渋谷人脈は多彩なり
イーズカは飲み屋には「ヒトに会いに」行っている。酒が強くないし、酔っぱらうことも好きではない。
昨日は素敵なふくらはぎを持つ美女の店に行った。彼女とはのんべい横丁の別の店での「客同士」でもある。
不定期に店に立つので、いつ立つのかよく分からない。昨日はフェイスブックに「今日は久々に立ちます」とあったので、渋谷行きを決めた。
まだのれんを上げる前に着いたので、美味しいラムを飲みながら店番をして、一緒に開店を迎えた。
すると隣の店に入ろうとして、まだ開いていないので開店待ちする男性客が入って来た。
彼は大阪出身で、店に立つ彼女も大阪出身なので、ローカルな話題が展開される。知った地名もあるが、イーズカにはよく分からない。
しかし言葉の端々から、オモシロそうな男性客だと分かった。次の店に行くので、「飲み屋でしか配らない名刺」を渡して河岸を変えた。
次の店は慶応大学の後輩である「文学部哲学科」の現役学生が日替わりママで入っている。そこのオーナーが豪快なオモシロイ女性なので、3人で盛り上がった。
すると次々に色んな客がやって来る。
その中に変わり種がいた。店を何店舗もやっているがコロナ騒動でほとんどが赤字だという。それでもある一店を改装し、改名してオープンするらしい。
この手の話は良く聞くが、彼は広告関連業務もやっていてデンツーとも取引している。
例の持続化給付金事業に末端で関係していたようだ。その「いきさつ」がリアルで面白かった。
やはりデンツーが官庁とつるんでいた事が発覚し、2か月で中止になったという。あのビジネスモデルは日本中で叩かれて、即時中止に追い込まれた。
今やデンツーは二人社長体制である。官庁から事務次官まで勤めた人間を天下りで受け入れ、役員になったのは知っていたが、今年の4月からは社長にしていた。
もう一人はデンツー生え抜きでイーズカと同年齢の人間である。
2001年頃の株式上場時に、デンツーは有能でユニークな社員を退職に追い込むか、座敷牢に閉じ込めて仕事できないようにした。
イーズカから見ると、「社員が無能でも、自動的に儲かる会社」に一大方向転換を決断した。
今のデンツーには、何のダイナミズムも無い。クズ会社である。まだ有能な社員は残っているが、「飼い殺し」状態である。会社がビジョンを見失い、みずから捨て去ったのだから当然の処置であった。
本当に「パソナ」と同レベルの会社に成り下がってしまった。今や日本中から軽蔑され、「とっとと消えてしまえ」と罵られる会社でしかない。
イーズカのこの間の「デンツーへの評価」が、まさに現実だったことをリアルに見る話が聴けた。本当にデンツーは、独占禁止法を適用して、解体・廃業にすべき会社である。
日本のマスコミをここまで無様な姿に追い込んだ責任は重大だ。日本の広告業界は大崩壊を目前にして、生き残りの消耗戦の真っ最中にある。
知り合いの社員も多数いるが、その苦悩は凄まじい。社会に必要とされず、「必要悪」ですら無くなったので存在理由がない。それでも日々の業務は行わざるを得ず、悶々としている。彼ら彼女らとて生きて行かねばならず、簡単に職を失う訳にはいかない。
そんな社員たちを、デンツーの経営陣はどんな目で見ているのであろうか。
昨夜は多少は酔ってしまったが、出逢う人々は多彩で、人間味に溢れていた。
政治も、経済も、会社経営も、そのトップのリーダーシップで動いている。
政治では、ついに安倍晋三が検察の捜査を受ける勢いになっている。安倍政権の7年あまりの期間中、政治は腐り切り、自らの犯罪を弁明すらしない惨状に陥っている。
自民党などに政権を委ねていたら、日本は確実に滅びる。
企業もイノベーションを起こせる会社など、ひとつも無い。全てが「既得権益」を死守しようと必死である。
こんな状況でコロナ騒動が世界中を席巻した。
世界は資本主義が存続できるか否かも含めて、大激動期を迎えている。まだ将来ビジョンは見えないが、役割を終えた企業や組織には「退場」してもらうしかない。
渋谷ののんべい横丁で、そんなことを考えながら酔っぱらった。
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