移住先は「都道府県・市町村」だけで選んではいけない
ご訪問ありがとうございます。
子育てをきっかけに地方都市へ移住した、移住ビーバーです。
今回は、「具体的な移住先選びの目線」について。
「○○県に決めた!」
「△△市に決めた!」
これで移住地が決まったと安心してはいけない。そんなテーマです。
結論は次の2点です。
①移住先として都道府県&市町村まで決まっても、その市町村の”どのエリアの、どの地区に”住むかで移住結果が全く違う
②同じ市町村の中でも、エリアによって街並みだけでなく、人の気質すら違う
私の移住体験での実体験を交えつつ、詳しい内容や対策について解説します。
同じ県内でも、同じ市内でも、エリアが違えば風景も人も変わる
同じ県内でも市町村によって全然違う
まず同じ県の中でも、市町村によって人も文化も全然違います。
これはなんとなく想像がつきやすいのではないでしょうか。
よくあるのは、今の都道府県のかたちになる”以前”の違いによるもの。
要は歴史です。
例えば、私が移住体験で訪れた県の1つである福井県。
そこで教えてもらった話です。
福井県は、今も嶺北(れいほく)と嶺南(れいなん)という2つのエリアに大別できます。
これが江戸時代の
福井藩(嶺北に対応)
小浜藩(嶺南に対応)
という2つの異なる藩に由来するそうなんですね。
嶺北と嶺南では方言など言葉遣いも文化も違うそうです。
嶺北は東日本寄りで、嶺南は関西っぽい感じだとか。
実際、私も移住体験で福井県を訪れた際に嶺北地域と嶺南地域の両方を訪れました。たしかに街の様子も、人のしゃべり方や雰囲気も全然違いましたね。
もともと別々の国(のようなもの)だったところがひっついているわけですから、文化や人の様子が違うというのも頷けます。
こうしたことが、福井県に限らず各都道府県であります。
これが「移住する都道府県が決まっても、移住先探しはまだまだ全然安心できない」ということです。
同じ市内でもエリア、地区によって全然違う
続いて、都道府県の次の段階、市町村です。
こちらも、例えば同じ市内でもエリアや地区によって、人も風景も様変わりします。
具体例を挙げるまでもなく、いま自身が住んでいる市町村で考えてみれば、実感しやすいはず。
あなた自身が住んでいる地区から10kmぐらい離れた同じ市内では、なんとなく人の雰囲気や街並みが違っていませんか?
移住先の市町村も、それと同じということです。
「○○県の△△市に移住を決めた!」となっても、どのエリアに住むか。もっといえばそのエリアの中のどの地区に住むか。
これで家の周囲の環境や人の様子が変わるため、移住の満足度も大きく変わるということです。
同じ市町村の中でもエリアによって違いが生じるのはなぜでしょうか?
私が移住体験をくり返した中で得た見解は次の2つでした。
よくあるのは平成の大合併
昔ながらのエリアと新興エリア
まず、典型的だったのが平成の大合併による影響です。
多かったのは次のようなケース。
「もともと違う3~4つの町村が合併して1つの市になった。人口規模も数万~十数万となかなかだが、合併してまだ20年前後」
合併前の町村ごとの違いが、新しく誕生した市の中に、今なお色濃く残っている。
こういうことです。
もう1つが、「昔ながらのエリア」か「新興エリア」かという違いによるものです。
これは読んで字のごとくですね。
「代々この地域に住んでいる」という人が多いエリア
「ここ20年ほどの間に住宅がどんどん建ってきた」ような新興エリア
両者では、同じ市内でも様子が全然違うということです。
私の場合、自然にある程度ふれられる環境は求めていましたが、古い慣習が強く残っているようなエリアは避けたいと考えていました。
なので移住先の市町村が決まっても、さらにどのエリアに住むかで、随分と慎重になったことを覚えています。
エリアごとの違いを知るための手段3つ
最後に、市町村内の「エリアや地区ごとの違いをどのように知るか」という点について、私がしていたことを3つ紹介します。
①市町村の移住ポータルサイトの解説を読む
まず一番簡単なのが、その市町村が独自で運営している移住ポータルサイトを見ることです。
サイトによっては「市内のエリアごとの違いを紹介」というページがあります。そこを読むのが手軽で良いですね。
ただし、そうした解説をしてくれているサイトは多くありません。
私の体感では、「4市町村の移住サイトを見たら、1か所ぐらいはあるかな」という感じです。
②行政の移住担当者さんに聞く
一番確実なのは、その市町村の移住担当者さんに聞くことです。
「○○市のエリアや地区による、街の雰囲気などの違いを教えてください」
と質問すれば教えてくれます。
移住を検討し始めた段階なら
市の移住サイトの問い合わせページ
移住担当の課のメールや電話
に質問を投げかければ大丈夫です。
また移住体験の時に、対面で移住担当者さんに聞くことができれば、よりリアルな情報を教えてくれると思います。
文章でのやりとりだとどうしてもかしこまってしまったり、記録に残ってしまったり。対面ではそうした心配がない分、リアルなことを教えてくれやすいのだと私の場合は感じていました。
③地元の不動産屋さんに聞く
地元の不動産屋さんに、エリアや地区ごとの違いを聞くというのも1つの手です。
私は物件探しをする時に、賃貸物件の仲介担当者さんによく聞いていました。
地域の不動産を扱うだけあって、市内の違いについてそれなりに教えてもらえることが多かったです。
行政の移住担当者さん
地元の不動産屋さん
双方から話を聞いておけると一番いいですね。
複数の目から見たエリア情報を知っておいた方が、失敗せずに移住先を決められる可能性がより高くなります。
今回は以上です。
移住したい都道府県・市町村が決まったとしても、その先の「どのエリア、どの地区にするか」まで、丁寧に選ぶことをおすすめします。