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リバーサイドカフェが「成功も失敗も体験できる場所」を提供し続ける理由。

自分で飲食店を開いてみたい。でも、なかなか、その一歩を踏み出す勇気が持てないー。

そんな方に、そっと手を差し伸べるカフェがある。

出町柳駅から北に徒歩8分。築40年の「リバーサイドハイツ」の一階に、リバーサイドカフェはある。ここは、毎曜日、朝・昼・夜の時間帯によってお店が変わる「タイムシェアカフェ」だ。リバーサイドカフェには、現在、約21人の店長が、日替わりでそれぞれの個性を活かした店を開いている。その店長の多くは、他に本業を持っている「兼業店長」だ。

「ここは誰でも挑戦して、成功も失敗も体験できる場所なんです」と語るのは、管理人の持木さん。なぜ、リバーサイドカフェは、「成功も失敗も体験できる場所」を店長たちに提供するのか。そこには、リバーサイドカフェを包み込む、チャレンジすることへのあたたかな眼差しがあった。


「始めやすく終えやすい」を大切にー。

ーリバーサイドカフェは毎曜日、時間帯によって店長が変わる「タイムシェアカフェ」というシステムで運営されています。そもそも、このシステムでカフェをやってみよう、と思ったのはなぜなんでしょう?

実はこのリバーサイドカフェが入っているハイツはもともと、少々、暗い雰囲気だったんです(笑)

ハイツ自体も入居者さんが少ないし、いい立地なのにもったいないなっていうのは、当時の管理会社の中にもあって。そこで、たくさんの人が交流できるようなコミュティをハイツの中に作ることになったんですね。当時の管理会社は飲食店をプロデュースしてたので、カフェのコンセプトを決めるときに、これから自分の飲食店を開きたい!って目標を持っているような方を応援するお店にしようっていうことになったんです。そこがたくさんの人たちが交流できる場になって、ハイツ全体が盛り上がればいいなって。それが「タイムシェアカフェ」というシステムになった始まりですね。

ー日替わりで店長をするタイムシェアカフェでも、自分でお店を開こうとなったら、なかなかハードルが高いと思いますが・・・。

リバーサイドカフェは「始めやすく終えやすい」ということを大切にしているんです。例えば、調理器具とか、グラスとかコップとか、必要な備品は揃っているので、最低限、食材さえあれば店長になれます。逆に辞めたくなった時は、基本的に1ヶ月前に言ってもらえればOKです。お店の宣伝などは、リバーサイドカフェのSNSを提供していますし、費用面としても扱うものによってピンキリですが、大体、月に約1万円~2万円後半+食材費でチャレンジできます。だから、思ってるほどハードルは高くないんですよ。アイディアと行動力さえあれば誰でもすぐにお店が開けるようになっているんです。

ー会社員の方もお店を開くことは可能ですか?

そうですね。でも、お客さんからお金をいただくので、会社的に副業がOKという方が条件になります。

ー現在、お店を開かれている店長さんはどんな方々でしょうか?

自分の本業を持ちつつ、「いつか自分の店を持ってみたい!」という目標を追いかけている方が多いですね。

年齢層は20代~70代まで幅広いです。

台湾料理の店だったり、コーヒーの専門店だったり、うどんのお店だったり、開いているお店のジャンルも様々ですね。

ー持木さんご自身も水曜日の夜の時間帯に「五島BAR」というお店を開かれています。ご自身も飲食店を開くのは初めてだったとお伺いしましたが、開店当初は不安ではなかったですか?

正直、不安でしたね(笑)

私のお店は。私の出身地である五島列島の焼酎とおつまみを出しているんですけど、私は料理がもともとは得意じゃなかったんですよ。だから、最初は自分のお店でお客さんが喜んでくれるのか、お金を出して、満足してもらえるものを提供できるのか。そういうところに不安はありました。

ー実際にお店を開いみて、そういった心境に変化はありましたか?

