DTM原始人がDTMを手探りで語るの巻
以前に投稿したこんなテキスト、思いのほかたくさんのアクセスとスキをいただいたんですが、ここに書かれている内容って現代の主流からすると古いんです。
MTR単体で完結させるやり方について書いているので、現代のDTエマーの人からすると何それ?って感じなのかも。
だって、チャッカマンとかライターがあるのに「これが弓きり式です」みたいに木と木をこすり合わせて火をおこす方法を説明してるみたいなもんですから。
現代のDTMというものについて、私はまったく明るくないというか、全然知らないんですよね。
DTMっていうのを大づかみに言うと多分「パソコンで音楽を作る」「宅録をパソコンでやる」みたいなことだと思ってます。合ってますか?
そんな原始人みたいな私が、DTMについて思うところをつらつら書いてみようという趣旨のテキストです。
原始人の最初のDTM体験
パソコンで音楽を作るっていうことで言えば、今流行ってるDTMには遠く及ばないクオリティですけど、初めてやったのは中学生の頃、今から30年以上前です。
父親がホビーパソコンを持っていて、それにプログラム手打ちで音楽を演奏させるという遊びに凝っていました。PC-6001mkIISRというパソコンでした。当時はマイコンって言ってたと思います。
このパソコンは当時のパソコンとしてもあまり性能は高くなかったので、ゲームとかはあんまり面白いのはなかったんですけど、積んでいる音源だけはもっと高級なパソコンと同等かそれ以上のものだったんです。
PSGシンセサイザー3音+FM音源3音、この6音を同時に発声できるというんですから、この当時のホビーパソコンとしては最高峰の性能を持っていました。
PSGの方は、ノイズを乗せることもできたので、その音を加工してハイハットの音を作ったりもしました。
また、PSGはハードウェアエンベロープをかけない限り音が繋がって出るという特徴を利用して、手打ちで細かくボリューム調整をして自由な減衰パターンで鳴らしてみたり、疑似的にリバーブをかけたり。
FM音源の方は音色を自分で作ることが出来たので、スネア、タム、バスドラムの音色を作って、FM音源1チャンネル+PSG1チャンネルをドラムに割り当ててやると、けっこうリアルなドラムが再現できました。
歌謡曲とかを、今思うと多分間違いだらけの耳コピーで打ち込んでいた記憶があります。それでも満足していました。
何言ってんだと思われる方も多かろうと思いますが、かなりディープなオタク趣味にハマっていた中学生がいたよ、そんな話です。
直近のDTM体験
直近と言っても15前とかの話ですけど、宅録する際にドラムやベース、ピアノなんかをフリーのシーケンサーソフトで打ち込んでました。
「てきとーシーケンサ」「Hydrogen」の2つを使ってました。というかどっちも、今でもバンドメンバーに渡すデモ音源を作る時に使います。
大昔に、ちっちゃいリズムマシンのちっちゃい液晶モニタを見ながらシコシコ打ち込んでいたことを思えば、パソコンで打ち込めるようになった時はその楽さに狂喜乱舞でしたよ。
私にとって、DTMだの打ち込みだのっていう体験はここで止まっちゃってるんですよね。
ですから、打ちこみによる音楽って、スーパーマーケットのBGMで流れてるやつとか、30年前のカラオケの音源レベルっていう間違ったイメージが刷り込まれちゃってるところがあります。
最近のDTM具合をちょっと覗いてみた
noteでフォローしてる人の記事を見たりすると、さすがに今どきのDTM界は進境著しく、スーパーのBGMレベルみたいなことは断じてないようです。
スーパーのBGMもアレはアレで味わい深いものがありますが。ヤオコーでいとしのレイラを聴いた時は、案外頑張って作ったなと思いました。
話を戻して、私の古いイメージだと、ドラムやピアノ、オルガンなんかはともかく、ギターやベースみたいな弦楽器って打ち込みだとかなり苦しいんじゃないかと思っていたんです。
でも、YouTube動画とかで実際の音を聞いてみるとかなりリアルですね。しかも音源を入手すればものすごい高い楽器を買わずともイイ音が再現できちゃうようですし。
アコースティックギターのストロークとかアルペジオなんかは、かなり良いです。そうとうなギターの達人じゃない限り、生で弾くよりも打ちこみでやった方が良いものができそうです。
エレキギターにしても、グリッサンドとか、プリング、ハンマリングとか、打ち込みだとやりにくそうなイメージがあるプレイも再現できるようです。
それがソフトの機能としてなのか、打ち込みのテクニックによってなのかはよくわかりませんけど。
細かいカッティングなんかも、音的にも良い感じですし、そんなに不自然さを感じませんでした。
ただ、これは見た動画のサンプルが悪かったのかもしれませんけど、チョークとかベンドとかビブラートとかは不自然かなと感じました。
それでも、打ち込みは大変そうなものの私ごときが生で弾くよりも絶対に高いクオリティの演奏になると思います。
ただ、個人的にはその打ち込み作業が超めんどくさそうということと、弾いた方が楽しいだろうということで、弦楽器の打ち込みには当面手は出さないかなあ。
とは言っても、ドラムにしても弦楽器にしても全パート、時間をかけて打ち込めば相当なレベルのものが作れそうです。わざわざ貸しスタジオにいかないで、パソコン上で完結できちゃうってのはすごいことだなと思います。
しかも、自分が演奏できない楽器とか苦手な楽器のパートでも、打ち込んでしまえば超絶テクニックみたいな演奏もできちゃう上に、けっこうリアルな音が再現できちゃうんだから、すごいことだと思います。
原始人はいかにして録音してたのか
自分が演奏できないパートの録音、今ではパソコンで打ち込めばできちゃう!って話をしといてなんですが、原始人がMTRで録音してた時は演奏できないパートはどうやって録音してたのかって話です。
これは単純な話、演奏できる人を呼んで演ってもらって、それを録るっていう非常に単純かつめんどくさいやり方をやってただけです。
ドラムを叩いてもらうためにわざわざスタジオに呼んだり、ピアノを1曲弾いてもらうためだけにスタジオに来てもらったり、ベースを弾いてもらうために家に来てもらったりと、思えば迷惑かけたものです。
そういう大変なことを全部ショートカットして、気軽に音源を作れちゃうっっていうのですから、DTMの進歩には感心します。
でも、原始人はたとえ面倒でもクオリティ下がっても、人間が演奏したやつを録音したいっていう気持ちが抜けきらないですねえ。
1回本格的にDTMをやってみたらまた違った気持ちになるかもしれませんけど、今んところは原始人録音でいいやっていうのが正直な気持ちです。すんません。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?