健康過多

　木曜日はもともと3レッスンも受けている日なので、運動量が多過ぎる。
　午前中にダンス系のRITMOSを受けて、昼過ぎに家に戻りカレーを作ろうと思っていた。
　やけに疲れたので横になったら寝ていた。目覚めると19時で、もう調整リカバリーのクラスには間に合わない。

　20時からのキックボクササイズに出た。最前列中央はテコンドーの彼女だ。
　このクラスは格闘技の動きも激しいが、最後の筋トレがハードである。マットにヒジをつき、つま先立ちしてカラダをマットと平行に保つ。この態勢で左右の足をカエル足状に脇まで引き上げる。まあキツイ。
　終わるとマットに崩れ落ちる。
　するとそのまま両手を腰の上で組み、上体そらしで背筋運動に入る。上げる時よりも下げる時にコントロールしろと言う。最後は上げた状態をキープして、さらに細かくアゴを上下させる。
　終わると精魂が尽き果てる。

　くたびれ果てて引き揚げたら、淡い顔系美人妻に遭ってしまった。「最近は遭いませんねえ」などと話し、「次のZUMBAも出ましょうよ」と誘われた。
　別のウェアも持っていたので、着替えて参加した。テコンドーの彼女、上級者のソダさんと、淡い顔と、イーズカのそろい踏みだった。

　怪しく腰を振る動きが多かったので、美女たちを見ながら楽しんだ。

　終わればそのまま別れて行く。「ちょっと飲んでかない」などという話は無い。行ける飲み屋も営業していない。

　あまりに健全で、得るモノの無い、「健康の為なら、死んでも良い」という本末転倒な人間関係である。

　こんな健康なカラダでは、死んでも死にきれない。