友人の彼女

 昨日は新宿ゴールデン街のエスパに行った。17時から20時までの営業なので、平日の客数は少ないようだ。
 先客が帰りイーズカひとりになった後、ミヤジという絵描きがやって来た。
 彼の絵はオモシロいので、個展にも2回ほど行ったことがある。

 しかし現時点で特筆すべきは、彼の付き合っている女性の素晴らしさだ。イーズカもこのエスパで一度会ったことがある。
 美しいこともさることながら、賢くてオトナな雰囲気がある。今日初めて聞いたのだが25歳だという。彼は37歳である。
 あまりにオトナの対応なので、彼も週に一度くらい「何歳だっけ?」と聞き直しているらしい。

 店を仕切るR子も彼女の事を絶賛している。エスパの常連客の中でも評判の「彼女」であった。
  R子もイーズカも彼女の方に興味があるので、そちらの話題に集中した。店内は3人なので当然の成り行きだった。

 なんと彼女はルミネの営業部に居ると言う。イーズカのデンツー時代のクライアントだ。ファッション流通のクライアントは印刷物が多いので、北千住まで毎日通っていた。
 JR系の駅ビルなので、コロナ騒動で休業が避けられず宣言が明けても客数は少ないらしい。

 コンサートやレストランにも行けないとなると、新たにファッションを買おうという動機がそがれてしまう。店舗は必死に頑張っているが、ルミネ営業部としてはルミネ全体が活性化する販売促進策を打たなくてはならない。
 コロナの下ではどんな業種もキビシイが、ファッション流通の現場の困難さは想像がつく。

 話題の副産物として、彼女が慶応・文・哲学科の美学美術史専攻の出身者だと分かった。まだ卒業して3年なので、渋谷のんべい横丁のアカネあたりとも近い。彼女の一家は祖母も母親も美術関係者だという。
 それにしても最近出会う女性たちは、慶応界隈ばかりである。

 先週、のんべい横丁に連れて行ったリンちゃんをゴールデン街に連れて行く約束がしてある。現役の女子学生となると年齢差が40歳以上あり、お爺ちゃんと孫娘のようなモノである。

 思わず、タメ息が出る。


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