子供の見方が変わった
今朝は月曜日なので、可燃ごみの日で、運び出す量が相当にあった。天気が怪しいので早目に来て作業を進めていた。
マンション駐車場の前が保育園バスの停車位置になっていて、駐車場のターンテーブルが巨大で屋根下なので、今日のような雨模様には便利だ。
マンションの住人の子供は一人だが、周辺から5~6家族がやってくる。
もう顔なじみなので、近所で会った時も挨拶を交わしている。ひとりの男の子がいつもイーズカについて回って来る。ゴミ運びのどこがオモシロイのだろう、と思っていたが、そのお母さんから「オジサンが好きみたいなんですよ」と言われた。
「それはありがとうございます。光栄です」と答えた。マンションの管理人になる前には、考えられなかった姿である。
結婚もしていないので、子供はカワイイと思っていたが一般論のレベルで、あまり興味も無かった。
しかし4年前に今の管理人の仕事に就き、当初は「退屈でツマラナイ仕事だ」と思っていた。しかし着任した直後に出産ラッシュとなり、その子供たちがいま3歳から4歳でカワイイ盛りである。
その育つ過程を見ており、常に身近に接しているので親しみもある。エアロビではオバタリアンと敵対的な関係にあるが、 マンションでは「主婦の友」である。
子供がむくれると連れてきて、わざわざ挨拶させたりしてくれる。コチラも役割を理解して「イロイロあるだろうけど、ガンバってね~」と励ましたりしている。
イーズカはいつも無駄口を叩いているので、「そう言っていただけると嬉しいです」などと言われたりもする。
イーズカの64歳までの人生には、「あり得なかった光景」だ。駐車場のターンテーブルの上では、好き放題に走り回らせている。となりの電気屋のジジイが「怪我でもしたら大変だよ」とオセッカイを言ってくるが一切無視している。
子供は遊び回り、騒ぎまくるのが仕事だと思っている。さすがに家の中でやられたら堪らないので、保育園バスを待つ間なら良いだろう、という判断を勝手にしている。別にカネを取って遊ばせている訳ではない。
作業中について回る子供には、母親たちが「コラ、邪魔しちゃダメよ」と躾けている。
イーズカの人生は戦いの歴史であり、大勝利と大惨敗を繰り返してきた。
60歳を過ぎてからの人生に、こんな「のどかな光景」が現実化するとは夢にも思わなかった。
お陰で、本気で子育てする為に婚活に取り組んでいる。ただ、その生活を小説や文章を書くことで賄おうとしている。
相変わらず、還暦を過ぎてからの「ギャンブル」である。人類史上に於いても、「未曽有の人体実験」だと思う。
どこかに、変わり者でヘンタイな「物好き」は居ないかと物色しながら、子供たちと遊んでいる。