トランプ前大統領襲撃は自作自演を想像してしまった

私は、あの完璧な、星条旗をバックに右手でガッツポーズを作り、健在をアピールした「奇跡の一枚」を見た瞬間、直感的に自作自演を疑いました。
 
ジャーナリズムの中には、自作自演だと聞くと、人が亡くなっているのですよ!そんな不謹慎なことを!などという人がいるようですが、個人のナイーブな常識がそのまま言論になってしまう、その現象に私は強く違和感を覚えました。昔、旧日本軍は「共同謀議」をよく行いました。敵から先制攻撃を受けたように見せかけて、都合よく戦火を拡大していったのです。そうやって、敵国だけでなく自国民までもを欺いてきました。この手の発言は、あらゆる可能性に対して、あまりに無防備と言わざるを得ません。個人が「想像」できないと、もしくは、メディアによって「想像」が禁止されたことに気付いていかないと現実がどんどん歪められていってしまいます。

言いたかったのはここまでで、この後は些末な「疑いの目」になります。
 
 


まずこれが、有名になった、「奇跡の一枚」です。

写真①


 
同じく青の背景に星条旗が掛かる、口を真一文字に結んだバージョンもあります。
 

写真②


 
ニュース映像を見れば分かりますが、まず、女性のSPがトランプ氏を守るために、右脇から入り、抱きかかえるような姿勢を取ります。それに、画面右方向にいた別の男性SPが女性SPの左腰に手を回し、この女性を支えます。この一連の流れからすると、写真①と②は①→②という時系列であることがわかります。
 
女性SPは元々はサングラスをしていましたが、写真①②は、サングラスを外した状態になっています。私は、BBCのニュース動画(https://www.youtube.com/watch?v=nGZCgvfp-zo)を見ましたが、この動画の0:56のところで、彼女はサングラスを外そうと、サングラスに手を掛けます。ですので、①の写真も②の写真も0:56以降のカットというのは間違いありません。特に写真①では、彼女の右手に外したサングラスがはっきりと映っています。
 

写真③


写真②では彼女の左腰に男性SPの左手が映っていますが、映像を見ると0:59にその形が完成されます。
 

写真④


ということは、雄々しく口を開けた写真①は、女性SPがサングラスを外してから、男性SPが彼女の腰に手を回すまで、つまり、写真③から④までの約3秒間の中で撮られたことになります。
 
しかし、どんなに注意深く映像を見ても、トランプ氏が雄叫びを上げるように口を大きく開く瞬間はないのです。私には、青のバックに星条旗といった①②の写真はあらかじめ撮っておいた合成写真にしか思えません。だとしたら自作自演説が成り立つのです。
 
もう一つは、トランプ氏の左腕を支えるSPの髪型です。写真⑤では、はっきり分け目が見えます。写真⑥では、生え際の形に特徴があるように見えます。それらの両方の特徴が、写真①②では、ほとんど見つけられないのです。角度や映り方が原因しているのかもしれませんが、違和感はあります。


写真⑤


写真⑥


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小林範之
最後まで読んでいただいて、どうもありがとうございました。