学習のような先進的な手法は歓迎されることが多いです。彼らは現場で常に困りごとを抱えているので、新しい手法に飢えているからでしょうか。
では、なぜ一部の管理職は反対勢力になってしまうのでしょうか。彼らがどんなことを考えているのか考察してみましょう。
反対勢力の考え1:ノウハウのブラックボックス化が怖い
確かに、機械学習・AIではいきなり正解が提示されて、その計算過程は非常に複雑でブラックボックスと呼べるようなものになることが多いです。
しかし、これはある程度、解決可能です。
解決方法:Shapなどを使ってブラックボックスを解明する
Shap(シャップ)は機械学習のブラックボックスを見える化してくれる非常に便利なpythonライブラリです。
Shapを使えば、ノウハウのブラックボックス化を防ぐだけでなく、Shapから新たな知見を得ることも可能です。
私の経験上、ブラックボックスが大きな問題になることは、あまりないですね。
反対勢力の考え2:自分の立場が脅かされる心配
今日の本題です。
管理職の方々は高いスキルが評価されて管理職に選ばれたはずです。そして、今ではそのスキルを教える側になっています。
そのため、新手法によって自分のスキルが陳腐化するのを怖れている、というのはあると思います。
実際、DXに成功している製造業の会社の人から、「うちの管理職はもう話について来れなくてさ~」という話を聞いたことがあります。うちの会社も多少はそうなりつつあります。
自分の立場が心配だと、リーダーは、「自分の立場が心配なので機械学習は導入しません」とは言えないので、もっともらしい言い訳を展開しきてきます。「うちには合わない」、「勘コツでものづくりしている部分があるからできない」、「データが散らばってるからできない」などなど。。。
この場合は障壁を一つ一つ払拭していっても、根本原因である 「自分の立場が心配」 は解決しないので、YESは永遠に引き出せません。
こういう反対勢力にやってはいけないことがあります。
反対勢力にやってはいけないこと1選:説得すること
なにそれ?説得しないでどうするの?と思われたかもしれません。
しかし、あなたの周りにもいませんでしたか?説得すればするほど、ますます頑なに拒み、ああ言えばこう言う状態になっている人が。
人は、賛成か反対かはすでに感情によって決定しているそうで、説得によってそれが覆ることはほとんどありません。
では説得は時間の無駄かと言うと、それ以上にもっと最悪です。
反対している人は説得されると、できない理由を言います。これにより自分で自分を後に引けない状態に追い込んでしまうのです。
途中から、機械学習はやっぱり面白そうだなと思ったとしても、「あんなこと言っておいて今さら手のひら返せないなあ‥」と思ってしまい、反対派の立場を変えることができません。これは 『一貫性の原理』 という心理法則で、人は無意識のうちに過去の言動との矛盾を避けるように行動するためだそうです。
なので、説得はやめましょう。百害あって一利なしです。
では、説得の代わりに何をするのかと言いますと、成果を出すことです。
うちもDXをやりましょう!と説得する代わりに、小さくてもいいので機械学習で成果を出しましょう。
成果は説得の100倍の説得力があると私は思います。
以上です。