映画『サブリナ』
正月のテレビはあまりにもツマラナイので、買ったまま観ていないDVDで『サブリナ』を観た。
ヘップバーンのサブリナパンツを見たくて買ったのに、そのままにしてあった。
大富豪のドラ息子と、その家のお抱え運転手の娘とのコミカルなラブロマンスとして物語は始まる。
ドラ息子はウイリアム・ホールデンが、その堅物の兄貴はハンフリー・ボガードが演じる。弟は遊び人なので、家でのパーティから抜け出してインドアのテニスコートで踊ったり、アメリカの豊かさの象徴のような役回りだ。
ヘップバーンはパリの料理学校に送られ、紆余曲折を経て途轍もない「イイ女」になって戻って来る。ここからラブロマンスが本展開に入り、白鳥に成長したヘップバーンが中心に立つと画面が格段に華やかになる。
オンナが美しくなっただけで、これだけ一攫千金のような事態が生じるかと言えばマユツバ物だが、映画とはいえリアリティを与えてしまうヘップバーンは凄い。
オシャレな会話の中に、貧富の格差の話や「民主主義は不公平だ」とのセリフが入っている。お抱え運転手からすれば、民主主義というものが公平なはずがない。
それでも一介の娘であるシンデレラが王子さまから求愛されるような話が、庶民から求められている。
正月に観る映画としては良い物語かもしれない。
※劇中のサブリナパンツは部屋着ですね。ただ、あれをオシャレに着こなすためには、相当に美しい脚が必要だと思う。