自分の「好き」っていう気持ちはお客さんに伝わるんだな、っていう発見がありました。私は自分自身の出身地である五島列島の焼酎の美味しさを伝えたい、もっとみんなに知ってほしい、という一心でお店を開いたんですけど、この自分の想いを突き詰めた店づくりをしたんです。そうしたら、お客さんにもちゃんと喜んでもらえたんですね。想いって伝わるんだなあ、って。不安も徐々に解消されていきました。

だから、お店を開くのに不安がある方には、何か一つでも「これが好き!」という気持ちさえあれば、一歩踏み出してみて欲しいと思いますね。例えば私みたいに料理がちょっと不安だな、っていう気持ちがあったとしたら、おうちで試作を重ねたり、友人に試食をお願いしてフィードバックをもらって調整していけばいい。

思い切って苦手な分野は、知り合いとか、周りに頼ってみてもOKですし。ここは「誰もが挑戦して、成功も失敗も体験できる場所」なんです。場所も備品もみんなでシェアしていますし、失敗してもリスクは低い。だからこそ、自分のしたいこと、好きなことを突き詰められるんです。

それに、お客さんが忙しい中、わざわざ時間を使って、自分の店に足を運んでくれるっていうのが、大きな自信にもつながります。だから不安があっても、まずはチャレンジしてほしいですね。

ー「成功も失敗も体験できる場所」というのは、お店をはじめて開く方にとって安心できる言葉ですね。実際に、持木さんの失敗談を教えてください。

調理の失敗は恥ずかしながら、やっぱりありましたね。あとは集客は自分でしなければならないので、お客様が少ない時などは、余った食材とか料理を持ち帰らなきゃいけないとか・・・。これがすごく悲しいんですよね(笑)

ー持木さんはその失敗をどんな風に挽回されてきたんでしょうか?

これは実は週一回の出店、っていうところが大きいポイントで。週一回だからこそ、心も体もリセットできて、頭の切り替えができるんです。もちろん、失敗の経験は踏まえつつ、次の週にはまた新しい気持ちでお客さんに向き合えるんです。

それに、自分の作るものを考えて、具現化して、何かしらの反応をもらえるって、そこに苦しさはあるけど、やっぱりすごく楽しいことなんですよね。

これは飲食店の先輩の言葉でもあるのですが、カウンターの中はステージだと思っているんです。誰もがエンタテイナーになれて、誰もが主役になれる場所。お客さんが楽しく、心地よく食事ができる場所を、自分で作り上げることができる。例えばメニューのデザインひとつとっても、お店の印象ってすごく変わります。いわば舞台作りを自分自身の手でできるんです。この自分の手で自分の店をプロデュースする面白さって、まずはチャレンジしてみないことには味わえないんですよね。

まずはやってみながら考えることが大切。

ー自分の目標を追いかけて店長をされている方も多いリバーサイドカフェですが、実際に独立された方はどのくらいいらっしゃいますか?

今までに80店舗近くがリバーサイドカフェでお店にチャレンジしてきて、そのなかの1割程度が独立して自分のお店を持っています。

ここは、飲食のプロを目指す上でも色々と実験できる場所なんですよ。例えば事前にメニューを色々と試せるから、独立した後でも自分のポートフォリオが自然とできているし、「夏だからこのメニューを出してみよう」みたいに、リバーサイドカフェでの経験を活かして、臨機応変なメニュー作りをすることもできる。

それに、将来のファンを作ることもできるし、店長が他にもがたくさんいるので、同じ「飲食が好き」って気持ちを持っている人だったり、同じ目標を追いかけている仲間を見つけることができるのも魅力的だと思いますね。

ー最後に、自分のお店を開いてみたいけど、なかなか一歩踏み出せない方へメッセージをお願いします。

まずは、やってみながら考えるってことが大事かなと思いますね。とりあえず、やってみたら、自ずと道も見えてくる。

実は締め切りを設けることって大切なことなんですよ。週一回って割とすぐ来るし、とりあえず毎週毎週こなしてみることで、経験値も自然と上がる。よくお店を開くのに自信がない、って言う方もいらっしゃるんですけけど、自信はやっていくことで身につくので、思い切って一歩踏み出してみて欲しいですね。

まずは、自分の「これが好き!」っていう気持ちだったり、支えになってくれる柱を見つけて欲しいです。その柱が見つかったら、きっと一歩踏み出す勇気も自然と湧いてくると思います。

自分でお店を開いてみたい!っていう気持ちを少しでも持っていたら、まずは気軽に問い合わせてほしいです。

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