ラジオドラマの魅力
こんにちは。おひさしぶりのシニヨンです。
今日言いたいのはひとつ。
「ラジオドラマって意外と面白いかも」
です。
私は、今までラジオ番組なんてあまり聴いたことがなく(「基礎英語」くらい)、声だけよりのラジオより、映像のあるテレビのほうが全然面白いと思っていました。あと、父親がラジオドラマを聴いていたことがあったのですが、それが長屋の人情劇もので、わたしはあまりそういうものを好まないというのもありました。
ところが、です。先週から、平日夜9時半から放送されている「青春アドベンチャー」という枠のFMドラマ「1848」を妹の勧めできいたのです。
この「1848」は、世界史の中でもっともダイナミックな年のひとつ、1848年を意味するということが、歴史好きの方ならおわかりになるでしょう。1848年は、ヨーロッパ各地で同時多発的にナショナリズム+自由主義運動が乗じた1848年革命の年ですね。これはヨーロッパ間の均衡を保っていたウィーン体制の崩壊を招くことになります。
「1848」の舞台はハンガリーです。ハンガリーの大平原の貴族の兄妹が、重なる不運により別れ別れになり、そして時代は1848年へと向かっていきます。兄カーロイは、若き自由主義者で新しい農地経営に取り組むのですが、妨害が入り、土地を奪われます。復讐にもえたカーロイは、宮廷で地位をあげ、ハンガリーの政治に携わり、自由主義をもたらそうと決意します。
妹のユリシュカは、英雄譚が好きで、詩や小説を自分でも書く文学少女。しかし、自由主義者の家庭教師から禁書をもらい、自分の部屋に置いていたために、家族を苦難の運命に陥れてしまいます。けなげなユリシュカは自分をかばった兄の行方がわからなくなっても、ひたむきに生きていきます。
まだ、始まって1週間なのでどういう展開になるかはわかりませんので内容はこれくらいで。しかし驚くのは、音声だけにもかかわらず、頭の中にハンガリーの大平原や旅芸人などの場面が浮かび上がってくるのです。これはもちろん、声優さんの海宝直人さんや元タカラジェンヌの真彩希帆さんの腕もあるのでしょうが、それだけではないでしょう。視覚が制限される分、他の感覚が鋭敏になっているのだと思います。そしてわたしたちがいかに視覚に頼りすぎているかと言うことに気づかされます。
ラジオドラマは想像力を養うのに一躍買ってくれるのではないかと思います。今だったら、まだネット動画で聞けるのでぜひこの夏はラジオドラマを楽しんでみてはいかかでしょうか。