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『新魔女図鑑』家族を守る気持ちを諦めなかった女性の物語

角野 栄子 (著)、下田 智美 (イラスト) 『新魔女図鑑』を読みました。

魔女の誕生

昔は赤ん坊が生まれたからといって、必ずしも丈夫に育つとは限りませんでした。
乳幼児や幼児が死んでしまうことは珍しくなかったのです。
大切な子どもを、家族を守りたい。
その気持ちから、薬を作ったり、空を飛ぶ魔女が生まれました。

今では考えられないような大変な生活、厳しい暮らしの中で、魔女は人々が生き生きと健康に暮らすことを願いました。
願いが強いと、見えないものが見えてくる。
いちばん大切なものは、見えないところにあると、魔女は語ります。

魔女と薬草

森の木や草は冬になるとまるで死んだようになるのに、春になると生き返ります。
木や草のなかには元気の素がつまっていると女たちは考えました。
葉っぱをお茶にしたり草を食べたりいろいろ試しているうちに、薬になるものを発見していきました。
そういった知識を活かし、女たちは薬屋、医者、産婆、祈祷師などの役目を引き受けるようになりました。

迫害の歴史

魔女は、色々なものに神様が宿ると考えていました。例えば木の中や花の中など。しかしこの考えは一神教の人達には許せないものでした。
また、災害や病気でたくさんの人が死ぬと、魔女のせいに違いないとされ、魔女狩りが行われました。

ジャンヌ・ダルクも、裁判の末に魔女だとされて火あぶりの刑にされた女性です。

魔女のお祭り

猫祭り(ベルギー)

昔、ベルギーのイープルではたくさんの猫を飼っていました。それが理由で魔女が住んでいるんじゃないかという噂が立ち、塔の上から生きた猫を投げたというのが猫祭りのはじまりと言われています。
今では猫のぬいぐるみが投げられ、下で受け止めると幸運が訪れると言われています。

ヴァルプルギスの夜(ドイツ)

4月30日か5月1日にかけて行われるお祭りです。祭りの日は皆が魔女や悪魔の仮装をします。
パレードの終盤では、春の女神と冬の悪魔が言い争いをします。最後は春の女神が勝って、街に春の訪れを伝えるというわけです。

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