暴力とワタシ
今日、ジムでZUMBAのレッスンを待っていた時にバカが居た。
マシン・エリアからロッカールームに行く途中にクツ脱ぎの為のスツールがふたつある。
そこに座ってスマホをイジッテいるオトコが居た。トイレに行き戻って来てもまだイジッテいた。
「ここはスマホをイジル場所ではない」と注意した。耳に入れていたイヤホンを外したので、もえう一度繰り返した。
「そういうことはジムの社員に伝えてください。アナタに言われても聞く気はありません。社員に注意されたのなら従います」との反応だった。
「オマエはこんなところに座り込んでジャマだと思わないのか。」
「何処に、そんなことが書いてあるのですか」
「このバカが、書いて無ければ気が付かないオマエはキチガイだ、いますぐ退会しろ。オマエにクラブ・ルールなど守れない」
あまりに腹が立ったので、ぶん殴ろうと思ったが止めた。そんなことをしたら傷害罪で逮捕されるし、下手をしたら殺人未遂になり兼ねない。
「このバカが、さっさと辞めろ」と罵ってスタジオに向かった。
37年のジム・ライフで何人も脅し上げているが、こんなヤツは初めてである。直接の口論から殴り合いにならないように、社員の口を借りる事は良くある。それが一般的だろう。しかし、それでないと「聞く気は無い」というヤツは初めてお目にかかった。
館内放送でしょっちゅう「マナー案内」が流れ、スマホの使用はラウンジを除いて一切禁止になっている。それも知らないのだから新参者だろう。
見た目は普通だが、言っている内容は狂気の沙汰である。
しかしイーズカは大学を卒業して以来、暴力沙汰を起こしたことは一度も無い。大学の同僚は示談金を払うことで許してもらい、いまだにその借金を返済している。
いい歳こいて、借金の奴隷である。もはや教育などまったくやる気も無い。ブザマである。
イーズカは自分の肉体が凶器であることを知っているので、ゼッタイに手を出さない。脅すだけである。
その分のストレスは格闘技のレッスンで発散している。シャドープレイなので「殴り殺す」つもりでパンチを打っている。前後に飛び跳ねながら、全身の体重をパンチに乗せる。
こんなことをサンドバック相手でも実行したら、手首を痛めてしまう。
コブシの正面には破壊力が集中するが、それを支える手首とヒジが確実にダメージを食らう。殺意をもってパンチを打っている。
今日会ったバカを退会に追い込むために、支配人に状況を報告した。どうせこの手の事を繰り返すだろうから、あと2回か3回で強制退会に追い込んでやる。