eumo「共感資本社会」との出会い

本文は、2020年4月、当時通っていたEMS(エッシェンシャル・マネジメントスクール)の修論レポートの補記として作成したものに手を加えたものです。

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どこから書けばよいのか、少し戸惑っていますが、私は株式会社eumoの人間ではありませんし、新井和宏さんと面識があるわけでもありません。ただ、ひょんなことがきっかけでeumoのファンクラブ的存在な「チームeumo」の共同管理者をさせていただいているのと、実際、共感いただいた、もしくは興味をもっていただいた多くの人をチームの仲間に誘い入れているという事実があります。

eumoを知るきっかけとなったのは、ティール的な経営方法を東洋的なアプローチから探求している「自然経営研究会」の代表理事で発起人である武井浩三さんがeumoに参画したことを本人から聞かせてもらった時になります。その後。恐らく第1回目のeumoが発信するインターネットラジオ(youtubeだったかな?)で、新井さんたちのトークを聞いたのが、直接eumoに接した最初だったと思います。その時はまだピンと来ていませんでしたが、放送を見ている最中にアマゾンで、新井さんの『共感資本社会に生きる』という黄色い本を購入したのを覚えています。

やっぱりこれからは「共感資本社会」だな、と確信したのは、まったく違った経緯からでした。仕事の中で研修型のビジネスゲームを主催することがあるのですが、人数の関係で自分もゲームに参加した時に気付きがありました。そのゲームは私も制作に携わったため、仕組みや勝ち方を理解しているはずなのに、その時に限ってパラメーターが全くうまく機能しませんでした。架空の町で、プレーヤーは経営者として複数の業種に分かれ、トランザクションを繰り返します。他業種とのやり取りを通して町を育て、その過程で経営者の視座を獲得していくゲームです。今まではビジョンを示し、そのビジョンに忠実な経済活動を続けていれば経営は安定して、自社のビジネスやその周辺にいるステークホルダーは成長できました。

その回は、私はIT業を担当し、町のインフラを安価で高速に整備することを目指し、そのビジョンに従って行動しました。しかし、ゲームは、私の会社を経由せずに別のところで町が成長していく展開になりました。その時、町はインフラというハード抜きで、コンテンツを中心として動き出していたのです。「インフラは町に必要不可欠」と高を括っていた自分に反省を促すのと同時に、「安価で高速に整備する」ということに全く共感が示されていないことに愕然としました。私が、「企業理念(ビジョン)とは、企業の個別の関心が表層化したもの。ステークホルダーの共感を得られなかったら企業活動を続ける意味がない」と言うのはそこでの気付きと関係しています。その研修の振り返り時に、「これからの時代は『共感』が資本である!!」と書きました。その瞬間が、本来の意味での「共感資本社会」との出会いです。

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小林範之
最後まで読んでいただいて、どうもありがとうございました。