裁かるるジャンヌ

池袋の新文芸坐、ここに行かずして映画好きと言えるか、という謎の使命感に駆られてやってきた。だけではなく、ある一本のサイレント映画がお目当てだった。
ドライヤーの[裁かるるジャンヌ]だ。この映画、無声映画の金字塔とも言われ、ゴダールも自分の映画にワンショット出している。(どの映画かはここではあえて言わない。)
さて、内容といえば、ジャンヌダルク裁判から処刑までのほんの数日を描いている。だから、彼女が華々しく活躍するところはでてこない。見るのは審問官の誘導尋問や拷問、火刑におびえるひとりの女だ。だが、目を大きく見開いて、神の信仰を語る彼女はちょっと怖い。もしかしてイカれてるのかと思わせるところも。
彼女が聖女か狂信者か、いや両者は紙一重なのかもしれない。

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