読んで良かった商業BL 2024

私が今年読んで良かった!と思った商業BL漫画・小説です。(今年発行でないものもあります)
※敬称略


そんなに言うなら抱いてやる/にやま
圧倒的に読んで良かった!1〜3巻を何回も読み返しては何度も悶えてる。続編の連載も始まってハッピー!
擬似三角関係、遊び人の攻め、攻めを可愛いと思う受けが好きな人は絶対に刺さりまくる。にやま先生はデカいわんこみたいな年下攻めが多いイメージだったけど、ニンニンはその系統とはちょっとちがう気がする。ひたすらにニンニンが格好いい。遊び人の攻めの初めての本気の恋みたいなのが好きな人は是非


ラブ・ユア・ラブエネミー/ななつの航
喧嘩ップルが好きな人読んで欲しい。喧嘩ップル作品他にも色々大好きだけどこれとても良かった。まず絵が綺麗で攻めと受けの見た目が好き、大事。美鶴という男がお互いに好きで、ライバルとして憎み合っていたはずなのに、『×××しなきゃ出れない部屋』に閉じ込められて以来何だか相手が気になってしまう二人の揺れ動く心情が丁寧に描写されていて良かった


お前のほうからキスしてくれよ/やまやで
同僚の上野と神田は、周りからは仲が悪い?と思われているが、実際は上野の家に神田が遊びに来る関係。ゲイとノンケだからこその苦悩が切なくて最高だった。攻めの苦悩葛藤する姿に萌える人は読んで欲しい。初めて読んだ時苦しくて泣いてた


ヒーリングパラドックス/昼寝シアン
受けのことをどんな手段を使っても手に入れる一途ゲキ重執着サイコパス攻めが好きな人は是非。キュンキュンというよりも、恐怖が大きい(もちろんキュンもある)
はらだ先生の『カラーレシピ』が好きな人は、ヒーリングパラドックスめちゃくちゃ刺さると思う。逆もそう。私はどっちも大好きです。あと攻めの自慰が最高


いっそこれを運命と呼べ/しおからにがい
スランプ中毎度のことながら見知らぬ街をフラフラしていた小説家の藤野が、男子大学生で自分のファンの文倉と奇跡的に出会う話。もう運命。話のテンポがいいし、ところどころ笑ってしまう。めちゃくちゃいいところで終わってしまったから2巻が楽しみ


愛想が尽きない/ばせう
同軸リバ!別れ話!私の性癖が…どっちも格好良くて可愛い二人で、同軸リバの良さみたいなのが詰められてる。同軸リバの商業ってあんまり見かけなくて読んだのも少ない(ハピクソとかアオハルは愛し愛されくらい?)ので見つけた時嬉しくて小躍りした


商業BL小説(すべて一穂ミチ作品)

イエスかノーか半分か
アナウンサーの国江田計は表向きは王子のような爽やかイケメンだが、裏の顔は周りの人間を心の中で罵る二重人格ばりの裏表の激しい性格。ある日番組の取材でアニメーション作家の都築潮と出会う。そんな中プライベートでも都築と遭遇してしまう。裏の顔を見られ咄嗟に「オワリ」という偽名を使いそばにいるようになるが……

計、「オワリ」、潮。擬似三角関係の良さが詰まっていてとても萌えた。あと、裏表が激しい計の心の声が爽快ですごい面白い。読みながら笑っていた。計と潮の口喧嘩もひとつの楽しみ、出てくるたび嬉しい。潮の包容力の大きさとたまに出る計のデレに胸キュンしてしまう。1〜3巻まですべてがドストライクで良かった。同人誌や特典をまとめているOFF AIRも是非(私もまだ読み進めてる途中)

ふったらどしゃぶり
1月からの実写ドラマ化を控えている作品。同棲する彼女とのセックスレスに悩む一顕と、一緒に暮らしている幼馴染の和彰に叶わぬ恋をする整。同じ会社で働く二人は、お互いの正体を知らぬままメールのやり取りをする関係になり……

一顕、整、和章、かおり。登場する4人の誰に感情移入とまではいかなくても親近感みたいなものを感じるかも物語の結末に対する印象って違うのかも。昼ドラのようなドロドロとした内容とは裏腹に、言葉選びや文章がとても綺麗ですらすらと読めてしまう。言葉たちが綺麗で読みやすいからこそ、どんどんと物語に引き込まれてしまい読了後はしばらく心にしこりのようなものを残し、ずっと陰鬱っぽいような気がして引きずってしまった。余韻というか心の蟠りのようなものが晴れない久しぶりな感覚。
同じ雨でも、朝か夜か、降り始めか雨上がりか、小雨かどしゃぶりか、季節によってどうかで違うようにこの本の中で沢山出てくる雨もシーンによって心情や読んでいる印象がコロコロ変わっていて現実の雨そのものみたいな物語だなって思った。だから、こんなに読み終わった私の心は晴れなくてまだ鬱々としているのかもしれない。本当に雨のような本。

青を抱く
泉はいつものように海辺を散歩しているとき、意識障害で植物状態となってしまった弟の靖野にそっくりの宗清と出会う。どんどんと惹かれ合うが、二人の過去には大きな秘密があって……

とりあえず半分ぐらいまで読んで欲しい。そこまで読めばもうあとは一気に最後のページまで読んでしまっていた。ネタバレしたくないから何も語れないけれど、泣いていた。ここまで読ませる筆力すごい、脱帽。あとところどころに出る『青』の描写がとても綺麗。

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