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Scarecrow

女のわたしに、男の友情はわからない。
マックスとライオンの友情は、無骨で、荒削りで、男臭い。でも彼らの関係性は、女のわたしに羨ましいと思わせるある種の崇高さがある。

ライオンのひたむきで純粋な人間性は見ていてなかなかに可愛い。マックスがライオンに対してああも献身的になってしまうのも、「うんうん分かるよ」と頷きたくなる。

映画後半から彼らの関係性は「友情」という言葉では形容できないものに変貌していくように見える。ライオンの為に奮闘するマックス。彼の必死さの裏には、友情以上の複雑な愛の形が見える。
それは父親の愛にも、母の愛にも、兄弟愛にも、夫婦愛にも見えた。

人間の関係性には、そして人間の愛には、様々な形があり色がある。私達は便宜上それを簡単にカテゴライズするが(友情、愛情、家族愛…)、そのカテゴリーから片足をはみ出したもの、全てをつまみ食いしたもの、虹色の色と色の間に無数のグラデーションが見つけられるように、この世界には無数の愛がある。

わたしもマックスの様に、いつか誰かのためにあんなに必死になれるのだろうか。

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